品薄のはずのコメが突然店頭に 銘柄米が並びだした理由とは? 価格下落の兆しも
備蓄米の販売が5日から大手コンビニで始まり、小泉進次郎農水大臣が視察に訪れた。備蓄米が各地に出回っているなかでネット上では、「ガラガラだったスーパーの棚に銘柄米が山積みになっている」という声が出ている。 【画像】ファミリーマートの備蓄米1キロ税込み388円 30分で完売 小泉大臣「面的な備蓄米の展開につながる」
■「スーパーで銘柄米が山積み」相次ぐ投稿
SNSの投稿 「備蓄米が安く放出されると決まったら店頭に銘柄米が並びだした」 2日に都内で撮影されSNSに投稿された写真には、宮城県産ひとめぼれや新潟県産こしひかりなど銘柄米がビッシリと棚に並んでいる。 さらに、「眠ってたコメが出始めるのでは?って見たのでスーパー行ったらこれがこれだった」という投稿もあった。 先月21日に撮影されたものと10日後の31日のスーパーの棚を比べると、空だった棚には、ななつぼしやゆめぴりか、こしひかりなどが並んでいる。 SNSの投稿 「ここの棚がこんなに埋まったの久しぶりに見た。値段はまだ高いけど徐々に落ち着くかな」 実際にスーパーの棚にコメは戻ってきたのか、番組では各地のスーパー30カ所を取材!そこから見えてきたものとは?
■専門家「卸が販売を抑制していた」
これまで品薄状態が続いていたスーパーのコメの棚。今、SNSでコメの販売コーナーに商品が戻ってきているとの投稿が相次いでいる。 本当に商品が山積みとなっているのか、まずはスーパーアキダイの秋葉弘道社長に聞いてみた。 「今までは例えば100頼んでも80みたいな感じで、注文に対して実際に来た数が少なかった。最近はそういうこともなく注文した数がしっかり来る」 2月、アキダイを取材した時は銘柄によっては欠品していたコメの棚。しかし今月5日、改めて棚を見せてもらうと、あきたこまちやコシヒカリなど銘柄米が並んでいた。 しかし、値段は備蓄米が出回る前と変わらず4000円台半ばだ。 「この6月の値段を決定するにあたっては、5月20日くらいにはもう決まっちゃっているんですよ。7月にはほぼ確実に値が下がるでしょうね。5キロあたり200〜300円下がると思う」 関東圏を中心に店舗を展開しているスーパーマーケットのオーケーでは…。 「備蓄米の購入希望が多く、銘柄米は買い控えの傾向がある。(その結果)一時期より銘柄米の在庫が増えている」 首都圏を中心に数十店舗を展開する規模のスーパーでも。 「以前は品不足だったが2、3週間前から安定してコメが並ぶようになった」 小泉大臣が随意契約で備蓄米を放出することを表明したころから、銘柄米が安定して入ってくるようになったという。 一方、番組の取材に応じてくれたスーパーの多くで銘柄米の入荷量に変化はなかったという。 店による入荷量の変化はなぜ起きてくるのか?コメ問題に詳しい宇都宮大学農学部・松平尚也助教によると…。 「新米がとれるまで在庫が続かない可能性があったので(卸が)販売を抑制していた。取引関係の中で、取扱量が多い中規模の(スーパーから)順番に銘柄米が並ぶようになった」
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