指さし確認に、電車をデザインしたオリジナルグッズ……。日本の中古電車が活躍するインドネシアの首都ジャカルタの鉄道に今、「日本流」が広がっている。両国の鉄道会社の交流が深まり、日本から刺激を受けたインドネシアの社員が、新たなアイデアも生み出しているという。
通勤電車網を運営するクレタ・コミューター・インドネシア(KCI)本社隣のジュアンダ駅。ホームには乗車位置を示す線が引かれ、点字ブロックが埋められている。電車が到着すると、車掌が指さしで安全を確認した。改札の外にある売店には、電車が描かれたキーホルダーやTシャツなど100種類のグッズが並ぶ。「日本から学び、どれもこの2~3年で始めました」とKCI広報担当のアドリ・ハキームさん(32)が教えてくれた。
インドネシアで日本の中古電車の輸入が本格化したのは、財政難に陥った後の2000年。都市部の人口が急増する中、レールの幅が同じで簡単な改造をすれば使えるため、10年ごろから輸入が加速した。KCIはJR東日本や東京メトロ、東急から約900両を迎えており、まるで「走る中古電車の博物館」。わざわざ日本から見に来るファンもいる。政府は慢性的な交通渋滞解消に向け、鉄道利用者を来年には14年の約2倍に伸ばす計…
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