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誹謗中傷の類

ゲームクリエイター852話氏への誹謗中傷

反AIの記事で解説されている自宅凸事件に加え、仕事用メールやDM、まとめサイト、匿名掲示板等に殺害予告を含む大量の誹謗中傷が投稿されていた。

  • AI魔女狩りの始まり

852話氏が手描きだと投稿したイラストが、 novelAI で似た画像が出力される、細部がおかしいなどを理由に「AIイラストを手描きだと偽っている」として炎上する。

852話氏は該当イラストのPSDや、別絵のタイムラプスを投稿するも 反AI は納得せず「レイヤー構成がおかしい、塗りがおかしい」として誹謗中傷を継続した。

この手描きイラストを AIイラストだと決めつけて叩き、製作者が否定しても叩くのをやめない様子が、魔女裁判と酷似しているとして後にAIイラスト魔女狩り、略して「AI魔女狩り」と呼ばれるようになった。

  • 少年ボイスRVCが炎上

852話氏は、2023年4月19日「RVC甥の声(リアルショタ)許可済」

2023年4月23日「RVC 甥と甥の弟(リアル小学生)のボイスデータ「ごんぎつね」をがんばって新録してもらいました。両親・本人ら快諾済」というRVC動画をXに投稿し

5月26日ぶっきらぼう少年ボイス RVCデータ「友夜-yuuya-」をboothにて販売した。

このRVCは852話氏の声と知人男性の声を編集したもので、852話氏には甥は存在しておらず、架空の甥という設定のコンセプトで作られたものだったが、「甥」という言葉だけが独り歩きしていった。

またboothにて『ぶっきらぼう少年ボイス RVCデータ「友夜-yuuya-」』の紹介文に「リアル少年らしい声を収録しています」と書かれていたため、このリアル少年とは852話氏の実在する小学生男子の甥で、甥の声を機械学習に使ったものだと憶測が飛び交った。

そして反AIの間で伝言ゲームを繰り返すうちに

・実在する小学生男子の甥の声を、本人や家族を騙して収録した

・学習データを許可を得ず勝手に高額販売している

・児童ポルノ的用途を推奨してる

・852話氏はペドフィリアである

子供を切り刻んでAIに詰めて商品として市場に売りに出している

と、どんどん内容が変質していった。

デマ訂正と説明 RVCショタボイスに関して

852話氏は2023年5月頃から弁護士を通して、誹謗中傷を行った反AIに対し

十数件のIP開示請求と訴訟を行い、現在(2025年3月時点)も開示請求と訴訟は続いている。

一部の訴訟では示談が成立し、示談金が支払われた。

また、示談が成立せず訴訟が提起された1件では、被告が裁判所に出頭しないまま審理が終了したため、852話氏が勝訴し

2024年4月10日に判決が言い渡された。

この判決は反AIの誹謗中傷に対する裁判第一号である。

本人は、誹謗中傷への裁判でありAI技術の是非とは別であること、他人への叩き棒にしないよう氏は呼びかけている

この敗訴した被告に対して852話氏は差し抑えを行っている。

  • コピック絵を描く映像のi2v投稿の炎上

2025年1月、「初音ミクのコピック絵を描いている最中の写真」をAI生成、さらにi2vすることで描いた軌跡にマーカーの跡が残っている、まるで作業途中のような映像を投稿

「絵描きになりすますためのものだ」など多数の暴言などを受けることになった。

「AIが「描く」動画が騙す以外に使えないだろ活用方法なんてあるわけない、に関する回答はこちら」として、MVなど制作への活用、試行錯誤できる回数に限りがあるものへのパターン化などを挙げている。

  • AI活用アニメに携わったことによる誹謗中傷

AIを活用した初の地上波TVアニメ「ツインズひなひま」の情報が2025年冬に解禁されるにつれ、スタッフの中に852話氏も参加していることも明かされる。

アニメ自体も反AIに攻撃されているが、それに加え以前より852話氏をターゲットにしていた反AIによる誹謗中傷が再燃している。

これを受け852話氏は「仕事先には炎上に関しても説明・理解してもらった上で仕事をしており、仕事先を貶める発言は止めてください」と述べている。

なお同時期に米津玄師氏の BOW AND ARROWの MVにて同じく852話氏(会社名義)が参加していた事が明かされた際、

反AIは「米津玄師がAIをMVに使うはずがない」「852話はスペシャルサンクスに乗っているだけでMV制作に参加していない」と、米津玄師を非難する事を避けた。

そのため、ツインズひなひまと米津玄師ではずいぶんと反AIの対応が違うと失笑される事になった。

なお米津玄師氏のインタビュー記事では、AI時代の混乱を楽曲へと昇華する姿が語られている。(「音楽をつくることは喜び。それは変わらない」――米津玄師が語る、AI時代の音楽との向き合い方

赤松&山田議員への誹謗中傷

参議院議員の赤松健氏は一早く生成AI問題のために動いていた。

Midjourneyリリース以降、特にNovelAI正式サービス後に無断学習や無断i2i被害や絵柄の模倣など、赤松議員の元にAIイラストに関する苦情が寄せられていた。

そのため2022年度末頃、赤松議員は弁護士や文化庁やクリエイターなど各種有識者からヒアリングを行っていることをXで報告している。

2022年9月15日のフランス視察でAI作画等について現地クリエイターと意見交換

2022年頃の反AIは「漫画村を潰した実績のある赤松議員が生成AIを規制し違法化してくれる」という論調で期待していた。

しかし、赤松議員は、2023年1月8日「驚異の進化を遂げる画像生成AI ~赤松健の現時点での提言~」動画を投稿した。

日本が今後AIとどう向き合うべきか?と、前職漫画家の経験を活かしクリエイターとしての立場から提言するものであり、生成AIを普及しつつも規律や法解釈でクリエイターの権利保護をしようという内容であった。

つまりAIを完全に禁止にしたり違法にしたりする内容ではなかったため、赤松議員に期待していた反AIは落胆し、2月6日ASCII.jp「画像生成AI、珍しく日本が勝つチャンス」発言で怒り、3月23日Stability AI社のCOO・伊藤錬氏と会合し笑顔のツーショット写真を投稿した事に対して大激怒。

赤松議員は複数のAI企業と交渉し、AI企業とクリエイターの間で適切な報酬システムを構築しようと試みていましたが、反AIはこの提案を受け入れず赤松議員はクリエイターの期待を裏切ったという論調で、反AIは激しい誹謗中傷を行うようになった。

2023年6月10日、赤松議員は国際著作権シンポジウムでAIの法規制やガイドラインの策定が難しい現状を述べ、AIの適切な利用と著作権保護のバランスを模索していることを強調した。

この講演で画像生成AIの規制派という意味合いで「反AI」という表現を使い、お絵描き初心者~中級者の反AIから苦情が殺到していると述べた。

公の場で議員が反AIという言葉を使ったのは、これが初である。

赤松議員は講演でクリエイターへの利益還元のため公式絵柄LoRAや絵師版のJASRACのような組織を作ろうという提言をしている。

反AIは自分たちを反AIと表現されたこと、陳情を苦情扱いされたこと、初心者~中級者扱いされたこと、公式絵柄LoRAや絵師版JASRACを作ろうとしている事に対して激怒し、赤松議員へ誹謗中傷を行った。

赤松議員を見限った反AIは、次に同じく漫画村を潰した実績を持つ山田太郎議員に過度な期待を寄せるようになった。

しかし、山田太郎議員も赤松議員と同意見であった。

山田太郎議員は2022年8月頃よりAI問題に取り組んでいた。

『#山田太郎のさんちゃんねる』【第504回】でAI問題について触れており、2023年3月29日には国会で質疑を行い30条の4の但し書きの解釈について大臣に質問し、「著作権法の解釈は司法判断に任せるのではなく立法府で議論してルールを作るべき」という主張を行っている。

そして山田太郎議員は2023年6月28日に「山田太郎のさんちゃんねる【第542回】議員になって、早一年!赤松健議員、1年間を振り返り!」で、赤松議員をゲストに招きAI問題について触れた。

AI問題に対して単純に反対するのではなく、AI促進と著作権侵害問題を分けて考える必要性があり、特に反AIのような感情的な議論は避けるべきであると指摘した。

そのため反AIは「山田議員はクリエイターの期待を裏切った」という論調で誹謗中傷を行うようになった。

なぜ両議員は反AIに同調せず、反AIを切り捨て現実的なAI規制案を模索したのか?

