最果タヒ(Tahi Saihate)

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最果タヒ(Tahi Saihate)
@tt_ss
リリカルを生業にして候。最新詩集『恋と誤解された夕焼け』、最新小説『恋の収穫期』、最新エッセイ『ファンになる。きみへの愛にリボンをつける。』。6/7から前橋文学館にて最果タヒ展開催。ご依頼・作品の二次利用については、出版社にご連絡ください。
tahi.jpJoined September 2008

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どの詩集を読めばいいのかわからない、と言われるのでまとめました。(2024.02最新版) 出版順に並べてはいますが、この中でもし気になる詩集があったら、ぜひそれから読んでみてください❄️タイトルが好きだなぁとかでも🌹それ以外でも🌹(1〜4冊目は次のツイートにつなげます)
『落雷はすべてキス』
『不死身のつもりの流れ星』
『さっきまでは薔薇だったぼく』
『夜景座生まれ』
『恋人たちはせーので光る』
『天国と、とてつもない暇』
『愛の縫い目はここ』
ポエムって言葉を侮辱や悪口として使うのやめましょうね。ポエムとは美味しいオムライスが食べられる喫茶店の名前や、薄くオレンジがかった新種のバラの名前や、銀と紫の混ざったアイシャドウの色の名前になるべき言葉であって、他人の発言を貶すために用いられる言葉ではありませんよ。
大宮駅近くの路地裏に、詩を書きました。デザインは佐々木俊さん。さいたま国際芸術祭の作品なのですが、コロナで開催が延期になり、春から謎の路地裏ポエムとして時々話題になってましたが……わたしです……お騒がせしました……
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某新聞からエッセイの原稿依頼があってお受けしたのだけど、その後顔写真が載せられないなら原稿は載せられないと言われて結局辞退した。にしたって作家が商品として出しているのは顔ではなく原稿なのに、顔が出せないなら原稿を載せられないなんて、作家の仕事をなんだと思っているんだろうな。
ファンレターを書いていて思うのは、人に言葉を直接送ることは結局自分の心そのものを差し出すことでしかなく、その相手が受け取ったもので火傷をしてしまわないように、自らの心を信じられるまで磨くことなのかもって思う。気持ちを伝えることも大変だけど、伝えられることはもっと大変なんだ。
藤本タツキ「ルックバック」良すぎる……取り戻せないもの、どうしようもないこと、最悪の出来事が起きたとき、それを覆すのが物語ではなく「それでも生きていく人」を描くのが物語で、でも、と思う、でも、と望んでしまう、その気持ちもひっくるめて、こうやって物語にしてくれるなんて素晴らしいな。
「差別は許されないと明記すれば、社会に混乱が生じる」?「差別は許されないと明記すれば、社会に混乱が生じる」???「差別は許されないと明記すれば、社会に混乱が生じる」???????「差別は許されないと明記すれば、社会に混乱が生じる」????????????? www3.nhk.or.jp/news/html/2021
私は感情の起伏が激しくてなんでも気持ちが強まりやすく深まりやすいのだけど、最近これは「心が派手」ということなんだなと思うようになった。ド派手なハート。
「あの人は変わってしまった」というロマンチックのために作家やバンドやミュージシャンや漫画家や映画監督やそれ以外のありとあらゆる作り手は消費されやすいのだろうなと思う。もうそんな好きじゃなくなったとか飽きたとかいうよりも、そういう言い方をしたほうが当人は心地いいからだ。
君は優しい子だと言われた回数だけ心は柔らかくなり、傷つきやすいまま大人になった。悲しみを知っている分だけ優しくなれるなんて間違いで、悲しみがある分だけ昔の私が優しかった証明だった。今はすっかり変わりましたと全ての傷口が泣いている。冷たい私。君を抱きしめたい。泣く君にだけ優しい私。
キャラクターに宛てた詩の連載が始まります。初回は「呪術廻戦詩集」。乙骨憂太、禪院真希、釘崎野薔薇、吉野順平への詩4篇です。河出書房新社から出ている文芸誌「スピン」4号に載ってます。連載タイトルは「キャラクターの血のみずうみに、ぼくの瞳が映ってる」
