データを真の競争力に。足腰の強いオペレーション・組織をつくる 読み込まれました

データを真の競争力に。足腰の強いオペレーション・組織をつくる

2025/3/17

ストーリー

開発部 DataOps

田付 裕太郎

Yutaro Tatsuki

新卒で大手石油元売会社に入社し、法人営業に従事。国内最大手SaaSに転職し、法人営業を経てデータ化オペレーション管理業務を担い、2024年8月にシンプルフォームのDataOpsチームに入社。

シンプルフォーム社でDataOpsチームのリーダーを務める田付さんに、データ・オペレーション領域を最重要とするシンプルフォームを選んだ背景と、今後のチーム構想について聞いた。

営業からのキャリアチェンジ。気づいたらオペレーションのプロへの道に

——前職で法人営業からオペレーション管理業務に職種転換をされたんですよね。

前前職でも、前職でも周囲の協力もあり、営業でそれなりの成果を出せていたとは思います。ただ、営業という職種に100%フィットしている感覚はなく、このままずっと営業キャリアを積み上げていきたいという強固な思いはありませんでした。その頃、社内公募で「データ化オペレーション管理業務」を知りました。元々数字や仕組み化が好きだったので、向いているのではないかと思い、異動を決意しました。

異動してみて、自分にピッタリな仕事に出会えたと感じました。オペレーション業務の面白さの一つに「不確実性の少なさ」があります。営業はどんなにいい提案をしたとしても、お客様のご事情で導入がかなわないことがありますが、オペレーションは改善結果が数字や効果にダイレクトに反映されます。また、アイディア次第で何でもできますし、次はこうしてみようとPDCAを回しやすいところも楽しさだと思います。

——非常にやりがいをもって業務に取り組まれていた印象を受けましたが、前職から転職を考えたきっかけを教えてください。

前職では、既存の仕組みを改善してスケールさせていく経験が積めました。また、一定の成果を達成することができ、一定やり切ったという感覚になりました。次は、ゼロイチに近いフェーズで産みの苦しみを味わいたい、環境を変えて新しい挑戦をしてみたいと思うようになりました。

前職は、紙やPDFの書類をデジタルデータに変換し、高精度なデータベースを構築している会社でした。また、単にデジタルデータを蓄積するだけではなく、顧客が持つ過去の履歴を取り込んでデータに紐づけたり、取り込んだデータの変化をとらえ最新情報を通知したりなど様々な付加価値を提供していました。サービスが成熟するにつれて、データ化オペレーションの中心は「いかに質と速度を維持したままコストを抑えられるか」になっていきました。正しい経営方針だと理解していましたが、データそのものが主役になるような仕事がしたいと考えることが増えました。

——シンプルフォームには弊社採用ページからの流入ですよね。「オペレーションマネジメント 求人」で検索され、応募いただいたと聞いています。その他の選択肢はありましたか?例えば業務コンサルなどもあるかと思いますが……。

多くのコンサルの場合、クライアントのオペレーションを構築することが主眼となります。自分は構築はもちろん、運用段階まで携わりたいと思っていたので、事業会社しか見ていませんでした。

「オペレーションマネジメント 求人」で検索したところ、候補が5~6社出てきました。その中でデータの価値がダイレクトにユーザーに届くプロダクトを作っている会社だと感じ、シンプルフォームのみ選考に進みました。

整ってないからこそ楽しい、整ってないからこそ苦しい

——大手→メガベンチャー→スタートアップと環境を変えてこられたわけですが、これまでの環境と違いを感じるところはありますか。

大手からメガベンチャーに転職した際に、もっとも環境の違いを感じました。意思決定のスピードと粒度がまったく違いました。大企業の場合は時間をかけてでも100%に仕上げる、前職は60%だったとしても速い方がいいなど、考え方が全く違うなと思いました。自分はどちらかというと完璧主義でスピードを出すのが苦手なので、当初は苦戦しましたね。

メガベンチャーとスタートアップの違いという点だと、今は前職と比べこれから整えていくことが多く、カオスならではの大変さはありながら、楽しさを感じています。前例踏襲ではなく、「まずはやってみるか」と自由にさまざまなことにチャレンジできています。