漫画村問題の際、山田議員と赤松議員は表現の自由を守るため、通信ブロッキングに反対した。

当時、出版業界や政府内部から要求があったが、両議員は検閲の恐れがあるとして反対姿勢を貫いた。

とくに赤松議員は無断転載の被害当事者でもあったが、ブロッキングには一貫して慎重な姿勢を見せた。つまり、両議員の対応は「表現の自由を守る」という原則を守ったものでありAI問題に関しても、短慮なAI規制や法改正をして表現の自由を損なう事を危険視したからである。

その後も水面下では生成AIやそれに関するトラブルへの整備に尽力しており、山田太郎議員は経産省より現行不競法上、肖像や声が「商品等表示」に当たり、事案によって違反になることを認めた画期的な整理を引き出したり、一部報道で赤松健議員が4月19日のオンライン討論会で、著作者が生成禁止タグを付与できるメタデータ標準化を提唱した情報が出ている。

AI VTuber、絵藍ミツアへの中傷

AI VTuber、絵藍ミツア

外見はVTuberディープブリーザード氏によるもの。

無断学習をせず一般から学習用画像をつのり、クリエイターから許可を得た画像のみで機械学習するモデルを製作し、アーティストに対する倫理的問題の改善を目指すプロジェクトである。

2022年12月頃より機械学習を行っている。

当初、学習枚数が少なかった初期は生成物のクオリティは低かったが(Vroid画像からの機械学習は2023年の1月頃から行われていた)、3月に一般から学習用vroidを公募し始める、その時期より生成画像のクオリティが一気に上がり、当初は静観もしくは支持していた反AIも絵藍ミツアを叩くようになる。

そのため反AIは、絵藍ミツアが使用していたOpenCLIPと呼ばれる画像とテキストを関連付けるためのモデルが、SDを使用して学習されている事を問題視し、「クリーンな画像生成AIを謳っている癖に、嘘をついていた」として叩いた。

OpenCLIPに画像データは含まれていないため、著作権法上の問題は無かったが、絵藍ミツア側はAIモデルの倫理的問題の改善を目指すという方針のため、8月17日に「OpenCLIP使用のご報告と今後の方針」を公開、Mitsua DiffusionからMitsua Likesに名称を変え、モデル構造そのものを変更、OpenCLIPを使用せずにモデル制作を行うと発表した。

また、絵藍ミツア公式discordのお知らせに「少しでも反AIの空気を緩和させ、ポジティブな画像生成AIについて広められると嬉しいです」と書かれていたことに対し「反AI」という単語を使用した事に対して、反AIが「蔑称を使用している」として激怒。

なお、お知らせが書かれたのは2022年12月であり「反AI」はまだ蔑称ではなかった。

2024年12月にMitsua Likesを公開した際の投稿では炎上せず概ね好意的な反応が多い。

なお基盤モデルから許諾データ、著作権切れデータなどを集めて作った『クリーン』なAIとして2023年時点でAI Picassoが提供するものがあるが、それらはほとんど関心を集めていない。

商用利用が可能なAIアート用画像生成AI、EmiとManga Diffusionを無償公開

24年12月にミツア自体は反AIから好意的に受け入れられた一方、今度は他のAIサービスやユーザーに対してミツアを引き合いに出して誹謗中傷を行う問題も浮上していた。

これを受けて、2025年3月に「ミツアへの権利侵害が確認された場合は法的措置を講じる。同様に、ミツアを引き合いに出して他のAIプロジェクトやユーザーへの誹謗中傷もお控えください(要約)」という声明が出された。類似例として、ニンジャスレイヤーの規約を引き合いに出して他の二次創作コンテンツへの主張を行う行為に対してニンジャスレイヤー公式が警告するような事例がある。

ナウル共和国政府観光局アカウントへの中傷、法的措置へ

2024年9月12日、ナウル共和国政府観光局(公式)がXに搭載された生成AIチャットボット「Grok」を使用し「ナウルの様子を画像生成AIに描いてもらった」とする画像をTwitterで公開。その直後、反AIからの批判が相次いだことで投稿を削除した。

また削除したにもかかわらず、反AIの誹謗中傷・謝罪要求はさらに激化し、9月14日、ナウル共和国政府観光局アカウントは更新休止を発表した。

ただし、不幸中の幸いな点として、アカウント自体は15日時点からもう写真など連日投稿している。

複数人の反生成AI派の方からのDMを含むあまりにも多くの強い言葉、謝罪強要等の命令口調への対応に疲れてしまいました。しばらくXをお休みします。

この発言により、反AIは「反生成AI派の方からのDM」という表現を使用された事に激怒し、反AIは「生成AIを使用していた癖に被害者ぶるな」「ナウルを誹謗中傷したのは反AIではなく、反AIになりすましたAI推進派である」「生成AIの問題を訴える人達は「反AI」と自称することはない、よってDMは虚偽である」との自論を展開し、誹謗中傷を継続した。

9月15日、ナウル共和国政府観光局は「ナウル共和国は未開の部族、蛮族」など誹謗中傷を継続していた反AIを名指しで指名し、弁護士に相談の上、法的措置を取ると発表した。

この事件は、国家に対する誹謗中傷事例としてネットニュースで報道された。

本件の最大の特徴は、ナウル共和国政府観光局が使用した画像生成AIがGrokだという事で、Xに正式に実装された画像生成AIを、Xの規約に従って使用したのにもかかわらず、反AIからキャンセル・カルチャー攻撃を受けたという点である。

なお2024年12月にGrokが無課金ユーザーでも限定的に開放され、「私を過去ツイートを元にして描いてみて」というプロンプトで自身のAI自画像を作ってみる遊びが特に今まで生成AIを触ったことのない一般ユーザーも含めて広く流行した。あまりに広く、明らかに積極的なAIユーザーでもない層にも遊ばれたせいか反AIの多くは、沈黙もしくは「金儲け、詐称、その他悪用する奴だけが悪い」と歴史修正を試みている

流行が始まって数日後になる12月12日に「Grok使用(AI使用)を明記して、試験的にナウル風景の画像を作成して投稿したポストが一部の方から叩かれて大炎上したのはどういうことだったのかと考えています。」「様々な御意見を持たれるのは自由だと思いますが、人々を執拗に攻撃されないことを切に望みます。」と投稿した

「DMで投稿を削除しなさいと言って来た方々に再度、御意見をいただこうと考え、連絡しようと確認したところ何故かブロックされておりました…SNSの運用はなかなか難しいですね。投稿の削除を指示してきたのであればブロック等をせずに最後まで責任を持って堂々としていて欲しいものです。」など、表からは見えない場で何が起こっていたかも一部表明している。

関連して、VTuberがGrokや他生成AIツールを使用した場合、やはり画像生成以外の使い方であっても反AIは何か言う傾向がある。一方でナウルアカウントが受けたような苛烈さはなく「好き放題言ってもいい相手を選んでいる」ことの傍証となっている。

VTuberは「ママ」と呼ばれる担当イラストレーターとの繋がりが強く、演者自身も表向きだけであれ本気であれ反AI思想を備えていることも多いことなどがこの歯切れの悪さへ影響を与えていると推測される。

車折神社、AIアイコン使用による炎上とアカウント閉鎖

2025年3月18日、京都市にある車折神社がAI絵師に提供してもらったアイコンに変更。その投稿が炎上する。アメノウズメを祀る芸能神社が敷地にあり、VTuberや声優を含め多くの芸能人から玉垣が奉納されているのもあり、アートとの縁が深いことも一因となっている。また過去の投稿を掘り起こされ、AI美女投稿を多くリポストしていたりしたのも批判ポイントとされている。なお車折神社公式ウェブサイトは古めかしい和風の雰囲気の構成になっており、二次元美少女を取り上げるのはあくまでXアカウントで完結している。(アカウント閉鎖後もその方針は変えないと明言)

早期にフォローもしくは@ポストしたアカウントのみに返信制限、また反AIユーザーから「車折神社からブロックされた」と報告が複数あがっており、炎上対応としてはいわゆる「無視」の方針を取った。なお脅迫なども出てきていることからイラスト提供者の方から「身の安全のため取り下げを」と求めたところ、神社の方は大丈夫と「車折神社 神職&巫女 一同 拝」とまでつけて返信、車折神社アカウントは広報担当者以外も含めて毅然と対応するという意志を示す。(アカウント削除に伴い原文はまとめ系でないと読めない、リプライ等は確認可)

