#寝る前にアニメ鬼滅の刃初見感想
今回は第23話:機能回復訓練
の感想前編です。
相変わらず情報量が多いうえに雰囲気ががらりと変わるので、また前後編に分けました。
冒頭、炎柱の煉獄杏寿郎さんが鬼討伐に出陣するシーンから。
鬼出現の報告と隊士がやられたというところまでは以前の蜘蛛たちの山と同じ状況です。
ですが今回は煉獄杏寿郎さんただ一人の増援。
山の時は冨岡義勇さんと胡蝶しのぶさんの二人を派遣していたはずで、このことから鬼殺隊内での煉獄杏寿郎さんの評価と信頼の高さが伺えます。
今までの言動から策を弄したり毒や搦手を使うタイプに見えないので、もう単純に戦闘能力が高いのでしょう。
強者感バリバリで、彼の活躍が見れるのかとワクワクさせておいて、どうやらそれは次回以降にお預けのようです。
焦らすのが上手いですね。
そして場面は蝶屋敷の病室へ…
村田さん!!!
村田さん再登場!!!!
しかも結構ぴんぴんしていて安心しました。
なんだかんだ生き残りそうなキャラですね。
そして付き合いの浅い村田さんにまで心配される伊之助…
なんとか立ち直って欲しいです。
いまのところ伊之助復活のフラグや伏線は、ぱっと見で見当たりません。
まあしいて挙げるなら、伊之助は前回の療養中におばあさんの親切に心が動いていました。
もしかしたら新たな人との交流などが復活の兆しになるのかもしれません。
その意味では、村田さんにはガンガン伊之助に絡んでいってもらいたいところ。
で、問題は善逸です。
善逸…
善逸すごくないですか?
「来いコラくそ共がゴミ共が!!」
「#$%&くぇr(聞き取れない)この馬鹿野郎どもが!!」
「だまれこの堅物デコまじめが!!」
他多数の、書き起こすにはあまりにもあまりなセリフの数々
多くいらっしゃるであろう善逸ファンの方々には非常に、まことに申し訳ないのだけれど、よくここまでのクズキャラを主人公の友人ポジションに配置したなと感心すらします。
しかしここで注目したいのは、視聴していて決して不快にならない点です。
ふつうはここまで滅茶苦茶な言動をさせると不快なキャラになるはずなのですが、少なくとも私はとても好意的に、親身に善逸を応援してしまっていました。
ここで私は作品つくりの勉強のために鬼滅の刃を視聴しているんだということを思い出したので、なぜ善逸が不快に思えないのか気づいた点を3つ挙げさせていただきます。
1,デフォルメ表現の活用
善逸初登場時から、おばあさんの屋敷での休養、師匠との回想シーン、そして今回と、善逸が暴れるシーンはおそらくその全てがデフォルメの効いた作画でコミカルに展開しています。
これが例えば安直に、こういうアングルなら男性視聴者大満足だろう的な勘違いから、生々しいリアルな作画で善逸があぜ道の女性や禰󠄀豆子、蝶屋敷の女の子たちに絡んでいたらこうはいかなかったでしょう。
鬼滅の刃にはギャグシーンのようなデフォルメ表現が所々に出てきて、その分類には大きく3パターンあると思っているのですが、そのうちの1つがこの「生々しくしない」ことによるヘイト管理だと思われます。
これは多くの年齢、多様な視聴者に作品を楽しんでもらうマナーのようなもので、善逸はこのマナーを守っているというわけです。
2,クズシーンの前後に入るお話しが上手い
善逸の仮称クズシーンの前後で、善逸はかなりの確率で痛い目に遭っています。
苦しんだり精神的に追い詰められたあとに入るクズシーンは、むしろ善逸が元気で良かったと感じさせることでしょう。
そしてクズシーンのあとにそういうシーンが入れば因果応報だと思うし、まして活躍シーンなどが入るとギャップでカッコよさ倍増です。
思い返すとこれが徹底されており、作者さまと制作陣の善逸への愛が感じられます。
3,声優さんの演技
とても秀逸です。
けっしていやらしくならないぎりぎりのところでコメディに持っていっていて、滑稽さ、可愛らしさまで感じる、とても達者なお芝居をしています。
勉強になりますね。
これが、一見性格おわってても読者に嫌われない…むしろ好かれるキャラの作り方です。
徹底するというのが大事で、これは制作側にある程度の余裕と、話し作りに筋が通っていなくてはこのような枝葉はつけられません。
そしてここまで視聴してくると、もう善逸のことがお気に入りのキャラにならざるを得ません。
これからの彼の活躍…ダメなところも含めて、暴れてくれることに期待しています。
さて炭治郎、伊之助、善逸の挑む機能回復訓練ですが、昨今のバトル漫画のセオリーではこの手のエピソードは省略、もしくはちゃっちゃと飛ばすか、けがを治す便利アイテムが登場します。
これは作品のテンポを維持するためには良い選択肢で、ゆえに王道として多用されてきました。
でも鬼滅の刃ではここをしっかりやるんですね。
世界観を下支えするとともに、キャラの強さ、生きているぞという事への説得力を持たせるよいお話でした。
…と思ったらどうやら次回もこのまま治療と訓練が続きそうでビックリしています。
一周回って斬新であり、古き良き漫画を読んでいるようなテイストもあり、そこもまたこの作品の魅力なのでしょう。
例のツインテールの女の子の名前もアオイと判明し、今後どう主人公たちと絡んでいくのか気になるところ。
そしてカナヲさんの強さも強調されていました。
炭治郎たちが本調子ではないとはいえ、明らかに一つ二つ格上の表現をされています。
カナヲさんについてはまた感想の後編で語らせてください…
とにかく今回は善逸が衝撃的すぎて、そのあたりだけ何回も視聴してしまいました。
あれ、おかしいですね、前回まで非常にシリアスな話だったはずなのに
ともすれば真面目ばかりで間延びしてしまいそうなところに、爆弾のように突っ込むことができる善逸、こういうキャラが漫画やアニメには必要ですね!!
本調子ではないのに伊之助を殴り飛ばし、空中で回転し、鬼殺隊の剣士であるアオイを圧倒する俊敏さ…なのにあの性格!!
もう本当、善逸おもしろすぎです。
次の感想は機能回復訓練の後編、カナヲと胡蝶しのぶさん中心に書かせていただければと思います
追記:煉獄杏寿郎さんの戦闘シーンも早く見たい!!