桜井市に寄贈された金塊=市提供

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 奈良県桜井市は6日、市内の70歳代の無職男性から、防災施策に役立ててほしいと、1キロの金塊20本(計20キロ)の寄贈を受けたと発表した。

 約3億3000万円相当の価値があり、同市での個人からの寄付額としては最高だという。

 男性は能登半島地震の被災地で高齢者や障害者が避難所での生活で困っていることを知り、地元の桜井市に役立ちたいと、松井正剛市長に2月、手紙を送り、金塊の寄贈を申し出た。

 市によると、金塊は男性が長い年月をかけてコツコツとためたもので、使い道について「トイレをはじめとした避難所の環境整備や防災施策などに活用してほしい」との意向という。

 市は今後、金塊を市有財産として売却する議案を市議会に提案し、可決されれば換金する方針。松井市長は「市民を代表して心から感謝したい。意向にかなうよう有意義に使いたい」と話している。