また以前から生成AI製のファンアートをリポストしていたり、プロフィールに【「二次元キャラクター(あらゆるジャンル含む)」とのコラボもあり(文化庁の著作権指針に沿わないものはNG!)】と法を遵守した上での二次元コンテンツとの融合に前向きな姿勢である。炎上以前は【「昨今は『二次元キャラクー(VTuber・AI絵師等も含め)』とのコラボにも積極的!」】という表記であったが、「(文化庁の著作権指針に沿わないものはNG!)」の一文が加わった。

しかし炎上がX(Twitter)上で完結せず、Googleマップ荒らし、電凸(1,2)にも発展している。その後カンテレの取材にて、多い日で一日50件の苦情電話があったと情報が出ている。

多くの炎上は連絡先など含めてインターネットで完結していた対象がほとんどだったのに対し、今回は観光地化されている神社として連絡先など公開している施設であることが要因と考えられる。

電凸については、本当に神社が運営するアカウントなのか公式を名乗る赤の他人であるかの確認すること自体は意義がある。ただ1の方の投稿で「電話の窓口さんを責め立てても仕様がないので」と述べており、もしも仮にアカウント担当者本人が電話に出たようなケースならば責め立てる意志があったことがうかがえる点に注意が必要である。

一部で玉垣を取り下げる意志を示す人物も出ている。自身の行動で完結するうちはそれこそ献血ボイコットと同様に思想の自由である。ただしこれを受けて「みんなも撤去しよう」「残っている人はAI容認している」等に繋げるのは行き過ぎになるため気をつける必要がある。逆に「玉垣を奉納したのに神社はAI容認なの?動画にするのやめます(Vtuber)」「玉垣奉納というのはいわば一般企業におけるスポンサー契約の様なものです」といった言動については、一般論として玉垣は株式でなく、神社の運営に意見する権利・材料にならない点に注意が必要である。また以前からAI音楽で遊んだり公式でAI変換サービスを展開している尾田栄一郎およびそのキャラクターも麦わら一味名義で奉納している。(「「麦わらの一味」が奉納!? とある神社の玉垣が「ONE PIECEすぎる」と話題に…真相を取材(まいどなニュース)」 2024年の記事で、AI関連の議論が活発化したのは2022年以後、2025年3月時点では残っている

同じく誹謗中傷を受けているイラスト提供者の方は「どう考えても誹謗中傷のこのような投稿は全て保存し、証拠とさせていただきます。」「(個人情報の売買をされているという投稿を)警察に相談」「総務省の違法・有害情報相談センターに相談」と、行政への相談・対応を示唆している。後述のカンテレのニュースでも取材に応えている。訴訟に関しては費用面、時間的な制約などを理由に困難と述べている

イラスト自体については、主に指の本数がおかしいという指摘を反AI・それ以外の双方から受けている。しかし発注者と受注者が納得したものに対して必要以上に第三者が口を出す道理がない点、また「アイコン用イラスト」のためよほど画面を拡大していない限りは表示はアイコン全体でやっと数cm四方の面積であり、さらにイラスト全体のごく一部に過ぎない指の作画を詰めてもほとんど差が生じない点に注意が必要である。

賽銭泥棒されても文句言えない」「企業スパム垢で火消し(※以前からトレンドワードを無差別に流すbotの存在は有名)」「祀っているのは疫病神」「個人情報の売買の対象となる賞金首に指定されてるよ」「右翼でも連れてきてもいいんだぜ?」、メールの方でも「放火する放火する」「自殺しろ自殺しろ」など暴言、犯罪予告やそれに準じたものが飛び交っている。神社の方も右京警察署に報告・相談済みとのとこと。

なおこれらの犯罪予告は反AIに罪を着せたいAI推進派の陰謀、愉快犯や自作自演(1,2,3)説を提唱する反AIもいる。仮に愉快犯であったとしても、そのような人間がなぜ車折神社をターゲットにしたのかの原因を作ったのは反AIが「SNSのアイコン」ひとつで炎上を起こしたという事実は揺るがない点に注意が必要。

3月22日の午前10時30分、「24時間後にアカウントを削除、今後あらゆるSNS運用を行わない方針とする。アイコンの件は、文化庁の著作権の指針に反しておらず、元に戻す事は、提供者の方のご活動を否定する事になってしまう。皆様に心より感謝申し上げますとともに、炎上騒ぎのきっかけを作ってしまいました至らなさを深く反省、お詫び申し上げます。(要約)」と発信。

あくまで生成AIアイコンを使ったこと自体への反省や謝罪はしないが、イラスト提供者の尻尾切りを行うでもなく、騒ぎを起こしたことへの謝罪という形で、アカウント閉鎖という結果となった。

実在する神社であるため住所や関係者の名前・所在が容易に調べることができ、それでいて暴力の示唆などがあったため致し方ない側面がある。

その後デイリー新潮の記者が神社に取材に行った。神社職員は「とにかく連日のように凄まじい攻撃的なメールが相次ぎ、神社の職員は本当に追い込まれている」と語り、連日殺害予告や放火予告のメールが大量に届いていることを明らかにしている。また実際に神社に訪れて抗議してきた人も確認され、神社側は説得して理解してもらっているが、殺害予告や放火予告といった悪質な行為は警察に相談しており、ガソリンを撒くというメールに関しては警察も“京都アニメーションの放火事件を彷彿とさせる”と話しているという。

記事の締めくくりでは「生成AIに対して意見があるのであれば、肯定する側も、否定する側も、感情的な行動は慎むべきであるし、反社会的な行動を行うべきではない。冷静かつ建設的な議論がなされるべきである。」とまとめられている。

カンテレ「newsランナー」2025年4月18日放送でこの話題が取り上げられた。直近でChatGPTで「ジブリ風」画像が流行していることやそれが国会で取り上げられたこと、クリエーターから危機感などに基づく批判の声が上がっていることに触れつつ、上記のような批判の域を越えた誹謗中傷に触れている。またこのニュースを通して、SNS担当者が騒動を受けて入院しているという情報が出された。心労によるものか何かしら被害を受けたものかに関しては言及されていない。

スタジオでは「人を傷つけるものは許されない、刑事責任に問われる可能性もある」「国も規制には動いているが、権利と使いやすさのバランスに苦慮している」「幅広い議論が求められる」と、中立的な締めくくりとなった。

ニュースにおいてクリエーターからAI全般へ批判の声はあることに触れてくれたが、全体としては悪人扱いされたことが不満である反AIからは、ニュースへの不満の声が上がっている。いまだ自作自演派、「燃えたのはエロ絵リポストが神社として不適切原因」と論点ずらし派もいる。(1 2 3

3月18日にAIイラスト投稿、3月19日の午前7時ごろの投稿ではまだ批判的な意見は少なかったことがイラスト提供者の投稿および18日0時から19日0時の間の検索結果からうかがえる。

そして19日午後3時ごろの投稿および午後0時ごろの投稿から、19日の午前中からは反AIによる批判が始まっていたことが確認できる。

神社がAIイラストのリポストが多かったという過去の行動に関して指摘する投稿があったのは19日午後16時午後15時である。(3月1日から20までの検索結果(車折神社 リポスト) 3月1日から20までの検索結果(車折神社 美女)

よって時系列としては、AIアイコンへの批判の方が先で、AI美女をリポストしていたりした点への批判はそれより後と言ってよい。

以前から反AIによる炎上は主にITmediaニュース等で取り上げられていたが、今回はこれまでは反AI炎上を扱っていない媒体のネットニュース、そして地上波ニュースでも扱われている。

コラボ商品の風評被害に関しては、X(Twitter)での検索結果(3/15~3/30)を見ると実際にがっかりした等の意見も確認できる。

サービス・企画潰し

Mimicβ版潰し

8月29日、ラディウス・ファイブ社の「15〜30枚程度のイラストから画風を学習(追加学習)し、似たタッチのイラストを生成」するAI画像生成サービスmimicのβ版がリリースされた。

しかし「悪意のあるユーザーが勝手に自分の作品をmimicに機械学習させ、AI生成物を自分の作品として発表してしまうのではないか」などの危惧から、数多くの批判が寄せられた。

mimicβ版のガイドライン上では「他人のイラストを勝手にアップロードし機械学習」する、いわゆる「無断学習」と呼ばれる行為は明確に禁止されていたが、ラディウス・ファイブ社、ならびにmimicのPRやヒアリングに協力したクリエイター、たんたんめん氏に対する誹謗中傷に発展し、mimicβ版は僅か1日でサービスを停止する事になった。

その後mimicはガイドラインを改定し、利用登録を審査制にする、生成したイラストはツイッターアカウントと紐づいて公開される、利用規約違反を報告できるフォームを設置するなどの不正利用対策を施した上で、11月に復活した。

