ネットミーム・デビルサマナー   作:生しょうゆ

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第十七話 やはり無理だったな

 

 

 

「殺しなさい私を殺しなさい! ホモガキどころか阿多様にまで知られては死にます! 私は今ここで死にます!」

「えぇ……君もそっち側だったのかよ。何なんだ今のヤタガラスは」

「あああああああクソ生首もでしたわ! 私は恥ずかしかっ! 生きておられんごっ!」

「やめろ諏訪っちゃん!」

 

 発狂してがりがり髪を掻き乱す諏訪さんに対し、俺は「ま、多少はね? ま、多少はね?(連呼)」と呼びかける。大丈夫だって安心しろよ~~。

 

「プライベートで東方ボイドラに出演して、ホモガキ相手に承認欲求満たしてただけでしょ? 魔人に殺されるよかマシだってはっきりわかんだね」

「事細かに説明するな本庄っ! あと何ですかステハゲ! そのニヤニヤ笑いは!」

「ヤタガラスのサマナーがクッキー☆声優とか素直に草」

「てめえ!」

 

 どうどう、と野獣に掴み掛かる諏訪さんを落ち着ける。いやあ、改めて考えると凄いなあって思うなあ。声優も出来るしさ、歌も歌えるし、ほんでー(微妙な)絵も描けるでしょ? ほんでー更には自撮りも晒してるって?(笑) そういうクリエイティブ(笑)な人は中々居ないと思うよ(大爆笑)

 

「卒アル開示も特定も全く気配がなかったのはこれかぁ……。そりゃヤタガラスに属してるなんて知れたら終わるわな。知った側が」

「黙りなさいネットストーカー! お前みたいな奴が一番気持ち悪いんですよ!」

「それ相手に人気者気取りながら言うのはどうなんすかね?(ミスター風評被害)」

「う……ステハゲに言われると……言い返せませんわね……」

「まあ、これで諏訪さんも死ぬ必要無くなったじゃん」

 

 そうとも、ドマイナーの存在ではあるが、諏訪さんは紛れもなくMAD素材側の人間だ。アリスが淫夢ごっこに興じるホモガキであるのなら必ず興味を示すだろう。だから恥を晒した甲斐もあったって事で、終わりで良いんじゃない?

 

 しかし、アリスは唇を尖らせてつまらなそうに言った。

 

「……知らなーい。アリス、クッキー☆見ないし、そんなマイナーな声優なんて興味ないもん」

「ああ? マイナー言うがな、SSU姉貴だって淫夢で言えば……えー、下水道橋博士……は言い過ぎか。HRNR……はもっと言い過ぎだな。顔が変な人くらいかな……?」

「そんなマイナーな男優も知らないわよ。せめてネクデカくらいじゃなきゃつまんなーい」

「ま、俺というスターに比べりゃそんな三軍四軍に惹かれないのも多少はね?(ドヤ顔)」

「お前は例外中の例外だよ」

 

 そんな超一線級の素材が養殖ボイドラから生まれるわけがないだろいい加減にしろ! いや捉え方によってはTIS三部作も養殖であるとも言えるし、何よりるりまさんやANNYUI姉貴といった存在も……。

 

「……うーん。これ単に諏訪さんが素材としてつまんねえって身も蓋もない結論に……」

「別につまらなかろうがどうでも良いですわ! 私はただ、ちょっとチヤホヤされてイラストも描いて貰って主役の動画を作って貰いたかっただけなのに!」

「クソ贅沢じゃねえか(呆れ)」

「流石に欲深いと思うのだが、大丈夫か?」

「うん、大丈夫じゃないよー。じゃあ死んでくれる?」

「え゛っ(クッソ低い声)」

 

 あっ、そういやそうだった。

 

 ベリアルが「教育に悪すぎるぞ人間……」と呆れた顔で得物を振り、諏訪さんに向け火炎を放つ。諏訪さんは「んげぇっ!?」とクッソ汚い声を発しながら辛くも避けるも、その避けた姿勢にネビロスの呪殺魔法が襲いかかった。

 

