#寝る前にアニメ鬼滅の刃初見感想
今回は第25話:継子・栗花落カナヲ
の感想です。
アバンから前半にかけて炭治郎の特訓シーン。
全集中の呼吸・じょうちゅう(常駐?)というワンランク上の技が明確化され、差し当たっての目標を視聴者に教えてくれるのは非常に親切な作りです。
徐々に炭治郎の身体能力がカナヲに追いつきつつあることも描写されます。
少し驚いたのですが、カナヲは完全に心が死んでるのではなく、しっかりと動揺や驚きがありましたね。
案外主人公たちと仲良くなれそうです
ところで、前回から引き続き随分じっくりと訓練風景を見せてくれるこの鬼滅の刃という作品…
昔のアニメと違い昨今は1~2クールで話を進ませなければならないので、正直尺を使いすぎでしょう。
ここまで相当ロジカルに脚本構成が成されてきた本作、ならばこそこの助長ともいえる訓練回には意味があるはずです。
つまり、傷ついた人間はすぐには治らないということを絵描こうとしているのだと感じました。
その休養の大切さは、善逸と伊之助が訓練に復帰する前の病室のシーンでも描写されています。
善逸はあんなに嫌っていた薬に向き合うことで、伊之助は自尊心によって復調の兆しを見せていました。
この回の前半でこの作品が何を視聴者に伝えたかったかといえば、傷ついた者への優しさと忍耐でしょう。
この二人が厳しい修練に臨むには、善逸は身体が、伊之助は心が治っていなかったということをじっくり伝えてくれているのだと感じました。
身体も心も健全でないと、訓練をしても無理をしているだけ…という、なかなか深いですね。
で、なぜこのタイミングでこんなに長々と「心と身体の健全さ」の大切さを示してくれていたのかの答えは、さっそく後半で語られます。
ここでカナヲの悲惨な過去話が挿入され、心の欠落が描写されるのです…。
このカナヲの過去の話、そしてしのぶさんのお姉さんについては次の感想で少し語らせていただこうと思います。
正直この過去のシーンを見るまでは、がむしゃらに頑張る炭治郎がとても未熟で、カナヲの完璧さが際立っていました。
ですがこの回の前半をかけて視聴者に見せられる「心と身体の健全さ」と、このカナヲの過去のせいでそれは反転します。
訓練に復帰した善逸と伊之助を元気づける炭治郎の、なんと充実して頼もしいことでしょう。
対して、自らの意思をコインに預けるカナヲのなんと儚いことでしょう。
しのぶさんの笑顔の意味も全部ひっくり返りますね。
しのぶさん、本当はアオイちゃんの性格に近いのでしょう。
しのぶさんは本来の性格ならば、アオイちゃんのような態度で炭治郎たちに接していたはずです。
…ああ!
だからアオイちゃんをこの蝶屋敷に配役したのか!
いまこれを書いていて気づきました。
アオイちゃんは過去のしのぶさん(役)ですね。
きっとしのぶさんは、幼い頃のカナヲの訓練時にはアオイちゃんのような立ち回りだったのでしょう。
この配役は、きっと忘れたころとかに物語的な機能をするはずです。
アオイちゃん覚醒イベントがあるとすれば、訓練をつけてあげた炭治郎たち関連で何か…でしょうね
そんなしのぶさん、回復してきた善逸と伊之助をうまく焚きつけ、訓練への復帰を促していました。
これで再び頑張れるのも、善逸と伊之助がしっかりと休養して心身ともに健全だからでしょう。
心がちょっと足りてないと思われるカナヲは、促されても訓練に参加しません。
そして前回の感想でもちらりと触れましたが…
鬼滅の刃が漫画の方程式にほんとうに忠実だったのなら、しのぶさんは間違いなく退場キャラクターでしょうね。
前話までを見た印象で炭治郎のための退場だと思っていたのですが、今回のを見るとこれはカナヲのための退場になるでしょう。
鬼との戦いに敗れ命を落とすか、もしくは四肢を失うレベルの重傷を負って前線では戦えなくなり、医術関係での後方支援かもしくは作戦立案などの軍師役か…
こしそうなら、ここは原作者さま、そして編集部の度量が試されます。
間違いなく人気キャラクターでしょうから、それをバッサリ退場はさせたくないはずです。
なにか作中での役割が残っていれば生き残るでしょうが、案外思い切りが良いですからね、この作品。
いったんしのぶさんで柱が戦死した場合の読者の反応を見る…なんてことは原作者も編集部も考えると思います。
しのぶさんの退場をもってカナヲに試練が訪れ、カナヲ自身の抱える問題を克服し心身ともにそろった状態になる、というのが登場人物の相関図から導き出されるセオリーです。
あくまで今のところは…ですけど。
他作品になってしまいますが、意図的なズラしかもしくは展開的に機を失ったのか、上手くいかなかった例がナルトのガイ先生とロック・リーと言われています。
様々な意見はあると思いますが、セオリーとしてはガイ先生は早々に退場してロック・リーがもっと活躍するというのが一般的でした。
まあ、そうではなかったから生まれた名シーンも数多くあるので、そこは漫画家先生の腕といえるのかもしれません。
そしてついに、あくまで道場においての身体能力では炭治郎がカナヲを凌駕する場面が描写されます。
明らかに炭治郎は、負傷する前に比べて一段上のレベルに達したということで、これからの活躍が楽しみですね!
後半ひとつ気になったのは、炭治郎としのぶさんの診療室っぽいところでの会話。
炭治郎が神楽舞や火の呼吸について質問しますが、柱であるしのぶさんも知らない知識の様です。
単純に炎の呼吸は火の呼吸の上位互換だと思ってしまうところですが、何か秘密があるようです。
そして、ここでついに炎柱の煉獄さんの話題が出てきました。
炭治郎のつぎの師匠ポジションになるのでしょうか、煉獄さんは人気キャラということで炭治郎との絡みに期待が膨らみます。
そして最後の、しのぶさんの「期待していますね」が意味深…
読者、視聴者もおんなじ気持ちですが!!
もう端々に、いわゆるキャラの退場準備が散りばめられていて怖いです。
さて次回へ続くって感じで列車が走るカットが挿入され、車内で惨劇が起こっていましたが…
これが例の無限列車編ですか!?ついに!?
鬼滅ファンの方々が大絶賛の!!
テンション上がる~~!!
追記:刀鍛冶の手のひらが映るカットがあるのですが、しっかりボロボロでした。
風の谷のナウシカを思い出しますね、働き者の綺麗な手というやつです。
職人にしっかり敬意を払っています。
漫画家やアニメーターの手も、ボロボロですものね。
追記2:禰󠄀豆子がテレパシー的なものを使えるのか、それとも炭治郎の中にイマジナリー禰󠄀豆子がいるのかで大分印象の変わってくるシーンがありました。
禰󠄀豆子の復活も楽しみです。