この炎上事件について「mimicの追加学習は汎用的な技術であり、すぐに海外で類似のサービスが登場するだろう。そうなる前に日本がAIイラスト分野を主導しなければならない、mimicを潰して喜んでいる場合ではない」という指摘があった。その指摘通り、10月にはNovelAIがリリースされ、12月には絵柄を簡単に追加学習できるLoRAが開発された。

イラストAI「mimic」のヒアリングに協力したことで批判を受けているイラストレーター、たんたんめんさんが経緯と私見を投稿(togetter)

mimic公式の声明

また、2022年9月8日と16日にVTuberディープブリザード氏がmimic開発者と対談した動画と11月7日にmimicを活用した動画は、反AIからの強い非難を受けて

12月17日に非公開となった。

mimic炎上事件以降、AI反対活動及びAI反対者に対して反AIという呼称が急速に使われ始める。

Twitter上でイラスト投稿者が「AI学習禁止、無断学習禁止」の文言をプロフィールに掲載しはじめる。

2022/8/29「AI学習禁止」がtwitterでトレンド入り(togetter)

その後、ラディウス・ファイブ社は2024年6月25日、イラスト制作補助ツールcopainterをリリース。

線画と下塗りを入力すると自動で着彩してくれる「AI着彩」、ラフスケッチを線画に変える「AIペン入れ」が搭載されている。

「AIペン入れ」は、手描きのラフを綺麗な線画に仕上げる機能で、Controlnetなど既存の技術「線画抽出」を改良したもの。

しかし、一部の反AI派からは「一部でもAIに頼る人は真の絵描きではない」「線画が盗まれる」「他人のイラストから線画を抽出する悪用の可能性がある」などの批判が出た。

ラディウス・ファイブ社は以前のmimicの時とは異なり、これらのクレームを完全に無視している。

特に2024年6月頃に線画の清書機能がリリースされた際は「イラストに猫の写真を被せると対策になる」という情報が出回ることもあった。(6月頃のTwitter検索結果

copainterは手動でプロンプトを入力できる機能は限定的で、そのため関係性の薄く連続性のない画像を重ねると出力結果が乱れやすくなるのは事実ではある。

クリスタの画像生成AIパレット試験実装潰し

11月29日、セルシスクリスタにStablediffusionを使用した「画像生成AIパレット」の試験的実装する予定だと発表。

同月にAdobeが自社製品に画像生成AI機能(のちのFirefly)を搭載する発表があったため、画像生成AI搭載のペイントソフトは今後主流になると見込まれ、セルシスは試験的実装を急いでいたと見られている。

この発表は反AIから激しい批判を浴び、セルシスは翌月12月2日に仮実装を撤回した。

「CLIP STUDIO PAINTへ画像生成AI機能を搭載しないことといたしました」

Mimicに続いてクリスタの生成AI機能仮実装を潰した事で、日本のAI開発は遅れる事になり反AIへの不満が一気に高まり始める。

AI朗読劇潰し

株式会社Lol主催の「~AI朗読劇シリーズ~ 『AIラブコメ』」、生成AIに恋愛ドラマの脚本を作らせて、声優が都内の劇場で朗読するというものだった。

声優陣には、人気アニメ「鬼滅の刃」や「BLEACH」などに出演経験がある19人をそろえ、2024年3月13~20日に講演が予定されていたが、反AIからの批判と脅迫により中止を余儀なくされた。

AIイラストを前面に出した広告が反AIの怒りを買い、「盗作脚本だ」「出演した声優の声を学習させても文句を言うなよ」といった批判が殺到した。

またAI朗読劇に参加していた立花慎之介氏が代表をしている事務所が日俳連に所属していたことなどから、反AI達は日俳連の #NOMORE無断生成AI 運動のタグを使い「日俳連が無断生成AI反対をしているのに無断生成AIを使用した劇をするとは何事か」と批判を浴びせた。

株式会社Lolは3月6日にこの朗読劇は文化庁のガイドライン通りの運営をしており問題は無いと経緯説明をしたが、ラノベ作家サカナ霧が株式会社Lol宛てに「開示しない場合は無事に開催されないことを祈っております」「あなたの家族が拉致され臓器を抜かれ、他の人間と接続された状態で見付かったらどう思うか」と脅迫文を送るなど反AIの誹謗中傷は治まらず、3月9日に演者の安全を確保できず「関係者の皆様に多大なるご迷惑がかかる可能性」があるという理由で中止を発表した。

この騒動による経済的損失は推定1000万円に上ると言われており、日本俳優連合の #NOMORE無断生成AI 運動で潰された、クリエイターの仕事を奪うなと言いながら声優の仕事を奪った事例として議論を呼んだ。

AI即売会に虚偽通報

2023年6月18日、AI生成物を展示頒布するAI即売会、AIけっとが開催された。

AIけっとで「展示者が偽造紙幣を販売している」として、複数の反AIが嫌がらせ目的で

警察に虚偽通報し、即売会に警察が到着する騒ぎになった。

実際のAIけっとで展示されていたのは、1960年代に赤瀬川原平によって発表された、

千円札裁判の名で有名な『復讐の形態学(殺す前に相手をよく見る)』という作品のオマージュ作品で、

京都精華大学の学生であり現代美術家のらぞ氏による"復讐の形態学 REMIX 2022"という、紙幣をその場でスキャンし、i2iしたものが造幣局のQRコードと共に印刷される。

その場で体験した人に作品の意味を考えてもらう現代美術であり、配布や販売はしていなかった。

ちなみに展示と共に販売されていたのは紙幣をi2iしたステッカーで、現在もboothで購入できる。

通報によって駆け付けた警察も問題ないと判断し、らぞ氏は解放された。

またAIけっとでは、反AIが展示者と参加者を盗撮しSNSに乗せ「AIけっとは人気がまばらで閑散としている」と揶揄していた事も問題となっていた。盗撮行為は犯罪の上、イベントのルールとしても無断撮影は禁止されている。

「人力でAIイラストを模倣した絵」使用のゲームのDLsite移動騒動

2024年3月にDLsiteで発売された個人制作のR18ゲーム『ヤチヨノキヅナ』は、当初AI生成作品としてのタグやフロア分けがないまま販売されていた。

しかし、発売後にAI生成作品ではないかという問い合わせが複数寄せられ、最終的にDLsite側の判断によりAI生成作品としてフロア移動が行われた。

本作の作者は、まずAIを用いてイメージに近いビジュアルを生成し、それをトレスして線画を描き、さらに模写して塗りを施すという方法を取っていた。

この手法を選んだ理由として、作者自身が自身の画風を好んでおらず、物語を見せる作品作りを重視した結果、平均的で無個性とも評されるAIの画風が適していると考えたためだと説明している。

当時のDLsiteサークルヘルプ「AI一部利用」の「マンガ、ゲームの背景使用等、AI生成物の利用が限定的な部分に留まり、購入するユーザー様が一部のみのAI利用であると納得いただけるような制作物の場合 ※自動補正や補間等、制作過程での機能の利用は該当しません。」に、相当すると考えた作者はAI生成作品のタグを付けていなかった。

しかし発売後、DLsiteへAI生成作品ではないかという問い合わせが複数届き、作者は上記のような制作過程の説明・レイヤー未統合PSDデータ・元になったAIイラストを提出することになる。

DLsiteの対応は、その手法であってもメインコンテンツがAI生成である作品と判定し、AI生成作品として差し替え要請と至った。

2024年秋からはパッケージ版、翻訳版と新展開へ前進していることが報告されている。

現在ではDLsiteサークルヘルプにて【AIでの生成物をメインコンテンツとして利用している場合 ※制作過程であってもAI生成画像や技術をメインコンテンツ、キャラクター作成等にご利用している場合は「AI生成作品」に該当します。

例:「AI生成画像をトレスして描き直し・加筆した」「AI生成画像を下絵としてを利用し模写した」等】と表記されている。また音楽やノベル作品においての「一部利用」と「AI生成作品」に関しても、挿絵やカバー絵であったも本体データの30%以上の比率であれば「AI生成作品」にすると明文化されている。

比較として、pixivヘルプセンターにおいてはイラストでは「制作過程のすべて、もしくはほとんどをAIによって生成された作品。」「一定の指示を元に生成されたリソースをそのまま、または組み合わせて、あるいは軽微な加工や修正を経て投稿する場合。」とあり、また「小説作品で挿絵のみに利用するなど、AIによって生成されたリソースや作品を補助的なコンテンツとして利用する場合はAI生成作品設定を『はい』に設定せずとも構いません。」といった書き方になっている。