「クソッ! これじゃあ諏訪さんが恥をかいただけじゃねえか! なんてふてえ野郎だ!」

「……まあ色々言いたいことがあるけれど、君が言うのかよ」

「遺憾ですが、同意です。恥を晒したのは本庄様のせいだと思いますが。……それで? なんで保存してたんですか?」

「さ、参考資料(意味深)として……」

「本庄様は最低を超えた最低ですっ!」

 

 こ、心のない罵倒(大嘘)が俺の胸を貫くが、今はそんな事を気にしている場合じゃない!(話題逸らし) ネビロスが放った呪詛は無論弾かれたが、諏訪さんは依然危機に瀕している。当然、俺は加勢するつもりだが、目の前でニコニコ笑う魔人はそれを許してくれなさそうだ。

 

「ホモのお兄ちゃんもー、アリスのお友達なんだから、お掃除を手伝ってくれるよねー?」

「お友達に対する態度かよそれよぉ!? お前が俺の友達だってんならつべこべ言わずに止めろホイ!」

「えー! やだやだやだやだー! アリスやだー!」

「あ、アリスちゃん……私からもお願いします。人を慈しむ心を持って下さい……鬼龍のように……!」

「……誰それ?」

「鬼龍はそんなん持ってねえでしょ」

 

 しかし、言いながらもそろそろ諏訪さんがマジにヤバい。ネビロスは自慢の呪殺が効かないことを訝しんでいるが、ベリアルの方は火炎と物理で責め立てて、息を吐かせず足下を刈り取り行く。そろそろ腹ぁ括るか。しょうがねえなぁ~~(嫌々)

 

「おい野獣、杵出せ。破魔がよく効きそうな相手だ。時間稼ぎになるかも怪しいが、どうせ諏訪さん放っておいてもこっから出られねえぞ」

「ベリアル相手にこのレベルでは問題しかないが、大丈夫だ。一番良い指示を頼む」

「おかの……あっ(察し)、ふーん!(逃走)」

「おい田所浩治容疑者ぁ!」

 

 何故か知らんが急に野獣がCOMPの中に逃げ帰ろうとした。咄嗟に首根っこ捕まえたが、マジで人間の屑かコイツ!? この状況で見捨てるとか本気でお前もう船降りろ(全ギレ)

 

「殺すぞボケェ! 何だってテメエはそう格上との対決に根性がねえんだ!」

「すいませへぇぇ~ん! 許して下さいお願いしますCOMPに戻らなきゃいけないってはっきりわかんだね!」

「野獣、流石にそれは……」

「そうだよ!(全ギレ) 戻ったってお前もこの異界から出られねえだろうが!」

「俺にも理由は分からないんすよぉ! ただ、そうしろと囁くのよ。私のゴースト(淫夢)が……(KSNGMTK)」

「テメエの存在その物がゴーストみてえなモンだろうがぁ!」

 

 が、いや、待て。この反応には覚えがある。

 

 常にウザったく俺にこびり付きやがるこのウンコが、唯一姿を消すその瞬間。その状況。その条件は……!

 

「……野獣、どうしてもか? どうしてもなんだな?」

「俺だってサマナー置いて逃げ帰りたいわけないじゃんなぁ! だけど強制力をビンビンに感じまくってるからね、しょうがないね(適当)」

「……ならよ、一つだけ命令出す。そしたら君もう帰って良いよ」

「それは本当か!?(嬉々) その条件とは……!?」

「あの魔人が持ってる撮影用のカメラ、ガン堀りしてこい」

「えぇ……(困惑)」

「頭大丈夫か?」

 

 野獣とイーノックがドン引きした顔でこちらを見つめる。が、今が一番の好機だろうが! 折角器ちゃんが「そう、鬼龍のように……!」「だから鬼龍って誰?」と無駄臭い説得を魔人相手にやってんだ。この世界に存在する唯一の機械を犯して殺してお前色に染め上げるんだよ!