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自分に嫌なことしてきた人へのリベンジのために幸せになるわけじゃないよ。嫌なことしてきた人はその時点でこの世から消滅してることに(私の中で)なってるから、きみらと私の幸福が関係するだなんて一ミリだって思わないでくれ。
堂々と告知できるなんて自信があるんだね的なツイートを見かけたけど(私についてではなく書き手一般についてです)、自信ありますよ、世に出すものに対して、自信を持つことは、責任を持つことと等しいです。仕事とはなんだってそうだと思います。
誰も私が最愛の人ではない、という深海にいる。水がたくさんで、その水は誰かが誰かに与える愛なので。豊かなことだ。ここまで届く光もあって、ここまで届く歌もあり、ここまで届く美しさは全て愛おしく、でもいつも遠くの世界に憧れているのような寂しさがあった。
自分の推しへの愛について、「キモいですが」って言うのが苦手なのでできるだけ言わないようにしてて、でもパワーが強すぎて引かれる可能性はあるから「触ると火傷するかもしれませんが」ぐらいの言い方はしたほうがいいのかもしれないな。燃え盛る炎であり、私の愛は恒星。(強く断言して生きていけ)
愛していない人にも優しくしたい。それくらいの余裕がほしい。愛されていたい。ずっと。寂しさを養分に人を愛するなんてごめんだ。一人で見る月も綺麗です。多くの人が孤独なので。夜は全ての人のものなので。誰にも愛されなくても愛される価値が僕にはある。人が生まれる前の時代の月と、僕は同じです
谷川さんは私が今まで仕事で対談した人で一番ドライな思考の持ち主だった。ドライでシンプルなその思考を理路整然と言葉にしてくれる。詩人という立場はなぜか感性優位のように思われがちなのだが、どっちかというと世界を容赦なく真っ二つに切って完璧な断面図を見るようなところに私は詩を感じていた
「最果タヒとか読むんだ笑」みたいなノリが先日ラジオで流れたらしくて、普通に「は???????公共の電波で何???????」と思いました。
これは谷川さんの追悼文として新潮に書いたものです。需要があるから書くとかそんなことではないのですが、同時に、詩に出会う誰かがいる世界に私がいて、そこで私は詩を書いている、ということの美しさにいつまでも鋭敏でいたいです。
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どの詩集を読めばいいのかわからない、と言われるのでまとめました。(2020.12最新版) . 出版順に並べてはいますが、この中でもし気になる詩集があったら、ぜひそれから読んでみてください。
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たとえば天使がいるとしたらその手を取ってはいけない。天使と食事をして、天使と話をするためには、天使の手を取ってはいけない。そういうことは本当はずっとずっとたくさんあって、でもはぐれてしまいそうな時、その存在が自分を忘れてしまいそうな時、愛してる時に手を取った。そうやってこの世には
スターは職業なんですよね。そういう仕事。存在そのものをファンタジーにして、人の「好き」を自由に解放する仕事。リアルな人間として見ていないことへの申し訳なさはあるけど、でもそれを踏み躙る行為だと恥じることは彼女たちに申し訳ないからしたくないし、消費という言葉には違うって言いたくなる
人には、その人しか絶対に知ることのできない一瞬や閃き、衝動があって、それらはたとえ隣で目撃しても、こっそり教えてもらっても、共有することのできないその人だけの生であると思う。でも、文学や音楽や絵画や映画はその内側にいく。その人だけの瞬間の一部になることがある。
ファンレターをどうやって書けばいいか、本気で悩みながら語るお手紙講座連載が始まります。卒なく、間違いがないように書く方法ではなくて、愛を愛のまま書くならどうしたらいいか、だけを考えます。タイトルは「燃えよファンレター」🔥題字ははるな檸檬さんです! 全文↓ spin.kawade.co.jp/reading/2110/
京都タワーで詩。 . 小野小町の「思ひつつぬればや人の見えつらむ夢としりせばさめざらましを」の、詩による現代語訳です。デザインは佐々木俊さん。
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本当に強い人、本当に優しい人、そんな人は一人もいなくて、川の流れの光の反射を、綺麗と思うように、きみは本当に優しいと言いたい人だけがいる。本当は、きみの中に、それよりももっと大切なものが流れていて、その流星群のかけらが私に見えるだけだった。きみに優しくされたいわけじゃない。