ただしpixivは基本的に無償で閲覧でき、DLsiteは逆に有償の作品を多く取り扱うというプラットフォームの差は踏まえておきたい。

この件で特異な点として「AI画像をトレスした手描き絵(販売物の中にはAI画像は含まない)」という状況によって判断が変わりそうなコンテンツが可視化された点、実際に利用規約の曖昧な部分により論争になった点、また購入者も主にシナリオ部分へ好意的な反応を持ち「イラスト」がメインコンテンツと必ずしも言えないノベルゲーでメインとしてAI利用されたと認定された点が挙げられる。

元記事のコメント欄では、AI生成作品フロアだと売上が落ちやすいと認識していたのを含め確信犯、難しい背景があることを認識していながら問い合わせず自己判断した点に対しての比較的まっとうな批判もある。ただし単なる暴言も寄せられていることもまた確認できる。また「AI製の絵が好きだからこそAI生成フロアから買ったのに、逆にAI絵が含まれていなくて困惑した」という意見も確認できる。

「ローソンプリント」1日たたず販売停止

2024年10月1日午前0時、AIイラスト製作者のおしつじ氏とローソンプリントのコラボ企画が開始。

しかし同日の午後5時50分という異様な短時間にて販売停止となった。

ローソンからの説明では協議の結果としているが、なぜ一度は通った企画が協議しなければいけない状況に陥ったのかについての説明が欠けている点に注意が必要である。おしつじ氏は事前にAI利用の許諾、また他にもAI使用の製作者がいることも確認してある旨を述べており、ローソン側もAI作品であっても問題ないと一度は判断を下している。

またおしつじ氏は多少のことで折れるつもりはなかったが企業の方への攻撃が多かったという旨を述べている。実際、おしつじ氏本人による宣伝ツイートは好意的なリプライ・引用が主であると確認でき、主にローソン側への攻撃が激しかったという推測が成り立つ。

この件についてFANBOXプリントでAI生成画像は禁止されている点と結びつけている者もいるが、不特定多数のユーザーに場・機会・道具を提供するサービスと、特定の人物と企業・担当者が連絡を取り合って進められた企画とを同じように扱うのは無理がある。

10月4日にて、サイバー犯罪対策課に相談して対応を開始したと報告。

もしも立件に至った場合、反AIによる刑事事件となる。

背景情報として、おしつじ氏は以前にも別件で契約解除されるキャンセルカルチャーを受けている。(AI絵師として人気のおしつじさんが、フランスの出版社(ChattoChatto)から契約解除された件について反AI活動家からデマを流されたとして訴訟手続を開始) ただしこちらはまとめタイトルにある訴訟手続についてはすでに取り下げている。

ローソンの件はネットニュースにもなっている。

ローソンプリント、AIイラストのブロマイド発売→1日もたたず販売停止に 理由は「制作者と協議の結果」

その後2025年春におしつじ氏のイラストが200RT5.6万いいね250万インプレのバズをした際も反AIが粘着している様子が確認できる。

マンガ図書館Z閉鎖騒動の余波、表現規制派の呼び水

赤松健議員が深く関わっているマンガ図書館Zが2024年11月5日午後7時、突然閉鎖が決定したことをX上で発表する。閉鎖理由としてはマンガ図書館Z自体の発表では「クレジットカード決済代行会社からの通達があり解約に至った」と説明、赤松健議員のXアカウントにてもう少し詳しく説明、そして11月6日夜に山田太郎議員と赤松健議員がYouTube緊急生放送をしてさらに詳しく解説している。細かな経緯は本記事の趣旨から外れるため割愛する。

ここで反AIアカウントが「マンガ図書館Zの親会社が販売するリアルな児童を出力した生成AIコンテンツが原因で、子会社であるマンガ図書館Zが解約された」という憶測を5日の午後11時という閉鎖発表から数時間で投稿、約22時間ほどで2000RP、72万インプレッションと拡散される。しかしこの投稿から1日後にあった上記の配信にて、現役の国会議員直々にデマと断言、否定されている。仮に合っていたとしても憶測がたまたま合っていただけに過ぎず、不確かな情報をあたかもそれらしく発信したという問題点には変わりない。6日の午後10時ごろに当該ツイートは削除されている。

その後11月9日にはまた同じアカウントが動画を元にし赤松議員と、彼に意見を寄せた人の意見をわざと混同させるスクショ切り抜きという悪質なデマを投稿。上の投稿はまだ「個人の推測がたまたまバズって既成事実化かのようになった」という言い訳も立つが、今回は動画をきちんと視聴していたら絶対に起こり得ない間違いであり、赤松氏のアンチですら看過できないと多方面から批判された。ちょうどX(Twitter)にてブロックされているユーザーでも投稿の閲覧、またコミュニティノートは付けられるようになるアップデートが入った直後なのもありコミュニティノートが付けられたが、「間違いがあった」とだけ述べ投稿を削除した。

どれだけリアル調の絵柄や設定や見た目がロリキャラであっても日本における「児童ポルノ」にフィクション、非実在児童は含まない。だがしばし非実在児童も含むようにする請願などが提出され、そのたび表現の自由を掲げる人々、実在の児童の権利を守ることを重視する人々では長年戦いが行われているのだが、「AI児童ポルノ」といった造語を作りそれらを蔑ろにするという点で、児童ポルノ絡みで活動してきたユーザーから反AIユーザーの言動は批判されている。

ジュニアアイドルのコラ画像などは昔から存在しており、その延長線としての対策に関しては議論されている。しかし安易にAI製のコラージュを規制しても、それ以外のツールで作成したらすり抜けてしまうがそれは妥当なのか、AI製であることと他ツールを使ったことをどう判断するか、など考えることは多い。

ちなみに海外ではフィクションも「児童ポルノ」に含むこともあり、日本国外ではフィクションであってもNGとする場合もあり、「コミケで購入した本を持ち帰れない」といった話がたまに話題になる。また実在しない絵を取り締まる方がコストが低いため警察や活動家が点数稼ぎにフィクションばかりを槍玉にあげることで、本来保護されるべき実在する児童の被害者が蔑ろにされかねないという指摘もある。不適当な規制が持つ副作用として、医療や事件の記録のためであっても子供の裸や類するものの扱いが難しくなり正しい情報の保存や伝達に支障をきたす例もある。

2024年11月7日に株式ナンバーナイン自身も状況を説明。マンガ図書館Z関連の話自体に新規の情報はなかったが、この騒動の余波を受けて、以前は生成AIであることを明記すればと条件つきで販売していていた生成AIコンテンツを取り扱い停止すると発表。またロリショタのアダルトコンテンツも一部販売停止とも発表した。

当該ポストでは「この決断に至った背景は、AI技術の発展に対して法整備が追いついていない状況下で権利侵害の有無を正確に判断するのが困難であること。「ナンバーナイン」をご利用いただく作家さんからAI作品の取り扱いについて不安視する声を頂戴していること。そして、こうした不安定な状況のままサービスとして現状の基準を貫く道義が見つからないことが挙げられます。」と述べており、取引相手に反AIの作家がいること、コンテンツを扱う企業が「AI技術の発展に対して法整備が追いついていない状況下」と現行法を正確に把握しているのか怪しい文言を投稿していることを疑問視する声もある。「現行法では合法だが改正を求める声がある」であれば事実であるが、「追いついていない」というのはいわゆる反AIの主張にかなり寄った言い方である。

関連して、2025年2,3月頃から大手メディアニュースでも「AIを用いたディープフェイク」を取り上げるようになり、鳥取県では4月1日に鳥取県青少年健全育成条例を「鳥取県内に住む18歳未満の子どもの顔写真などを使い、AI等の技術でわいせつな画像や動画に加工されたものは『児童ポルノ』と規定し、作成や他人への提供を禁止する」と改正、施行した。ただ国としての法律で定めた「児童ポルノ」と条例における児童ポルノで定義がズレる点、わいせつ画像への加工が問題なら肖像権の拡大などの形で成人も範囲に含めるべきである、など問題点も指摘されている。

「反AIへのぐちったー」への虚偽通報荒らし

棲み分けしやすい匿名SNS「Tters」内で2025年4月21日に開設された反AIへのぐちったーにて、開設して間もない頃から投稿されたコメントが相次いで多数の非表示によるペナルティを受けるという異例の事態が発生。

