2002年に教育委員会が学区の要否を判断できるようになって以降、全国の約6割に当たる28都府県が都道府県立高の学区制を廃止した。共同通信のアンケートに「生徒の選択肢を尊重」と理由を挙げたが、識者は「人気校に生徒が集中する」と指摘する。岩手県は過度の集中回避と教育の機会均等などを理由に8学区制を維持し、今後の在り方は本年度内に策定する次期高校再編計画の議論も踏まえて検討する。
学区制は生徒の住む地域で就学できる学校を指定する制度。本県は04年度から盛岡、岩手中部、胆江、両磐、気仙・釜石、宮古、久慈、二戸の8学区制で、全日制普通科に出願する生徒が学区の制限を受ける。
ただ、学区外許容率(募集定員の10%以内)を満たしていれば学区外からの入学が認められ、全志願者が定員に達しない場合も制限を受けない。25年度入学の県立高入試では、全日制全体の1次募集の志願倍率が0・80倍。中学校の卒業生が減少する中、学区外許容率を上回るケースは限られるのが実態で、県教委は今後の在り方を検討する。
5月19日付の岩手日報で記事全文をお読みいただけます。