 

「……いや、理屈は分かるけどね? 異界の主の欠片を手に入れれば、そりゃ弱体化なり何なりするだろう。でも本当にちっぽけな欠片だよあれ。意味がまるで無いでしょ」

「あるんだよボケゆっくり。テメエは諏訪さんの盾にでもなってろ!」

「げえっ!? あっづうっ!?」

 

 投げ捨てた先でキョウジはベリアルの<マハラギダイン>を受け止め、真っ黒な焼き饅頭となって地面に転がった。あんよ焼きかな? ベリアルは「何だこの生首!?(驚愕)」と驚いているが、その隙にようやく諏訪さんが召喚の準備を終え、管を緑色に輝かせる。

 

「助かりましたよ本庄! 召喚:ミシャグジさまぁっ!」

「あ~~もうおしっこ出ちゃいそう!(SANチェック)」

 

 管から放たれたのは白蛇とも白龍とも男性器とも呼びがたい異形の悪魔である。諏訪さんの家に代々伝わる祟り神、邪神:ミシャグジさまが、召喚の直後から悍ましい祟りを周囲に振りまき、真っ直ぐにベリアルへ向かい突撃し、一瞬でその右腕を腐り落とさせた。

 

「──ッ!? ネビロス!」

「分かりましたよ! 極東の地方神が、これ程まで力を付けるとは……!」

 

 右腕を落としたベリアルの代わりに矢面に立ったのはネビロスである。死霊術士と祟り神、どっちが強えんだろうな?

 

 まあ、実際にはあのミシャグジさま、一般的なミシャグジさまとは微妙に違うらしいんだけど。

 

「……いやあ、やっぱり本家本元のミシャグジさまは違うねえ」

「あ? お前生きてたのかよ」

 

 黒焦げになったキョウジがごろごろ転がりながら戻ってきた。お前地雷犬か何か?

 

「生きてるよ。そう在るのが僕って事にしてあるんだし。だけどやっぱり凄いよね、アレ。確か諏訪明神も洩矢神も全部纏めちゃったんだっけ?」

「あー、何かそうらしいって聞くが」

「石神に木の神に道祖神に、様々な側面を持つミシャグジ神を、一つ所に纏めて形とし、顕現した『古の何か』にミシャグジさまという皮を与えるとか、やってること本気で頭おかしいよね」

 

 キョウジは感嘆したようにそう言い、「そりゃ堕天使の呪殺も反射出来るよ」と、反射したネビロスの魔法を身に受けたベリアルを嘲け笑った。

 

 まあ俺はよく分からんが、業界的には本気であり得ないってレベルらしい。それこそガイアーズの連中がどうにかこうにかその手法を盗もうとしているらしいが、遠距離からも祟り飛ばされて勝手に死んでいるという話だ。

 

「……多様な側面を、一つに纏める、か」

「あ? どしたイーノック」

「まあ、確かにその手法を応用すれば、四文字の力の顕現を集めて唯一神召喚、何てことも出来るかもね。でも一番欲しがってるのはバール神族の奴等でさ。いやあ随分と詐欺って儲かった。あいつら、元ヤタガラスってだけで目の色変えてさあ」

「人間の屑がこの野郎……(笑)」

 

 だが、流石にレベル足んねぇよ塩が足んねぇよ。元は戦国以降ぐっちゃになった家系と信仰を纏めるためにやったことだった、ってライドウが言ってたが、それで顕現するだけで馬鹿みたいにMAG食うようになっちゃ話しにならん。進行形で諏訪さんの生命力がゴリゴリ削られてっからな。

 

「つー訳で野獣、ご苦労さん」

「オッスオネガイシマース!(送還)」

「あっ!? このステハゲ、私のカメラに何精子ぶっかけてんのよ!(憤怒)」

 

 なにっ、と一挙にベリアルとネビロスの殺意がこちらに向くが、その前に俺はカメラへ向け、杵を振り下ろした。

 

 野獣のおかげで、この異界に穴(意味深)が空いた。故にこうして穴に杵をぶち込める。葛葉の杵の神気をぶち込める!

