オホーツク海産のナガス鯨が全国の市場に 仙台で最高級部位の尾肉に1キロ30万円
共同船舶(東京都中央区、所英樹社長)の捕鯨母船「関鯨丸」がオホーツク海で捕獲したナガス鯨の生肉が3日、全国の市場に上場した。生肉は前日の2日に仙台港(仙台市)で陸揚げされたばかり。仙台市場の他、札幌、豊洲(東京)、大阪、下関(山口)、福岡の各市場に空輸などで届けられた。
陸揚げされた生肉は1・6トンで、このうち1・1トンが仙台市場へ上場。注目商材とあり活況な取引で、同市場では入札で希少部位の尾肉に最高値キロ30万円が付いた。平均卸値は尾肉が2万~1万5000円、赤肉が5500~5000円だった。
同市場ではナガス鯨の上場をアピールするイベントが実施され、来場者に刺身とユッケの試食が振る舞われた。試食した市場関係者は「ミンク鯨とは異なる味わいで癖が少なく、より万人受けしそう」と分析。「提案もこれまでと違ったアプローチができそうだ」と力を込める。
豊洲と大阪の各市場は相対で卸された。販売価格は尾肉がキロ2万円、赤肉が5000~4000円とみられる。札幌市中央卸売市場では入札で尾肉に最高10万888円、赤肉に2万53円の値が付いた。福岡市中央卸売市場鮮魚市場(長浜鮮魚市場)では最高値は尾肉が3万円、赤肉が7500円だった。下関漁港地方卸売市場では尾肉が最高3万円だった。
生肉はスーパー・量販店をはじめ、飲食店や専門店などに流通する見通し。共同船舶の菱田岳史営業本部営業部部付課長は「冷凍肉もおいしいが、生肉はあっさりながらも濃いうま味で癖がなく、舌触りも良くて食べやすい。鯨を食べてきた世代だけでなく、若い世代にも食べてもらいたい」と強調した。
鯨の荷降ろしを終えた関鯨丸は、次回の操業に向けて7日に仙台港を出港し、漁場である道東沖から三陸沖でイワシ鯨とニタリ鯨を捕獲する計画。7月28日に母港の下関に帰港する予定だ。