#寝る前にアニメ鬼滅の刃初見感想
今回は第21話:隊律違反
…の、後半。
主人公サイドについての感想です。
主に冨岡義勇さんとしのぶさんですが。
累くんの断末魔の回想が終わった後、とうとう冨岡義勇さんと炭治郎が対面します。
累くんの遺した着物を掴む炭治郎と、それを踏みつける冨岡義勇さんで意見が真っ向から対立していて緊張感が走るシーンでした。
おそらく冨岡義勇さんは模範的な鬼殺隊員であり、鬼殺隊員としてのスタンダートな思考の持ち主としての立ち位置にいるキャラだと思われます。
なのでこれは今後、鬼殺隊の考えと炭治郎の考えが対立していくことを示唆しているのではと感じました。
この場面で禰󠄀豆子をかばいつつ地面に這いつくばっている構図を見せているあたり、炭治郎の今後の立場の危うさを匂わせていますね。
でも炭治郎の訴えに黙って耳を傾けてくれる冨岡義勇さんは、やはりかなり器の大きな人間であり、そしてこの兄妹のことを気に掛けていたんでしょうね。
うんうん…
…なんて感心していたら。
炭治郎と禰󠄀豆子のことを第一話で助けた兄妹だと気づいていなかった模様!?
いや、無理もないか、普通そうですよね…
冨岡義勇さんは悪くない。
そして鬼である禰󠄀豆子を仕留めようと強襲するしのぶさんから二人を守る冨岡義勇さん。
どうやら冨岡義勇さんが、炭治郎&禰󠄀豆子と鬼殺隊とのクッション役になってくれる役回りのようです。
でもここで一番印象に残るのは、やはりしのぶさんのセリフです。
「そんなだから皆に嫌われるんですよ(にっこり)」
…辛辣ぅ!!!
しのぶさん!?
え、そんなこと同僚に言う!?
言葉の刃、鋭すぎませんか!?
考えられる要素としては2つ。
1,そんな悪態ついても問題ないくらい仲がいい。
2,普段から皆にそういう扱いを受けて冨岡義勇さんが周囲から孤立した存在である。
1だった場合は夫婦漫才感があって、大変ほほえましいです。
2だった場合は…冨岡義勇さん…
オープニングで、さも鬼殺隊の柱のリーダーみたいに一番前に立っていた意味が違ってくるんですが。
ハブられてる絵になるんですが…
その場合、鬼殺隊の中でスタンダートではなくアウトローな冨岡義勇さんが炭治郎&禰󠄀豆子をかばうという構図は…立場上、大変危うい行為ですね。
下手をすれば、もし冨岡義勇さんが炭治郎&禰󠄀豆子を庇護するキャラになるなら、兄妹とともに追われる立場になりかねません。
主人公の行く道に暗雲が垂れてきたように思えます。
…こう言っては悪いですが、冨岡義勇さんは炭治郎の進む道を強烈に切り開いてくれるキャラには思えません。
どちらかといえば後ろに倒れそうなときに背中を支えてくれるタイプに思えます。
伊之助ー!善逸ー!炭治郎を助けてくれー!!
そして柱2人の会話は続きます。
「俺は嫌われていない」
「ああ、それ。嫌われている自覚が無かったんですね」
しのぶさんッ!!??
日輪刀に刃はないけど言葉には刃をバッチリ鋳れてますね!?
ここで気になったのは、累くんの姉役だった鬼には対話を試みておきながら、炭治郎が妹と紹介した禰󠄀豆子のことは問答無用で退治しようとしたところです。
しのぶさんは気分でコロコロと行動の変わる気分屋には見えないので、なにか一定の判断基準があって対話か討伐かを決めていると感じます。
鬼になってしまった妹をかばう兄、という、一般的に俯瞰してみれば悲劇しか生まないような関係を哀れんだのでしょうか。
だとしたら、残される炭治郎のことを想っての即断即決で禰󠄀豆子を討伐対象に定めたということになり、根は心やさしい人なのだという期待が持てます。
そして、冨岡義勇さんも兄妹の事情を知っているからこそなのでしょうか、逃げろと促してくれます。
やはり冨岡義勇さんも、妹か家族かを守れなかった経験があり、炭治郎と禰󠄀豆子に自分を重ねているのかもしれませんね。
だとしたら冨岡義勇さんにとって、この二人は自分が成しえなかった未来であり、希望のような存在に見えているのかもしれません。
もしかしたら、しのぶさんにとってはそこが逆鱗だったのかもしれませんが。
若干違和感のあるコメディカットを挿入し、あまりそのあたりに視聴者の感情が向かないようにしていますが、今後の展開を匂わせる案外重要な場面だったかもしれません。
というかこの鬼滅の刃という作品、こういう異化効果的な手法でコメディカットを入れるパターンが多いですね。
多分普通に視聴していると、ただクスッとして次のシーンに行くだけだとおもうのですが、実は読者、視聴者の目を意図的に本質から一瞬逸らす効果を狙っているのだと思います。
いつかこの演出についても感想を書いてみようと思います。
でも意外だったのが、案外としのぶさんに感情があったことです。
登場当初は感情の死んでる鬼殺マシーンかと思ってましたが、今回のしのぶさんは驚いたり不思議がったり怒ったりといった感情の起伏が見て取れ、大変かわいらしいカットが多く感じました。
で、代わりとばかりに登場した、小さいしのぶさんみたいな…試験で同期だった少女剣士のほうが感情死んでる冷酷な鬼殺マシーン役といった印象。
と思いきや、さっそく炭治郎を尻に敷いていました。
これは古典的な少女漫画の演出で、ヒロイン宣言ですね。
炭治郎との付き合いの中で人間らしくなっていくロボット…みたいなキャラでしょうか。
禰󠄀豆子と少女剣士の追いかけっこも微笑ましかったです。
この3人はきっと仲良くやっていけると期待させてくれる演出でした。
さて…ついに柱たちが登場です。
一人ひとりと出会っていくのかと思ったら、全員集合ですか!!
それほどに炭治郎と禰󠄀豆子は鬼殺隊の中で大問題だということでしょうか…
後ろ手に縛られた炭治郎がとても痛々しいです。
白州に引っ立てられて…切腹ですか!?
というか、こう見ると柱たちめっちゃくちゃ個性的な外見ですね。
どうか彼らが良心的な人物でありますように!!!
…あれ?冨岡義勇さんは…?いない?ハブ?
なんかこの回で、冨岡義勇さんの…その…悲しい方向の解像度がすごい勢いで上がってるんですけど…
柱たちの人物像が気になるので、そこにも注目しつつ次回も視聴させていただきます
追記:
ところで忍者のような部隊が鬼殺隊員を救助していましたが、彼らが言うこちょう様というのはしのぶさんの事でしょうか。胡蝶かな。
胡蝶しのぶ…美しい名前ですね。
善逸と伊之助も救助されていて一安心です。
多忙にかまけて前回の感想から随分期間が空いてしまいました、すみません。
劇場版三部作が制作されているらしいですね!
公開までには追い付きたいところ