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学校再編地域説明会終わる

地区住民を対象にした説明会(面瀬地区)
地区住民を対象にした説明会(面瀬地区)

学校再編地域説明会終わる

 気仙沼市小中学校再編検討委員会がまとめた中間報告に関する地区住民対象の説明会が、3日の唐桑地域を最後に終了した。中学校4校への再編案に対し、少子化が急速に進む現状を踏まえ理解を示す一方、配置案、再編時期に抵抗感を示す意見も聞かれた。参加者は9地区合わせて89人で、同じ地区割で開いた保護者説明会より少なかった。
 説明会は4、5月に開かれた保護者説明会に続き、9中学校区ごとに行われ、市教委が中間報告の概要を説明した。
 出席者は保護者説明会と同じ階上地区が最多の19人、最少は鹿折の2人。9会場の合計は保護者説明会の163人を下回り、地区によって関心にはばらつきがみられた。
 中間報告で小学校は現在の12校を維持、中学校は少子化による教育環境の改善、クラス替えをできる規模への拡大などを目的に、9校を鹿折、気仙沼、松岩、津谷の4校に再編する案を提示した。
 1学年で1学級のみとなる中学校が今後さらに増えていく推移予測などに対し、「この考え方でいい」(面瀬)、「再編はやむを得ない」(津谷)と、基本的な方針に理解を示す意見があった。
 一方、参加者からは再編案に対する抵抗感も感じられ、「再編するなとは言わないが、松岩、階上との再編なら中間点の面瀬にすべきだ」(面瀬)、「中学生が地域から離れてしまうイメージ」(大谷)などとする異論は保護者説明会より多く聞かれた。
 再編の必要性に理解を示しつつ、鹿折と唐桑、津谷と大谷が2027年度、気仙沼と新月、松岩と面瀬、階上が28年度を目標とする再編時期に、「地域、PTAの意見をもっと聞くべき」(唐桑)と先延ばしを臨む声もあった。
 説明会での意見聴取の在り方について「意見で案が覆ることがあるのか」(大谷)との質問に対し、市教委は「意見を聞いて計画案にどう生かせるかを検討する場。再編しなくてはならないという状況は変わらないので中止はない」と回答する場面も。校名をどうするのかという意見も複数あり、変更の可能性も視野に検討委員会で議論していく方針を説明した。
 市教委学校教育課学校再編推進室は「学区が広がることで通学手段など不安も多く出された。解消に向け丁寧に議論していきたい」と話した。
 5日午後2時からは、全市民を対象にした説明会が中央公民館で開かれる。