Ttersでは通報や非表示の数が閾値を上回ると自動的に非表示になるシステムだが、反AIへのぐちったーでは応援の数がどれだけ多い投稿でも、利用規約に違反していない投稿でも関係なく、ほぼ全ての投稿が理不尽に投稿制限を受けたため、反AIによる過剰な虚偽通報によるものである疑いが濃厚である。

非表示攻撃はゴールデンウィーク中も毎日のように続いていた。

ルール上何ら問題のない投稿への悪意ある非表示が繰り返される様子は、魚拓やWayback machineのアーカイブでも確認可能である。

反AIへのぐちったーの魚拓

反AIへのぐちったーのウェブアーカイブ

AIイラスト魔女狩り(特筆する事項があるもの)

あらいずみるい氏AI魔女狩り事件

スレイヤーズシリーズの挿絵で著名なイラストレーター、あらいずみるい氏がコミックマーケット#C102にて頒布予定のルイルイ企画「るいるい亭にゅ10」と、うちわとクリアファイルを公開した。

そこに同人誌表紙絵とクリアファイルがAIイラストだとして反AIが「ベテランがAI堕ちした」「盗用AIに手を出した」「AI明記せずに売るとは詐欺行為だ」と誹謗中傷と個人攻撃を行い、AI魔女狩りを行った。

反AIがこの絵がAIイラストだと判断した根拠は、あらいずみるい氏が2022年12月8日にmeituでのi2i変換画像を投稿していた事、2023年5月12日にAIイラストを活用したイラストを投稿していた事、AI生成メディア認識モデルHiveにてAIイラストだと検知された事である。

これに対し、あらいずみるい氏は8月15日に同人誌の表紙と クリアファイルは手描きであると、原画のレイヤー構成を動画で公開。

ほぼ同時期にHiveが手描きイラストをAIイラストだと誤検知する事も発覚した。

あらいずみるい氏を誹謗中傷していた反AIの大部分は謝罪する事なくアカウントを消し、先鋭化した反AIは「レイヤーパカパカした程度で手描きだとは信じられない」「 AI魔女狩りが起きるのは生成AIが存在するせい」「タイムラプスを出さないのはAIイラストの証拠」などと言い、レイヤー分割AI拡張機能(layerdivider)でAIイラストをレイヤー分けし手描きイラストに見せかけたに違いないと、さらにAI魔女狩りを継続した。

あらいずみるい先生に粘着を続ける反AI「レイヤー分けもAIで出来ました!」

なお、あらいずみるい氏のレイヤー構成は、1影2影など乗算レイヤーやスクリーンレイヤーで細かく分けられており、この動画のようにAIイラストをlayerdividerでレイヤー分割した場合、影やハイライトが一括でパーツ分けされてしまうので、あらいずみるい氏の動画のようなレイヤー構成にはならない。

またlayerdividerの製作者、抹茶もなか氏は「このツールはAIイラストの修正を容易にするための拡張機能であり、AIイラストを手描きに見せかける機能ではない」とコメントしている。

あらいずみるい氏はこの騒動について「ちょっとひどいと思った人のは記録ちゃんと残してる」と述べており、法的措置も視野に入れている事を匂わせている。

あらいずみるい氏へのAI魔女狩り事件に関連して、「反AI」「AI魔女狩り」という言葉の認知がAI問題を知らない一般人にも一気に進んだ。

大神ミオ氏AI魔女狩り加担事件

2025年2月、100万フォロワーを抱える有名VTuber「大神ミオ」氏とその公式絵師「泉彩」氏が、動画サムネイルに使用したファンアート(FA)がAIイラストであると宣言し、動画サムネイルを差し変える対応を行った。結果FA制作者「紅ちゃん」氏が誹謗中傷や殺害予告などAI魔女狩りを受け、アカウントを削除する事態にまで発展した事件。

・VTuber界隈ではFAを無償でサムネイルに使用する文化があった。

・カバー株式会社は所属VTuberに対し、動画サムネイルにAIイラストを使用しないように通達していた。そのためカバー社所属VTuber達は、FAタグをAIイラストと手描き絵で分けるなど各自で対策を取っている。

カバー社所属VTuberの大神ミオ氏もAIイラストをサムネイルに使用しない方針を事前に告知し、FAタグにはAIイラストを投稿しないように呼びかけていた。

・この通達に対し反AIは「VTuber達がAIイラストを使用するなと言っているのに、AIユーザーはFAタグにAIイラストを投稿しVTuberに迷惑をかけている」という反応だった。

実際にFAタグにAIイラストを投稿する迷惑なAIユーザーも存在するが、反AIがAIイラストによく似た手描きのFAをAIイラストだと決めつけ、AI魔女狩りを行う事も頻繁に横行しトラブルになっていた。

2025年2月16日、大神ミオ氏が紅ちゃん氏作のファンアートをサムネイルに使用。pixivに投稿されていた該当絵に「AI生成」タグが付けられていたため、このファンアートはAI生成であるとの疑惑が浮上した。

同日、大神ミオ氏は「このイラストはAIイラストだったため削除します 」と宣言し、サムネイルを差し替え、関連ポストを削除した。

また大神ミオ氏が該当ポストを削除する前に、大神ミオ氏の公式絵師の泉彩氏が「AIイラストにファンアートタグつけるのやめようね。本人は騙せてもワイは気づいてるからね」と発言していた。

この2つの発言が引き金となり、紅ちゃん氏に対してAI魔女狩りが行われた。

大神ミオ氏にAI使用者だと断言された紅ちゃん氏は、当初からAIイラスト疑惑を否定し、今後はメイキングを公開し信じてもらえない場合アカウントの削除を行うと宣言した

2月17日、紅ちゃん氏がライブペイントを配信し、ラフから1枚絵を仕上げ手描きであることを証明した。しかし、反AI派や大神ミオ氏の一部のファンは「描き方がおかしい」「クオリティが低い」「ソフトの設定がおかしいので普段使いしていない詐称である」などと誹謗中傷を継続した。

同日に、pixivに投稿されていた該当絵の「AI生成」タグが、紅ちゃん氏本人ではなく第三者が勝手に付けたものであることが判明した。

この点について、本人がAI製と申請した場合と第三者がタグ編集した場合でページの見え方が違うという事実を知らない人が多数であったのもAI魔女狩りを加速させた一因と考えられる。pixivのUIがその区別が分かりにくいものだったのが悪い方に作用した。

また、該当絵のサイズが3584x5376と非常に大きく、生成AIでt2iできるサイズではないこと、アップスケーラーを使った痕跡も無いこと、バケツ塗りやブラシの跡など手描きの痕跡があること、HIVEで手描きイラストだと診断された事などから、該当絵は手描きであることが広まった。

そのため反AIの論調は「該当絵はt2i、AI加筆である」から「AIイラストをトレスしたものである」に変化した。

2月19日、大神ミオ氏が「AI生成だと断定してしまった事をファンに謝罪した」が、紅ちゃん氏に対する直接の謝罪はなかった。

この対応がのちに、大神ミオ氏の失態をかばいたい一部のファンや反AIが、該当絵がAIイラストだという「証拠」を躍起になって集めようとしたり、誹謗中傷が殺害予告にまで加速する原因になった。

同日に紅ちゃん氏の過去絵(ココナラで販売していたもの)がAI判別サイトHIVEにてAIイラストだと診断されたため、「過去にAIイラストを投稿していたのだから該当絵もAIイラストである」という理論で黒だと主張した者も少なくない。

しかし、泉彩氏も過去にAIイラストを活用していた事が発覚(1,2,2022年8月の検索結果)したため、同じ理屈を適用するなら泉彩氏もAI絵師であると言えてしまうとの反論を招く結果となっている。

2月20日、紅ちゃん氏が殺害予告を受けたため、X垢とココナラ垢を削除した。

反AIはAI使用がバレたためアカウントを削除したと勝利宣言を行い

「(自主的な削除でなく)アカウントは違反行為で凍結された」「配信で紅ちゃん氏がAIイラストを使用したのを認めた」と、twitchの発言内容を部分的に切り取りデマの流布を行う。実際は「こうやって毎回配信すればもうAIイラストだと疑われないよね?」という発言内容だった。

また殺害予告も紅ちゃん氏の自作自演だと主張した。

この日、泉彩氏も「紅ちゃん氏はココナラアカウントでAI絵を販売していたので黒」という内容のポストをRTをし、デマの流布を行った。

2月21日、yahooニュースで事件が報道された

KAI―YOU:ホロライブ大神ミオ、ファンアートの使用を巡って炎上 「画像生成AIでつくられた画像ではないのか」という疑念と、揺らぐ二次創作の在り方

紅ちゃん氏がAIイラストを活用していたのかどうかの決定的な証拠は見つかっていない。

にも拘わらず、企業所属VTuberが結果的にAI魔女狩りを助長する形となり、公式絵師が不確定な憶測を断定口調でを拡散するなど前代未聞のAI魔女狩り騒動となった。

そもそもFAを無償でサムネイルに使用する文化は、絵師に正規料金を支払う事なく無料でサムネ画像を手に入れるダンピング行為だ、とVTuber文化の慣習も非難を浴びた。