 

「『隠者の紫(ハーミットパープル)』ッ!」

「いやサマナー何を……ああ、いや、そうか」

「気でも狂っ……!? は、あはは、そうかそれでかぁ……」

 

 イーノックとキョウジが納得したように声を上げ、直ちにカメラから離れた。そうとも、野獣が身を隠す理由なんて一つしか存在しなかった。

 

 元よりそれを期待していたのが俺だ。そいつを呼び寄せたのは俺だった!

 

 ────駆け抜けるは一閃。

 

 一瞬の内に三体の悪魔の首が切り裂かれ、血を溢れさせて転がった。奴等は目を見開き驚愕を露わにした。異界を切り裂き現れた時代錯誤の黒マントを、信じられないように見つめていた。

 

「二十代目葛葉ライドウ、見参しました」

 

 ひゅっ、と空に血振りをし、ライドウは言った。

 

「それで、どういう状況でしょう?」

「敵! 悪魔! 殺す!」

「簡潔な説明、ありがとうございます。つまり、いつも通りですね?」

 

 そう言ってライドウは再び刀を構えた。そうとも首を狩ったのは確かだが、奴等はまだ死んじゃいない。転げ落ちた頭が勝手に戻り、ぴたりと胴にくっついた。

 

 しかし、コイツどうやってここまで来たんだ。いや、確かに呼んだのは俺だし、野獣の様子から近いのが分かって呼び寄せたのも俺だけど、こんな意味不明な異界にまで侵入できるとかやっぱバケモンだな。

 

「……この世界の葛葉ライドウか。どうする、ネビロス」

「あの魔人だけ確保して逃げましょう。アリスもそれで良いですね?」

「えー、白いお兄ちゃんとホモのお兄ちゃんもー! 生首のおじさんは別に良いけど」

「キョウジの扱いに草生える」

「いや、狙われてるの君の方だけど笑ってて良いの?」

「草じゃねえが(半ギレ)」

「何なんだよ君……。じゃあ僕は下がってるから頑張っ……んげっ!?」

 

 そう言ってキョウジはふらふらと後方に下がろうとする。が、俺はそれをふん掴んで足下に転がした。

 

「お前はこっちや。貴重な盾だ。役に立てよ」

「いやいやいやいや、あのね、いくら僕が不死身だからってね、あんな大悪魔の魔法を何度も受けちゃね?」

「お前は弱肉強食が大好きなんだルルルォ!? 喜べよ、理念の通りに使ってやるよ」

「いや……うん……そうなんだけどさあ……(嫌々)」

 

 キョウジを見事に説得し、俺とライドウと諏訪さんは悪魔共と対峙……って諏訪さんそれ近づけるの止めて貰えませんか。えっそれと肩を並べるんですか俺。えっライドウとも肩を並べるんですか(吐き気)

 

「あっ、ま……! 待って下さい!」

「んあ? 器ちゃん?」

「……何でしょうか?」

 

 急に器ちゃんが声を上げた。相手もやる気満々の目でこっち見てるってのに、何水を差してんだよ。というか危ないから下がってくれない?

 

「いや、あの……説得でなんとかなりませんか? 私、あの娘はそんなに悪い悪魔には見えなくて……」

「! アリスこれ知ってるわ! 友情よ! 淫夢ごっこで友情が芽生えたのよ!」

「いや淫夢ごっこって言うのはよく分からなかったんですけど……」

「えーそーなのー?」

 

 ただ、と器ちゃんは続けた。

 

「……分かっています。相手は強力な大悪魔。諏訪さんを殺そうとしたことは許せません。しかし、あのアリスという魔人は、どうにもそういった、人死にに対して無邪気というか、分かっていないところがあるようなのです」

「阿多様、しかし……」

「だから見逃せって? 器ちゃんそれは無理だぜ。だってあいつらが見逃してくれねえもん」

「いや、違いますよ」

 

 と、ライドウはじろりと器ちゃんを見つめ、全く表情を変えずに言った。

 

「違いますよ、阿多。貴方のそれは違います」

「ライドウ様……しかし、私は知っているのです。イーノック様のように、悪魔が悪い者ばかりではないと。そして人もまた、良き者ばかりではないと……」

「いいえ違います。言葉が違います。だって貴方、あの魔人に自分を重ねていますよね」

 

