自分なんかと絶対言うな。
北海道在住の女性O様から「呪術廻戦展を見るために大阪にいるのだが、時間があったらお茶をしたい」とご連絡いただき、呪術カフェに行った。私の正しい使い方である。いきなり喧嘩を売るようだが、呪術カフェの客全員が弱そうに見えた。お前ら何を読んでいたんだと思った。呪術廻戦を読んだことはないが、強い奴らが戦う話なのだろう。自分は一切戦うことなく、自分が好きになった奴にだけ戦わせるだなんてダサ過ぎる。自分だったら「こんな弱い奴らのために死にたくない。強い奴と一緒に生きたい」と思う。鬼滅の刃の時にも感じたが、感動をする人は大量にいるが、実際にその通りに生きる人はいない。ダサ過ぎる。
O様はミスコンの世界大会で優勝したことのある猛者で、半端ない美しさを讃えていた。だが、幼少期は背が高いことがコンプレックスで、目立たないように目立たないように生きていて、猫背になった。強い人は目立つ。弱い人に虐められる。強い人は、虐められないために、弱い人に合わせて自分を殺す。自分を守るために自虐的になり、傲慢さを謙虚さで隠すようになる。自分は社会不適合者のクズですとか、強欲なゲスですとか、ヘボですとか、おっちょこちょいですとか、言う。自分を守るために「わかっているからそれ以上言わないでください」と自虐の陣営を組むのだが、自分で自分を傷つけている。クズとかゲスとか、自分に言うな。汚い言葉は、自分ではなく、他人にぶつけるためにある。呪術カフェの客に向かって「ザコだな」と言うのが、正しい使い方だ。汚い言葉を他人に言うと、言ったからには言われる危険が発生して、その危険によって鍛えられる。
O様は言った。最近コスプレをやるようになり、男装をしてステージに立つと女性陣が熱狂して、これまでこんなに人を喜ばせたことはないってくらい、みんなに喜んでもらえる。その時に「女性を喜ばせることは世界平和に貢献する」と確信して、誰よりもイケメンになると誓った。日本にイケメンはいない。だから私がイケメンになると。素晴らしい心がけだ。素晴らしい心がけだが、O様は「バズりたいけど炎上はしたくない。自分の間違ったイメージが広がっていくのは嫌だ」と言った。誤解されるのは嫌だと言ったが、誤解されないことなんてない。全員誤解。自分のことが正しく伝わることなんて永遠にない。誤解されないように生きるのは、端的に、かっこよくない。イケメンはそんなことをしない。誤解されても構わないから、やりたいことをやるのが真のイケメンである。打算的に上手くやる奴は、イケメンではない。それは、単なるドケチなダサメンである。
コスプレの世界にもルールがあって、決められた会場以外ではコスプレしないこととか、コスプレ仲間に迷惑をかけないための制約があるらしい。自由になりたくて何かをはじめたのに、結局その業界で認められたくなったり、権威になりたがったりする。それってダサいよ。かっこいいの真逆だよ。ルールで縛るのは弱さの証だ。真のイケメンは、ノールール。ルールではなく魅力で縛る。コスプレイヤー全員に喧嘩を売るが、お前ら全員つまんねえんだよ。見た目だけは真似する癖に、生き方がまったく真似できていない。自分は一切戦わないで、好きなキャラの威を借る腐った狐。叶姉妹以外のコスプレイヤーを俺は認めない。お前で魅せろ。お前で砕けろ。弱い犬ほどルールで縛る。弱い人は強い人が許せないから、常識や正論を振りかざして、自分と同じレベルに引き摺り下ろそうとする。彼らは一律ザコなので、ザコの言うことを聞く必要はない。ザコの言うことを聞くと、ザコになる。最弱になるな。最強になれ。
自虐をやっている暇があったら、自分はなぜかっこいいのか説明せよ。この服装はここが素敵でとか、私のここがとてもチャーミングなところでとか、自分の魅力を説明しろ。説明できないならやめちまえ。いいと思えないことをやるのは愚者。ステージの上で「私なんか」とか言う人間のスピーチを聞きたいとは思えない。どうせなら「アイムストロング。ビコーズ・・・」からはじまる話をしろ。自分なんかとか絶対に言うな。自分を否定しても誰も幸せにならない。俺は強い。俺は最強。俺はかっこいい。なぜなら俺はと説明しろ。自分なんかとか絶対言うな。自分なんかとか言う奴に限って、弱さで人を縛るようになるんだよ。弱い奴に合わせて自分を殺すな。最弱になるな。最強になれ。自分なんかなんて絶対に言うなよ。いいか。わかったか。よし。最後まで、自分なんかの話を聞いてくれてありがとうございました。