またカバーがAIイラスト禁止ガイドラインを通達していたのにもかかわらず、炎上時に所属VTuberを守らなかった事、公式絵師の暴走を諫めず放置した事などに批判が集まった。

また、「ココナラに投稿された絵のHIVE黒判定は信用するのに、該当絵のHIVE白判定は信用しない」「過去にAIイラストを投稿していた事(証拠はない)を理由に紅ちゃん氏を叩くが、過去にAIイラストを生成していた事を公言していた泉彩氏を叩かない」など反AI側の矛盾した行動にも強い批判が集まった。

献血ボイコット、寄付者への攻撃

2024年12月11日に愛知県赤十字血液センターのX(Twitter)アカウントから、この春卒業の学生向けへのキャンペーンの告知投稿された。約1ヶ月後の2025年1月の上旬、突如この投稿が反AIにより炎上しだす。幸いな点としては「なぜこの投稿が燃えているんだ?」といった疑問、人命軽視という点などで炎上への反発の声も確認できることである。

かつてツイフェミによる献血ボイコットでオタク層や表現の自由を掲げる層と女性人権活動家との対立が深まる出来事があったが、巡り巡って同じ赤十字に対して今度はオタク層が攻撃する事態となった。

引用欄やリプライなどより、「コミケやアニメに頼っているくせに」「気持ち悪い」「もう献血しない」「赤十字は反社」といった暴言が確認できる。

なお献血事業、ひいては医療全般が常に資金不足に喘いでいるのは既知の通り。反AIの主張になぞってアニメ・漫画風の広告で人間のイラストレーターに依頼しないのが悪とするのなら、いらすとやを含めたフリー素材を用いた過去投稿も断罪されることになる。しかしそのような気配もなく、また「献血および医療よりも絵師への対価を優先せよ(コストカットを許さない)」という主張に繋がってしまう点が指摘されている。実際に「赤十字は無断学習している反社会的勢力。その寄付金も本来イラストレーターに払う金だ(魚拓)」という発言もある。

もちろん一般論として「経済的に困窮しているから犯罪行為をしてもいい」ということはないが、そもそも具体的になにかの著作物の権利を侵害していると指摘できない限りは生成AI製(かもしれない)の画像を用いても攻撃される謂れはない。

またツイフェミによる献血ボイコットは「賛同する本人が」する、内心の自由の範疇の行動であった。しかし反AIは関係ない第三者の赤十字に寄付しましたという投稿に対して「赤十字は生成AIを使う団体だぞ(なので寄付をすべきでない)」というリプライを送るという、「特定の他人に」ボイコットを促す行為も確認されている。

なおこの炎上で特異な点として、多くのAIイラスト関連の炎上では手や背景、服の皺の作画への「指摘」「検証」がなされるのだが、今回はほとんど観測されていない。逆にキャラクターが持っている卒業証書の文字がしっかりしており破綻していない点など、そもそもAI生成で作られたものなのかという点そのものに疑問が残る。2024年後半時点の技術だと、まだまだ画数も多い漢字を破綻なく扱うのはまだ難しいとされている。(卒業証書に文字を入れず大部分をAIで生成し、文字だけ後から加筆する、といった方法もできないわけではない)

背景情報として大規模な炎上には至っていないが、2024年7月にも似たような画像が投稿されており、それを反AIユーザーが文句をつけていたことがあった。

その他不適切な行動

「クリエイターとAIの未来を考える会」理事、木目百二(鴨下全生)氏の会見と謝罪

2023年4月27日、NHKニュース7で、「クリエイターとAIの未来を考える会」理事の木目百二(鴨下全生)氏による画像生成AIの適正利用・法整備を求める記者会見が行われた。

しかし、同日に木目百二氏がもめん102名義で『ぼっち・ざ・ろっく!』のスカトロ18禁同人誌を制作し、FANBOXにて有料販売していたことが発覚。

『ぼっち・ざ・ろっく!』出版元である芳文社は二次創作をガイドラインで禁止しており、また木目百二氏が著作権者に対価を支払っていないことから「クリエイターの保護を訴えながら、クリエイターから搾取している」「違法行為を行いながら合法のAIを非難している」と強い批判を浴びた。

木目氏はこうした批判を受けて4月28日にXで「出版元のガイドラインに従わない形で二次創作を行っていた」として謝罪した。

後出しで内容を変更する署名活動

前述の通り、2023年6月8日、オンライン署名サイトchange.orgにて「「AI法」を作り画像AI生成からクリエーターを守りましょう!!」署名が開始される。

6月19日に、のちに大問題となった「AI生成物に関してのみ親告罪ではなく非親告罪とする法律」を要求として追記、この頃は署名者が少なく注目も集めていなかったため署名中に内容を変更する事の是非と、非親告罪化の問題はまだ問われていなかった。

漫画家の森川ジョージ氏も10ヶ月後の2024年4月8日に拡散し応援する一方、「AI生成物に関してのみ、親告罪ではなく非親告罪とする法律」の項には異を唱え、二次創作巻き添えの懸念、実効性・実現性、かつてTPPや「海賊版ダウンロード違法化(に伴うスクショ違法化の危機)」といった著作権にまつわる法改正騒動を知っている層などからも疑念の声が上がっていた。

この点について署名立ち上げ人を名乗るユーザーは2024年4月8日に「あれが完全な決定ではなく、とりあえずの案として記載しております」「貴重なご意見をありがとうございます 今後の署名ページの編集に反映させていただきたいと思います」と述べた。

署名ページに追記として「原則オプトインが実現すれば結果として非親告罪化も必要なくなる」(ので安心してほしい)と追加され「※こちらはあくまでも要望であって、この案のまま法整備されるというものではありません。」とも書かれるようになったが、そもそも法改正を求める署名に載せた改正案が「とりあえずの意見」という時点で相当な非常識である。

また今回は追記・補足という形ではあったものの、一度集めた署名の要望内容をあとから変えることを示唆した点についてもかなり異常だ。

10ヶ月越しの森川ジョージ氏のリアクションが無ければそのまま補足すらなく放置され続けていた可能性があった点にも注意が必要だ。

また署名の提出先は2025年5月6日時点で「文化庁デジタル庁岸田文雄」となっているが、岸田文雄元総理は同年の10月1日時点で総理大臣を辞任しており、署名ページの内容がメンテナンスされていない。

また、事実誤認も多い。例えば「EUのAI規制」は話が進んでいること自体は事実だが、EU案はAIと一口にいっても内容でリスクを分類しており、サブリミナルな技法やソーシャルスコアリング等を許容できないリスクとして禁止に、逆にチャットボットやディープフェイク等は限定リスク・最小リスクに分類して行動規範の奨励に留めるといった内容である。

著作権に関係してデータセット開示についても触れられているが、「営業秘密および秘密情報を保護する必要性を十分に考慮し」や「著作権者を含む正当な利益を有する当事者がEU法がそれらに与えた権利を行使および遵守されることを容易にするため」とあり、正当な当事者とAI関係者とのバランスを考慮したものになっている。(文面は外国著作権法データベースより)

AIコンテンツにAI製であることの表示を求める内容も記載されているが、実在するものと誤って捉え得るものの開示、つまりディープフェイク対策が主になっている。「この透明性義務の遵守は、特にコンテンツが、明らかに創造的で、風刺的で、芸術的である作品またはプログラム、フィクションまたはそのような作品である場合、第三者の権利および自由のため適切なセーフガードの対象となることは別として、(略)表現の自由に対する権利、ならびに芸術および学術の自由に対する権利を妨げることを示すものとして、解釈されてはならない」ともある。つまり反AIが望むような「X(Twitter)やpixivに投稿された二次元イラストでAI製と示す義務化」といった類ではないと言える。

関連リンク

刻印ふれーず。ダブスタでAI絵トレス

2024年7月、とある反AI絵師がAIユーザーのイラストをトレパクしている疑惑が浮上する。

ただし髪の毛などよく似てはいても完全一致はしておらず、また画面内のセリフ有無など創作的な表現の細かな違いがあるので裁判所で争って著作権侵害が認められるレベルかどうか、そもそもパクられ側の人が訴える気があるかどうかなどの問題があり、この時点では第三者があまり口出ししすぎる段階ではなかった。