 覗かなくても分かります、とライドウは呟いた。それを受け、器ちゃんは目を見開き、そして気まずそうに目を逸らして言った。

 

「……そうですね。白状します。……私は、もしかしたら、と思ったのです。ああなる未来が私にはあったのかも知れないと。混沌と殺戮を無邪気に望む、悍ましき魔人に至る未来があったのかも知れないと……」

 

 だから、と器ちゃんはくるりと前を向き、アリスに向け笑いかけた。

 

「……お友達、私も欲しかった。楽しいこと、面白いこと、沢山欲しかった。……分かりますよ、それ。でも、要らないから殺してしまえ、なんて、酷いことだと思います」

 

 器ちゃんは訥々と続ける。その言葉の一つ一つに感情を込め、どうにか届いて欲しいと願うように。

 

「……うん。お友達に、なりましょう? 本庄様も、きっとなってくれると思う。だって、こんな私にも優しくしてくれたんだから。……だから、ね。これからも沢山遊ぶから、人を殺すなんて……」

 

 勝手に人を巻き込まないで欲しい、とは思ったが堪えた。何せ器ちゃんは真剣だ。真剣に、この魔人を慮って言葉を届けようとしている。

 

 ……しかし、器ちゃんが会話しているのは少女ではなく──悪魔なのである。

 

 アリスは器ちゃんの言葉に笑みを浮かべ、楽しそうに言い放った。

 

「えっそれ本当!? これからも遊んでくれるのね! じゃあさー……死んでくれる?」

「……はい?」

 

 器ちゃんはぽかんと口を開いた。当たり前だよなあ、とは流石に口に出さなかった。喉まで出掛けたが。

 

 だってこの魔人、性根からして邪悪その物じゃねえか。どっから来たのか知らねえが、魔人として完成されていやがる。価値観が根本的に違うんだよ。

 

「悪魔交渉、失敗だな。サマナー続けんならよくあるこった。気を落とさずに次行こうぜ」

「お前は失敗しかしてませんけどね」

「諏訪さんそれは今言わなくて良いことじゃないっすかあ!」

「ま、待って下さい! 何で、どうして……!」

 

 器ちゃんは信じがたいようにアリスに話しかけるが、愚かなる無識な魔人は尚も楽しそうに笑っていやがる。なまじ人に近い形してるからよ、言葉が通じるんじゃねえかって思っちゃったりするんだよな。

 

「えー、だって人間はすぐに死んじゃうじゃない。殺してゾンビにすればずっと一緒に遊べるでしょ!」

「な……なあ……!」

「まー器ちゃん、悪魔ッパリ相手にそう気を落とさずに……」

「じゃあまずはホモのお兄ちゃんからね! 貴方はアリスでも時間が掛かりそうだし!」

「はあっ? 何言っているんですか? それおかしいでしょうジャップ」

「えっ」

 

 うわっ器ちゃんがいきなりキレた! 流石にその語録は不味いって! つーか魔人にジャップもクソもないでしょうが!

 

 しかし器ちゃんはそんな事お構いなしにブチ切れていた。ちょ、ちょっとMAGの渦がヤバいので帰って良いすか?(できない)

 

「こっ……このオメゲが──っ!!! 怒らないで下さいね! 人を殺してゾンビにして遊ぶとか馬鹿みたいじゃないですか! なめるなっメスブタァッ!」

「そ、それ何語なの? いや何語か分からないけど馬鹿にされているのは分かるわ! おじさん達!」

「あ、ああ……どんな教育を受けてきたんだあの人間……」

「アリスに似ていると思ったことが遠い過去のようですよ……」

 

 アリスの声に呼応して、ベリアルとネビロスが飛び出してくる。ライドウは剣を構え、諏訪さんはミシャグジさまに思念を込めた。そうして器ちゃんはただ叫んだ。

 

「蛆虫の大量発生ですねえ────っ! しゃあっ、ペル・ソナ!」

 

 ……今更だけど、タフ語録って口が悪すぎるだろ。

 

 

 

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