#寝る前にアニメ鬼滅の刃初見感想
今回は第26話:新たなる任務
後半Bパートの感想です。
前半Aパートから打って変わって明るい雰囲気のBパートでした。
感想へのリプで知ったのですが、Aパートの無惨様の無惨様劇場は「パワハラ会議」と呼ばれてるらしいですね。
ネーミングの印象が強すぎて笑いました。
さてAパートラストでカラスに叩き起こされる3人、次の任務地が決まったようです。
無限列車!
噂の!
この鬼滅の刃の初見感想を描き始めてからもう散々聞いてきたワードです。
そして何年か前に色々な場所で目にした文字です。
とうとうこの東條も無限列車に乗車する時が来たようです!
今のところ知っているのは、炎柱の煉獄さんがメインキャラに加わる話であること、そして興行収入を塗り替えるほどの傑作であると言うことです。
うおおおお!(伊之助化)
うおおおおおおお
次のシーンで無限列車についてお館様としのぶさんが話していましたが、どうやら炭治郎の火の呼吸を知っているような話しぶりでしたね。
炎柱の煉獄さんなら導いてくれるというセリフがあったので、成長すると炎の呼吸になるのでしょうか。
もしそうなら、やはり煉獄さんは炭治郎の新たな師匠役という役回りになりそうです。
そして炭治郎は廊下で、最終選別の時に一緒に生き残ったライバルキャラと思しき剣士とぶつかっていました。
これで炭治郎の師匠とライバルというポジションが埋まった感があります。
ここで顔見せしたと言うことは、無限列車編にも何らかの形で登場し助太刀してくれるのでしょう。
こういうライバルはほぼほぼ、最初は仲が悪いけどやむに負えず共闘して信頼しあう系のキャラです。
無限列車への期待値が上がっていきます。
で、ライバルくんを口説くのには失敗しましたが、続けざまに炭治郎の長所とも言うべきコミュ力でアオイちゃんとカナヲにPerfect Communication!!を連発します。
アオイちゃんとの会話ですが、似たような内容を『戦没農民兵士の手紙(岩波新書)』で読んだことがあるのを思い出しました。
BGMや演出も相まって、ここは泣かせどころというか…
我々の親の親世代に直撃するシーンなのではないかと感じました。
現代っ子からすれば親の親の親でしょうか、つまり親子四世代に向けられているのでしょうか、いやさすがに…
この鬼滅の刃という作品のターゲット層は本当はどこにあったのか、誰に向けていたのか、誰に読んでもらいたかったのか、漫画家さんの考えに思いを馳せることのできるワンシーンでした。
ともかく鬼との生存競争は間違いなく戦争であり、鬼殺隊とは軍隊的な組織であるということがさらに強調されたと思います。
そして次にカナヲですが…
ラブコメの香りがする!
しかもこれは古き良き少女漫画的なラブコメの!
ここでの炭治郎は理想的なバンカラ王子様であり、カナヲも清楚なハイカラお嬢様の役どころです。
そして銀幕の中にしか存在しないような昭和俳優の古き良きやり取りで言葉を交わし、カナヲの心を少し開きます。
ここもBGMと演出が見事で、はたしてAパートの無惨様は何だったのだろうか、同じ作品なのかと思うほどの爽やかさです。
Aパートでは自由のない理不尽な規律を描き、Bパートでは規律の中でも自由な心を描く。
選択できる喜び、生き方を選択し時代を進んでいける素晴らしさを描いています。
無惨様はじめ鬼たちは不老でしょうけど選択できずに…どうなるんでしょうか、時代に置いて行かれるんでしょうか。
次の無限列車編では文明に利器である列車が舞台でしょうから、鬼もその利器を手に入れようとして失敗する、鬼殺隊が阻止する話になるんでしょうか。
このカナヲとのシーンもまた戦中に出兵兵士を見送るような、晴れでありながらどこか物悲しい雰囲気のあるシーンではありました。
ですがやはり無限列車にはカナヲはついてきてくれないようです。
さっきのライバルくんと一緒に、ピンチの場面で助太刀に登場してくれたら熱いのですが。
出陣の見送りのシーンでは冨岡義勇さんも登場してくれていました。
煉獄さんが師匠キャラになるとすればバトンタッチという形になるので、しばらく出番無さそうですね。
それにしても面白かったのは伊之助と炭治郎の汽車に対する反応でしょう。
やはりこの時代の汽車は最新技術のようです。
善逸は知っているようで、めずらしく頼りになるシーンでした。
炭治郎はしっかり禰󠄀豆子を背負っており、無限列車編でも彼女の活躍が見れそうです。
善逸、禰󠄀豆子の心配をするところで株がぐっとあがりましたね!
たまーーーーーに男前なのずるいですね、善逸。
一期ダイジェストと、ちらっと映る煉獄さん、そして例の生き残った下弦の鬼をパンアウトしてエンディングです。
こうして炭治郎たちと共に視聴者、読者を無限列車へ乗せ、立志編・完。
すばらしいですね。
原作は読んでいませんが、素晴らしいアニメ化だったのではないでしょうか。
これ以上ない完成度で、アニメーションも演出も声優さんもBGMも最上質のものが用意され、漫画家さんとジャンプ編集部が作ったしっかりとした土台と設計図の上に建築された映像作品だったという印象です。
しっかり話数をかけていたのも好印象です、へたに1クールなどで話を圧縮せず、じっくり丁寧に作りこんでくれたことで没入感がありました。
作り手としてはついつい時代性を、それを作品の持つ個性、味として強調しがちになってしまいます。
ですが現代人が見やすいようそこまで細かくはやらず、背景やニュアンス、所作や持ち物で、わかる人には伝わる仕組みに抑えることにより子供世代でもとっつきやすくなっています。
年配者、先輩キャラの説教臭いところはギャグシーンに落とし込むことによりその臭みを消し、これもわかる人に伝わる仕組み。
お見事でした。
とても勉強になりました。
また、ここまで過度なネタバレなく過不足ないコメントをくださった鬼滅の刃のファンの方々にも感謝です。
とても作品を愛しているというのが伝わってきました。
この作品が大成したのも、もちろん作品の持つ魅力もさることながら様々な世代が様々な見方でこの作品を大切にしたからなのでしょう。
というわけで、アニメ鬼滅の刃の第一期、立志編の初見感想を終わろうと思います。
ありがとうございました!
うおおおー!無限列車へ乗車だあああー!!
三3
追記:
鬼滅の刃のギャグシーンについてなのですが、原作でもそのままなのかは解りませんが大別して3つのパターンに分けられると感じました。
作中で、なんでここでギャグ、もしくはコメディ調のシーン?と思った方もいたかもしれません。
実は純粋に笑いを取りに行っているシーンは少ないと思います。
人によっては、なんだこのシーン?と思って流してしまうかもしれません。
笑えないし…意味わからん…とその時感じても、それで知らないうちに役割は果たしています。
もちろん笑えた人は、両得でめっちゃ得してます!
これはある層の描き手にとってはよくやる伝統的な手法に類するものなのですが、作劇上大切な役割を持っています。
あくまで個人的な見解ですが、鬼滅のギャグシーンについてもいつか触れられればと思っています。