おっさんと急に別れた。
最近は全然エッチがよくなかった。私の性交痛がずっとあり、いつも行くラブホに置いてある個包装の『○ぺ(ローション)』にお世話になっていたのだけど、最近はそのサービスが終わってしまって、そのせいもあってなんだかタイミングも悪くなり、ついにできなくなった。はっきり書くと「●●●が×××に入らなくなってしまった」のだ。それにおっさんはホテルでは私に尽くさないといけないと思うのか、毎回プレッシャーを感じているようで、少しのことでできなくなることが続いていた。そしていつもワンパターンで、私はちっとも楽しめなくなってしまった。
おっさんは・・・もう生きる気力がないんだ。自分で何も考えようとしないし、全部誰かに決めてもらって、誰かに言われたことに全部言いなりで、受け身で、異を唱えようともしない。意欲が何もない。ただ死ぬまでの自分の暇つぶしが必要だから私から搾取しようとしているだけ。働いていないから体力もないし、意識も停滞していて、想像力もないし、エッチで私を喜ばせようとか楽しませようという気持ちもない。病気のせいもあるのかもしれないけど、もう私とは合わなくなっているんだ。
30歳の時に出会って、おっさんには本当にたくさん救ってもらったし、私の性的なファンタジーを満たしてくれたし、たくさん愛してくれたし、恋人ごっこみたいなこともしてくれた。自分をすべてさらけ出せる存在でもあった。
私も愛していた。間違いなく愛していた。生涯でいちばん愛した人といってもいい。
子育て中は会ってなくて、子どもが巣立って再会したときにはもうおっさんは60歳になっていた。今思えばもっと若いときにもっとエッチしたかった。もっと元気なときにやってみたいことたくさんあったのに、できなかった。それが今も悔やまれる。仕方ないけれど、もう若いころにはお互い戻れない。
おっさんの亡くなったご両親、もういいですよね、手放しても。もう私の手には負えないんです。毎日のお金の管理、たまに食べ物の差し入れ、週末にはランチや焼き肉奢り、私はずいぶん援助しました。もちろん制度的にも何も見返りはないです。過去にも入院したり拘置所に行ったり、その都度心配ばかりして、その身を案じていました。おっさんを思い、何度も涙しました。
安いラブホと言っても4,000円くらいはかかり、そんな(主婦にとっての)大金をはたいてちっとも楽しめず、あげくのはては入浴介助という「介護」があるだけ。そりゃ女に全部洗ってもらって気持ちいいだろうし、家じゃなかなか湯舟にも入れないだろうし、ましてやジェットバスなどという贅沢品まで。
お金を出してまで私が介護する意味??普通は自分でお金払って介護サービス受けるものなのに。
愛していたときはよかったけど、もうセックスもできないし、イチャイチャもできない。おっさんはいつも自信がなくておどおどしてプレッシャーに苛まれて、もう私を満たしてくれるものが何もないんです。もう男女の関係ではいられない。いつもヨレヨレで、今は見た目も変な人で、私とは不釣り合いすぎる。
だからプッツリと糸が切れたように、別れを告げました。
今は重い重い荷物をようやく下ろせた感じ。もう土日に夫に嘘をついて出ていかなくてもいいんです。お金が万単位で出ていくこともないんです。電話が何度もあるから、着信拒否にしました。LINEだけは残しておきます。お金の管理だけは続けてもよいと伝えています。でも援助はしないし、ランチだけで会うことももうしたくないのです。今までみたいに元のさやに戻ることはないと思います。
今思うのは、私とおっさんはやっぱり間違った関係だったということです。