ひきこもりの人の自立支援をうたう業者に自宅から無理やり連れ出され、神奈川県内の施設に監禁されたとして、元入所者らが損害賠償を求めた訴訟で、横浜地裁(真鍋美穂子裁判長)は民事調停法に基づき、施設の運営法人側に原告5人のうち2人への慰謝料支払いを命じる決定をした。元入所者らの自由を違法に制限したと認め、謝罪することも盛り込んだ。
◆裁判所は「自由を違法に制限した」と認定
10日に原告側の代理人弁護士が明らかにした。施設は一般社団法人若者教育支援センター(東京)が運営していた「ワンステップスクール湘南校」(神奈川県中井町)。原告は、同センターや代表理事らを相手取り、意に反して施設に入所させられ、外出を制限されたとして、1人あたり440万円の賠償を請求した。
9日付で確定した決定は、被告が原告2人の承諾を得ず自由を違法に制限したと認め、慰謝料として計70万円を支払うことや、今後はひきこもりや不登校などにかかわる違法な自立支援事業を行わないと約束することが柱。他の原告3人の訴訟は継続している。
◆原告の男性「自立支援と称した人権侵害、やめてほしい」
横浜市内で記者会見した代理人弁護士は決定について「『引き出し業者』の違法性を示し、社会的意義が高い」と評価した。2019年に沖縄県の自宅から連れ出され、施設を2カ月後に逃げ出すまで財布や携帯電話を取り上げられていた原告の男性(25)は「違法性が認められ、ほっとした。自立支援と称した人権侵害は誰に対してもやめてほしい」と話した。
法人側の代理人弁護士は取材に「特にコメントはない」とした。(森田真奈子)
カテゴリーをフォローする
みんなのコメント0件
おすすめ情報
コメントを書く
有料デジタル会員に登録してコメントを書く。(既に会員の方)ログインする。