坂爪さん
こんにちは!⚪︎⚪︎です。先日沖縄でお会いした後、改めてお礼メールしようと思ったけど、手紙を書きたくなったので書きました。
沖縄でお会いしてたくさん喋って笑って本当に楽しく嬉しかったです。タイマンが初だったので、今のくすぶってる私だし一刀両断で泣きべそかくまでは想定してめっちゃキンチョーして行ったけど、思い返せばただただ愉快でアホで淫靡でハッピーなひと時だったなーと感じてます。
《余談:淫靡ついでに。坂爪さんがたくさん触れてくれた左肩、実はここ半年ほどずっと関節の痛みがあって通院していたのですが、翌朝なぜか痛みがほぼほぼなくなってて「!?」となりながら病院キャンセルしました。一体・・・?》
ビールを飲みすぎたせいもあってか、余計に夢か現実か分からなくなるような一夜だったけど、翌日Google検索立ち上げたら「暴れだぬきの鬼袋」ページが表示されて現実の実感がわきました。自分で言った記憶があるけど「ラブホの名前デュエル」ってなんやねん。あと、まだシラフだった最初のほうに「オレの顔で今どんな感じに見えるか」みたいなことを聞かれて真っすぐ顔ガン見してた時、正直「かっけーな」と俗っぽい感想しか出てこなかったので、ここで自白しておきます。
「⚪︎⚪︎さんは自分に退屈しているように見える」と言われ、率直に「せやな」と思い、とりあえず今勤めているお店を辞めて一人でフラフラとマッサージの仕事やってくことにしました。退職の背中を坂爪さんに押してもらうの(と勝手に感じているソレ)は人生3回目です。私にとっての「必殺!仕事やめさせ人」すぎる。強欲であること、安心安全を選ぶことについては自分でも別にええやんと思ってるのですが、ただただ自分が自分を「今のお前つまらん」と思ってしまってるならそれが一番きっついダッサい状態やなと。
そんな大それた話じゃなく、今日、明日のことを考えて「フフッ」ってウキウキの笑いがこぼれるような、未知で愉快な日々を生きていきたく小さじ1杯程度の勇気をふりしぼってみました。あと、微量ながら坂爪さんに「ダサい」「カッコ悪い」生きざま見せたないなーという気持ちもあるのですが、これは他者評価を気にする云々ではなくて「気になるあのコの前ではカッコよくいたくて背伸びしちゃうかわいい虚勢」です。スーパーひとり相撲。
「誰に頼まれずとも書いちゃう文章が⚪︎⚪︎さんの真骨頂」と、坂爪さんに言ってもらった言葉、お守りのような鈍器のようなインパクトを以て私の心に居座り続けています(余談:坂爪さんの言葉のセンスが、言葉フェチの私にはたまらん)。めちゃめちゃ調子づいたまま、また誰に頼まれずとも作った本を同封させてもらいました。
仕事や恋愛をはじめ、しくじりと恥辱まみれの黒歴史エピソードをまとめてみた本です。坂爪さんのことは、生き様とかはもちろんなのですが「書く人」として大リスペクトしている面も大きく、そんな御方に自分の“書く”をただただ見てほしいという一方的な願望で本をお送りしています。ひとり相撲の大横綱。いろんなところを飛び回る日々かなと思いますので、これがいつ坂爪さんの目に留まるのか分かりませんが、そのいつかの際には、チラ見(チラ読み)してもらえたら大鼻血で喜びます。3作目もつくったら勝手に送ります(予告)
その存在と、文章を以て、私の人生を何度も軌道修正してくれたり、漠然と、でも確かで深い肯定を届けてくれたり、単純に笑かせてくれたり、いつも、たくさんありがとうございます。引き続きどこかで今日も爆裂に生きてくれてたらなんだか嬉しいです。
おおまかな予定
6月4日(水)兵庫県神戸市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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