#寝る前にアニメ鬼滅の刃初見感想
今日は第18話。
山編の第4回、炭治郎と伊之助は父鬼と戦い、善逸は毒で虫の息になっているところからです。
冒頭から、ついに冨岡義勇さんとしのぶさんが到着。
鬼殺隊士たちの亡骸を発見しているが、村田さんはどうなってしまったのか。
2人とも『柱』という、おそらく鬼殺隊でも最上位の隊士であるためか、この状況でも自然体で落ち着いていた。
いやむしろ逆に、こんな程度の修羅場はいくつも体験していると言わんばかりに達観している感じだ。
特にしのぶさんのセリフと表情は、声優さんのお芝居も相まって感情が壊れているふうな演出がされている。
この後、『柱』の二人は二手に分かれるのだが…
少し前の感想でわたしは鬼殺隊は集団戦闘で鬼と戦っているのではないかという予想をしていた。
善逸は例外として、現にここ数話で丁寧に集団戦のありようを描写してきていたはずである。
だが二人は戦力分散を渋るどころか暗黙の了解かのように別れている。
『柱』とはそれほどまでに強いのか。
その理由は後のシーンですぐに分かった。
炭治郎とはぐれてしまい父鬼と単身戦う伊之助なのだが、よく戦っているが歯が立たない。
野性のままなら死んでいた、だが人とのつながりがあったからまだ戦える、という思い出ブースト的な勝利演出をつかっても、まだ父鬼のほうが強い。
普通の少年漫画なら逆転している場面である。
ここで、伊之助ほどの猛者でも単独ではこのレベルの鬼には絶対に勝てないという印象を与えておいての、冨岡義勇さんによる瞬殺劇である。
え?
強すぎない?
炭治郎のいかにもな超必殺をも丸太で防いでいた父鬼を、こともなげに葬る冨岡義勇さん。
ホッとしたと同時に、…これは伊之助への精神的ダメージが大きいのではないだろうか。
もう生存をあきらめていた野生児が、この現実を受け入れられるだろうか。
だが伊之助のキャラクター的には、この挫折を乗り越えたときに一層の人間性を、人間的成長を見せるはずである。
走馬灯の中にあった、母親と思しき人物も気になるところだ。
いままでそんな前触れもなく、急に挿入されたあの母親の情報は、これから伊之助が立ち直るために必要な要素のヒントですよ、という事だと思う。
伊之助もまた、母親を求める…つまりは疑似家族を求める存在である、ということを伝えているのだろう。
伊之助の母親的存在になるのは炭治郎か、もしくはこれから新キャラとして現れるのか。
物語の構成上、もう一つ大きな不安も生まれる。
禰󠄀豆子を人間に戻すため炭治郎は無惨の血を回収しなければならないので、十二鬼月は炭治郎の前で死ぬはずである。
よってこの父鬼は十二鬼月ではない、ということになる…たぶん。
とするとやはり、炭次郎が遭遇した引きこもりの少年のような弟鬼がどう見ても十二鬼月で間違いない。
そして、この冨岡義勇さんを送り込まなければ倒せないほど十二鬼月は強いということになるから、この一連の場面は、
炭治郎+伊之助<父鬼<<冨岡義勇=十二鬼月
というパワーバランスを丁寧に説明しているのである。
…バトル漫画の教科書かな?
どうひっくり返っても炭治郎では勝てそうにない。
居合わせた示現流っぽい構えの鬼殺隊士も一瞬でやられてしまう。
口ぶりから炭治郎より場慣れしている雰囲気だったのだが、父鬼VS冨岡義勇さんを思わせる瞬殺だった。
その戦力差は絶望的で、ほぼ直立で余裕のある弟鬼に対し炭治郎は満身創痍。
まさか炭治郎の日輪刀が切断されるとは思っていなくて、思わず画面の前で声が出てしまった。
いや無理でしょ…これ。
どうするんだろう。
まだ禰󠄀豆子がでてきていないので、そこに一縷の望みを賭けたい!!
で…
善逸はというと、どうもしのぶさんがなにかしてくれるっぽい感じ。
しのぶさんは回復特化なのだろうか?
まさか見殺しは無いと思いたい。
師匠の声といいしのぶさんの登場の仕方といい、とても印象的だった。
生きろ…善逸…
今回のストーリーの感想としてはおおむね以上なのですが、それとは別に冨岡義勇さんの謎が深まりました。
父鬼に襲われる伊之助のもとに駆け付けた冨岡義勇さんなのだが、この脚本上の構図は第1話で禰󠄀豆子に襲われていた炭治郎と同じである。
これは、作者は意図的にやっていると思う。
比較対象として、冨岡義勇さんが戦っている場面は今のところ第1話と今回しかないのだから。
視聴者は必然、第1話を思い出す。
ではなぜ第1話では、今回の父鬼のように禰󠄀豆子を瞬殺しなかったのか。
炭治郎が咄嗟に禰󠄀豆子を庇ったとはいえ、今回の技量を見るとそんなレベルではないように思える。
読者・視聴者に、匂わせたいことがあるから、この構図を今回の話で利用したのだ。
ぱっと思いつくのは3つ。
1,子供を手に掛けられない説
冨岡義勇さん自身のなにかのトラウマがあって、少年少女の姿のものを攻撃できない、もしくは一瞬ためらうのかもしれない。
相手によって致命的な弱点になりうるが、今回のボスが子供の姿をしているあたり、炭治郎に決着をつけさせるための要素となり得るかもしれない。
2,同じ体験をしてる説。
冨岡義勇さん自身が、第1話の炭治郎もしくは禰󠄀豆子と同じような体験をしているのかもしれない。
鬼から守った、もしくは守られた幼少期の記憶と、炭治郎たち兄妹を重ねて手心を加えたのかもしれない。
3、竃家の血縁者が必要だった説。
だいたい山奥の竃家が無惨に襲撃されたのもおかしな話で、そこに冨岡義勇さんが駆けつけるのも偶然とは思えない。
無惨の過去回想にも耳飾りの剣士がいたため、竃家の血縁者にはなにか隠された素養があるのかもしれない。
だから、竃家の血縁者を手に掛けるつもりは無かった。
…とか。
ともかく、疑似家族VS仮面家族の様相を呈してきた山での戦いも次回あたりがクライマックスというところでしょうか。
リプでそろそろエンディングも解禁したほうがいいとアドバイスをいただいたので、今回からそちらも視聴していきたいとおもいます。
次回がますます楽しみです