ゴールデンカムイの月島軍曹についてエッセイ書きました🌙すばる4月号です🌙画像はその冒頭。 新連載「きみを愛ちゃん」(扶桑社のWEB連載から移動しました)🎉これから毎月好きなキャラクターについてゴリゴリゴリゴリ長文解釈重量級感情を誌面に叩きつけます。イラストはとんぼせんせいです🎉
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愛してると言えたら、それが永遠にどこかで響いていてほしい。たとえ関係が終わってもその声が波音として響く遠くの海があってほしい。どこかで嘘にしたくない、愛という言葉に関わる限り。自分が生まれてきた事を間違いだと思いたくない。なんて、わけではなくて。君を永遠に支える静かな海を贈りたい
愛か、愛じゃなくてもいいのだが、それこそ孤独でもいいのだが、何かをまっすぐに信じていると心が矢のようになり、ずっと遠くまで飛んでいける。それは最後は海に落ちるのかもしれないけど、目の前の飛び越えたいマグマだけは超えていける。行きたいとこに行けなくても。それが夢を見るってことかな。
どの詩集を読めばいいのかわからない、と言われるのでまとめました。(2019.09最新版) . 出版順に並べてはいますが、この中でもし気になる詩集があったら、ぜひそれから読んでみてください。
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好きな人の為だけに美しい心でいようとする。地平線に走る炎のような夕焼を見て全てを燃やすくらい純粋さが力を持てたらと願った。優しくいるという事は傷ついてもいいと契約する事。雨に打たれるだけで傷だらけになるような心になって私は自分が誰よりも強いと信じられた。それでも君が好きだったから
他人が聴く音楽とか他人が見る映画とか他人が読む本とかを笑うの いやだな なんかどっと疲れる ラブレター貼り出して読み上げるのと同じようなことだって思ってしまう なんなんだろうな
人の気持ちなんて何にもわからないし、言葉で伝えても言葉でないもので伝えても結局大切なことの多くは伝わらないな。それでも見えたものを信じていくことはさみしくて、なのに一番キラキラしている。こういうのを孤独だと切って捨ててしまわないために強さはあるのかもしれない。あと愛もあるのかも。
優しくなりたいのではなく君に優しくしていたい。海にはなれない,一つの雨粒にならなれる。そうやって自分の心を落としてく,小さな願いを諦める。私が君を好きなのは,君を見てると自分が美しくなる気がして。君にしか解決できない寂しさに染まって,君の為にそれを諦めたなら孤独は優しさそのものになる
泣いている人は美しいな、救えば恋が始まりそうだから。なんて言う人の、恋が永遠に始まらなければいい。誰も救われなければいい。夏はどんな瞳も全部溶け始めの氷みたいで、涙の全てが意味をなさない。どこかで気温が下がる度、誰かが泣いていると思う。知らない誰かが呼んでくれる秋をぼくは愛してる
ずっと心の中で号泣している。寂しさと呼べたらいいのに、そんな物ではなくて君が好きなんです。悲しみや痛みに名がなければ全て恋と呼べたのにもう涙は海ではないし、全て愛の言葉にはならない。それでも僕は涙に反射する夕陽を見つけいつか涙で心を沈め、ここは海だと言います、愛していると言います
あなたのは詩じゃないと言われすぎて、詩にしようと意識しすぎてしまうこともあるけど、別に詩が書きたいわけではなくて、言葉を好きに書きたいだけなんだよな。言葉の放し飼いがしたいので。
好きの巨大さを伝えるために「一生好き」とか「ずっと好き」とか言う人もいるけど、別に一瞬でも過去のものになっても、その時の好きの価値は変わらないし、過去になった「好き」が色褪せてしまうから永遠を最上とするのはやめたらええのになとよく思います。全部鮮やかなままで「好き」を持ち越したい
やさしい人はいなくて、柔らかい人だけがいて、みんなが誰も刃物なんて持っていないと信じて抱きしめ合っている。愛し合っているのにとても寂しい。刃物を持っていてもいいよとどうして言ってあげられないのだろう。強くなれと言われたくなくて、世界は美しいと信じたがった。 ↓続く
最果タヒ展「愛を囁くのは世界の方で、私たちはそれを二人で聞いている。ここで、二人で真珠になろう。」 萩原朔太郎賞受賞者展として、6/7から9/21まで群馬の前橋文学館で開催です。デザインは佐々木俊さん。どうぞよろしくお願いします〜💍