#寝る前にアニメ鬼滅の刃初見感想
今回は第19話:ヒノカミ
…の感想の第2回です。
前回の感想で語れなかった点を中心に。
何といっても情報量が盛りだくさんでしたからね。
竈門炭治郎のうた、最高ですね!!!
この回は感想のため数回リピートしたのですが、何回視聴してもいい曲だなぁと目を細めてしまいます。
で、
只者ではない感満載の冨岡義勇さんですが、なんと捕縄術を披露していました。
それも、そこそこ手練れである伊之助相手にです。
葛飾北斎によると、侍が捕縄術を修めているということは武芸百般に通じていることを意味します。
冨岡義勇さん、天才型ではなく努力型の達人のようです。
それと今回、初出の情報として鬼殺隊の支援部隊らしき忍者のような者たちも確認できました。
大事なのは、伊之助と善逸のシーンのあとに付け加えている点です。
演出的には今後、彼らが伊之助や善逸をサポートしていきますよ!という自己紹介ですね。
忍者たちの活躍にも期待します
さて、
炭治郎と累くんの決戦なのですが。
てっきりわたしは、なにか蜘蛛特有のフェロモンか、もしくは血鬼術で他の鬼を家族として拘束しているのだと思っていました。
まさか単純な暴力とは!
予想以上にかりそめのドメスティックなバイオレンスでしたが、竈門家との対比として配置するならばこそ、まさに振り切ったなという設定でした。
妹役の鬼を切り裂く累くんと、炭治郎の盾となって切り裂かれる禰󠄀豆子という構図は対局といっていい存在でしょう。
注目したいのはやはり炭治郎の走馬灯部分です。
炭治郎の父親が登場するのですが、病に侵されているのかとても健康体には見えません。
ですがその視線や声色はやさしさに満ちていて、三木眞一郎さんの名演技も相まってとても慈愛に満ちた父性を感じます。
ところで父親にも炭治郎と同じ痣が額にあるのですが、はたしてこれは遺伝なのでしょうか、それとも後天的にあえて付けているのでしょうか。
こうしてみると、炭治郎もいつのまにか痣の形が鮮明になって炎のような模様っぽくなっていたんですね。
もしかするとこの痣の変化は今後も重要な要素なのかもしれません。
神様になりきるという父親のセリフから察するに、父親の舞いは神楽舞であるとわかります(セリフにも神楽とありました)。
これは天岩戸の神話に由来する神人和合の神事ですが、もしかして鬼だけでなく神も登場する世界観という事なのでしょうか。
ひょっとすると最終盤などで、無惨に対する切り札として神が登場するか、主人公である炭治郎が神の化身となる展開があるのかもしれません。
とても少年漫画的ですね!
そして父親は、これを継承していくのは約束だと語りかけています。
子供にもわかりやすいように、耳飾り
というアイテムを使って具体性を持たせていますね。
わたしは鬼滅の刃のテーマの一つは「家族」だと思っていたのですが、もう一歩踏み込んで「継承」なのかもしれません。
そしてここまで主要キャラクターで疑似家族感を出していることから、それは血のつながった家族だけに限らず…という大きな括りです。
自分では到達できなかった、もしくは成しえなかった夢や目標を、息子に娘に、志しを継ぐものに託して繋いでいく。
たとえ自らが到達できなくとも、その積み重ねで困難を切り開いていく。
三木眞一郎さんの醸すアルカイックスマイルな雰囲気は、そんなメッセージを語りかけてるように思えます。
わたしももう若いとは言えない歳を重ねましたので、そろそろそれが実感できる気がしています。
特に、これから伸びていくであろう若い才能と出会うと、どうか自分を踏み台にしてくれと願う瞬間があります。
もう自分では行けないであろう場所まで、これからを生きる君ならきっと行けるから!と応援したくなります。
自分の積み上げたもの、持っている力も技もすべて君のために使わせてほしいと、懇願すらしたくなります。
思い返せばわたしも、若い頃にそういった大人に出会っていたのでしょう。
いまさら感謝を言っても遅すぎるのですが…
自らに照らし合わせれば、おそらくその人たちも感謝を求めているわけではなかったんでしょうね。
自分が受け取り、さらに自分も積み上げた何かを託したかった。
きっと子のいる親世代に、このあたりの竈門家や、炭治郎を中心とした疑似家族の感覚はぶっ刺さっているのではないでしょうか。
鬼滅の刃が幅広い世代にリーチしている理由は、このあたりにあるのではないかとおもいました。
(多くの人の共感を得る、これは良くも悪くも商業作品の絶対的なテーマです。
これを露骨にやるのではなく、物語のテーマへ練りこむことに成功したからこそ、この作品の大ヒットに繋がったのだと確信しました。
計算でやったのか、語りたいことと一致したのか、作者様の天然なのかはわかりませんが…
大変勉強になりました。)
そしてそれは、暴力で仮面家族を演じている累くんには絶対に手に入らない絆です。
バトルシーンの中でそれを懇切丁寧に、映像で見せつけています。
さぞまぶしく目に映ったことでしょう、どうすればそれが得られるか理解すらできなかったことでしょう。
挿入歌、特殊エンディングも素晴らしいですね。
幸せそうな笑顔を見ていると、こちらまで幸せな気分になります。
このエンディングは累くんに見てほしいです、こうすればよかったんだよと。
こうまで絆を正と負の側面から絵描いて比較して見せた作品が、近年あったでしょうか。
どうか竈門炭治郎のうたが、今後も困難な道を歩んでいく炭治郎と禰󠄀豆子を支えてくれますように。
そして、果てていった鬼達を慰める鎮魂歌となりますように。
余談ですが、この山の鬼達の白まつ毛バシバシの容姿は非常にわたしの癖でした。
もし放映当時リアタイしてたら激しく推していたかもしれません。
連載当時は結構コアな人気があったのではないでしょうか!!!!
ところで火の呼吸で合ってますか?
ならば上位属性で炎の呼吸がありそうですね
もしくは日か、陽と書いてひと読ませるのか…緋かもしれませんが…
なんて妄想をしつつ、次回どんな展開になるのか楽しみに視聴させていただきます