——会社の規模の違いによる、環境の差にもキャッチアップされてきたんですね。

シンプルフォームに入社してからは自分自身の在り方についても振り返る機会がありました。これまでの経験をもとに、自分の中に出来上がった「オペレーションはこうしたらいい」という理想論を、ついつい振りかざしてしまう部分がありました。しかし、理想通りにできない理由や事情も確かに存在するため、結局は現場を知って知って知るしかないのだなと改めて痛感しました。入社以前から持っていた「泥臭いことに地道に向き合っている会社」という印象が、入社後はさらに強まりましたね。挑むべき課題が多くある一方、もちろん効率化する余地も多分にあるため、これからのオペレーション構築が楽しみです。

面倒くさがりやだからこそ面倒を愛する

——DataOps組織は、「オペレーションチーム人事」「データ収集オペレーション企画」「企業調査オペレーション企画」という3つの職種で構成されています。それぞれの役割について教えてください。

オペレーションチーム人事は、オペレーションチームのHRBP的存在です。マネージャーのパートナーとして、採用から、育成、評価といった人材開発、またチーム全体の組織開発まで一環して人に関わる領域で、チームの強化を担います。現在フルリモートをメインに50名以上のスタッフを擁しており、多様な働き方に応じた人材育成・マネジメントが求められます。 データ収集オペレーション企画は各オペレーションの運用・構築・改善を担います。全体を俯瞰できるバランス感覚と、現場に深く潜って地道にオペレーションを作り上げていく推進力の両方が求められます。 企業調査オペレーション企画は、高難度なオペレーション構築を担います。収集からもう一段高度な解釈や判断が必要なオペレーションの運用と構築を担っています。わたしたちがこれまで集めてきたデータを掛け合わせて新たな気付きを得るために、複雑なオペレーションの標準化、スタッフへの教育などを行います。難しいものをシンプルに整理する能力が求められると思います。

——DataOps組織に共通する、求める人物像はありますか?

良い意味で面倒くさがりな人ですね。ルーティンワークをただこなすのではなく、皆が当たり前にこなしていることに非効率な点を見出せるような人は、この業務に向いていると思います。

また、人力に頼りすぎず、仕組みで解決を図っていける組織を目指していきたいと考えています。例えば、ミスの多い工程があった際に、一人ひとりがミスしないように注意深く作業することも重要です。しかし、そもそもミスが発生しないようオペレーション自体を見直す、または、ミスの発生は前提として、カバーできる仕組みを作る、といった発想ができる方とご一緒したいです。スケールしやすい組織を作るためには不可欠なことだと考えています。

——今後のチャレンジについて教えてください。

まずは各オペレーションの細分化・統合により、シンプルで簡単なオペレーションを実現したいです。現在、シンプルフォームでは数百種類のデータソースを収集していますが、収集オペレーションは各データソースに応じて一つ一つ設計・構築されています。最適化を目指す途上であることから、例えばデータAとデータBの収集工程を比べてみると、実は両者で同じ作業を行っていたりします。こうした共通点を統合し、データソース起点ではなく、収集工程からオペレーションを設計することで効率化を目指していきたいです。超えるべきハードルは多くありますが、最終的なゴールとして見据えています。

シンプルフォームのDataOps組織で働く一番の魅力は、自分たちしか集められないデータを扱えることだと思います。面倒で誰も真似したがらないからこそ、それが競争優位性になるわけですが、オペレーションを磨き込むことで、更なる武器にしていきたいです。将来的には「トヨタの生産方式」や「Amazonの倉庫管理」に代表されるような、オペレーション組織の存在が会社の競争力の源泉になっているような組織を作っていきたいです。

この大きな挑戦にワクワクしながら取り組んでくださる方とご一緒したいです。


インタビュワーによる総括

社内でオペレーション職人と呼ばれている田付さんに、そこに至るまでの道のり、シンプルフォームのDataOps組織の構想を聞きました。シンプルフォームは、全ての法人審査を裏側から支えることで、社会のインフラを目指しています。田付さんたちDataOpsの皆さんが収集しているデータは、シンプルフォームのプロダクトのインフラではありつつ、それ自体が価値を提供し続ける会社を目指す挑戦に取り組まれているのだと思いました。田付さんのように職人的に一つを突き詰めることができる方ともっとお会いしていきたいと感じました。

開発部 DataOps

田付 裕太郎

Yutaro Tatsuki

新卒で大手石油元売会社に入社し、法人営業に従事。国内最大手SaaSに転職し、法人営業を経てデータ化オペレーション管理業務を担い、2024年8月にシンプルフォームのDataOpsチームに入社。