しかし騒ぎを受けて反AI絵師側が謝罪を投稿

内容を要約すると「確かにAIイラストからラフを描いて線画を描いた。以前に反AI発言をしていたのにAIを参考にした点について申し訳ない」というもの。

もしもパクられたAIユーザーのアカウントが自身の別名義・別アカウントであるならば成立する。しかしそれならばその旨を書いて、AIユーザー側からも「我々は同一人物です」といった表明がある方が自然で、やはり赤の他人であった可能性の方が濃いと考えられている。

なお一部アカウントからは「AI絵を参考にするにあたって、同じプロンプトを使えば同じ絵が出るんだから仕方ない(一例)」といった擁護が出ているが、実際はシード値や使用モデル使用PC(GPUの性能で生成画像は変化する)が完全一致しなければ「AIイラストを下書きにした手描き絵で他人のイラストと似るレベルでそっくりな画像が出力される」はあり得ない。

また「AIイラストに著作権はない(のでパクっても良い)(一例)」という擁護もあるが、これも間違いである。pixiv百科内AIイラストでその旨について触れている。

出来事自体はよくあるトレパク騒動なのだが「反AI絵師でもAI利用・AI絵トレスをやるやつはやる」という実例ができたことで、その後は反AIアカウントでもAIイラストだと魔女狩りされる状況の蓋を開けてしまったところがある。

反AIユーザーによる『ジョジョの奇妙な冒険』作者・荒木飛呂彦氏の発言切り抜き

集英社の書籍「荒木飛呂彦の新・漫画術 悪役の作り方」が2024年11月15日に発売された。この中に生成AIに関して触れている項があるのだが、第2章ではAIを利用した詐欺行為も今後出てくることへの懸念を綴っている一方で、第3章ではAIを含めたデジタル技術の発展への期待も述べている。

とある反AIアカウントがこのうち前者のみを切り抜いて投稿し、反AI思想寄りであるかのよう印象付け、実際に引用欄ではそのように勘違いしてしまった人も多数見られた。だが後に技術への期待を寄せている部分もあるのだから悪質な切り抜きとする指摘(一例)や、「他者の著作物をXに投稿し“無断学習”に加担するのはいいのか(一例)」「著作権法上の引用要件を満たしていない“無断転載”ではないのか(一例)」といった物議を醸した。

コミュニティノートが提案されたのもあってか投稿者は元ツイートを削除し、代わりに外部リンクの形で同様に閲覧できる形に変えて投稿し直している

引用に関しては、日本の引用要件として述べられている「主従関係」に関しては満たされていないのは明らかな一方、用いられたのがAmazon・Kindleの機能であったことからアメリカ等のフェアユースになぞらえると問題ないとする意見(一例)もある。なお後者の意見を通した場合、しばしAIの問題点として挙げられがちな「機械的な収集の妨害措置しているサービスから外部へ(フェアユース思想のもと)引用・転載してAI学習に用いる」が是になってしまう点が指摘されている。

またJOJOシリーズには岸辺露伴という漫画家キャラクターもおり、また元々JOJOシリーズ自体が印象的なセリフ・コマがいわゆる画像リプ・ネットミームに利用されやすいのもあり、AI議論に関心が薄い層にも少なからず波及することになった。11月21日時点、Xの検索欄で「岸辺露伴」といれるとサジェストで「ai」とも表示されるようになっている。この盛り上がりは「もしも漫画家としての岸辺露伴がAIに触れたらどういうリアクションを取る?」「岸辺露伴がAIのスタンドや怪異に巻き込まれたら?」「岸辺露伴のスタンド自体が無断学習そのものだろうw」といった考察や想像によるところも大きい。

簡易まとめ

特筆すべき事項がない限りは個人ユーザーへのものは載せず、比較的知名度のある人物や企業に対するものを中心に載せている。

対象(敬称略)時期対応備考
852話2022年10月psd開示AI魔女狩りの語源、日本初のAI魔女狩り。関連togetter
白夜極光(卜尔Q)2023年担当者が制作過程の一部公開、明確な否定はせず中国でも話題になる。関連記事(英文)
屋内ONE DAY骨董市『堺楽市』2023年8月無視、後もAIと思われる画像での広報継続「着物警察」案件寄り 元ポスト
ディズニー感謝祭2023年11月無視関連ポスト
ふたりはプリキュア Max Heart2024年3月手描きと説明、イラストレーター開示せず関連ニュース関連ニュース プリキュアチャレンジ
ブルーアーカイブ(fevercell)2024年3月手描きと説明関連togetter
ゴールデンボンバー(鬼龍院翔)2024年3月ジャケ画像差し替え、同時に過去楽曲mp3公開関連ニュース
海上保安庁2024年4月パンフレット配布中止関連TBSニュース
すがやみつる2024年5月レスバ応戦関連note この後反AIによる誹謗中傷が日常化
NEEDY GIRL OVERDOSE超てんちゃん2024年6月該当絵の初出は2022年6月。AI使用自体への言及はなし関連togetter
柏まつり20242024年7月無視関連togetter
ポケモンカードイラコン2024年6月元はAI禁止規約なし。失格者が出た告知はしたが複垢が理由の可能性あり。関連note
AI廃墟写真集 Ruin’s Cat(東京キララ社)2024年7月協議は決裂、そのまま発売エセ商標案件であるものの、反AI界隈も首を突っ込む 出版社のnote
バンダイナムコ(玉置絢)2024年7月反AIをブロック、反反にもエンパワメントするよう苦言関連toggeter 反AI、バンナムPを反社呼ばわり
マクドナルド(架空飴)2024年8月無視関連note
マキシマムザホルモン2024年8月無視元ポスト
松屋(會田与作)2024年8月無視元ポスト
みらいカメラ(日本テレビ2024年8月無視元ツイート
ホロライブ兎田ぺこら2024年8月AI製フリー素材を背景に使用関連note
参政党2024年10月タイプラプス公開関連togetter
オーガスト2024年10月AIでないと説明関連note
ぷにるはかわいいスライム(すがやみつる)2024年10月背景にAI使用、あえて使用と宣言関連note
ONE PIECE 似顔絵メーカー2024年10月無視元ポスト
さいとうなおき2024年10月謝罪関連note
コウノスケ2024年10月レスバ応戦、「これは反AIの害」と言い切るWMは負け犬ムーブ、有償版誘導等すべき発言 元ポスト
福岡「つながり応援プロジェクト」2024年11月AIと認める、記事削除、今後AI不使用宣言地域PR記事なのに架空の施設や祭りが記載されているなど不備 関連ニュース
囲碁ミク2024年11月反AIの言動に疑念手描き絵師が公的機関の資料をみて現状把握を試みたら炎上 元ポスト
コカ・コーラ2024年11月無視英語圏の反AIも多し 関連記事
国立科学博物館(貝類展)2024年11月監修のもとAI使用と明言元ポスト
100時間カレーB&R(忍たまコラボ)2024年11月謝罪、企画は継続畳など破綻 元ポスト
ONE OK ROCK(川﨑こつ美)2024年11月無視元ポスト
機材展「カナビフォトフェス」2024年11月謝罪、差し替え11月末~12月頭リプ検索結果
岡本倫2024年12月無視「写真があっても画家は絶滅してません。」発言 元ポスト
満足バー(UHA味覚糖2024年12月返信制限→無言で削除関連note
電車内吊り広告2024年12月AI製フリー素材元ポスト
Bfull(地雷系ひよこ店長)2024年12月無視元ポスト イメージ画像がCGの点も批判(CNの役に立たなかった欄より
「コミチ」今月のガチコメ賞2025年1月無視元ポスト
カンテレ(アニメ制作への利用)2025年1月無視元ポスト
カプコン(開発への利用)2025年1月無視特に反AIが見られるポスト 別ポスト
the Includes2025年2月画像差し替え元ポスト 初出は1月だが燃えだしたのは2週間ほど時間差あり
ジソ2025年2月アカウント削除関連note 魔女狩りを受けた絵師が反AIの知人であったため、反AI同士で揉める結果になった
丸山浩(ウルトラマン)2025年2月無視元ポスト Grok使用で燃やされる
東洋水産株式会社(マルちゃん)2025年2月企画会社がすべて手作業と明言元ポスト1 元ポスト2 発端はツイフェミ、反AIの割合自体は低め。「非実在型炎上」が認知されだす。テーブルの足や部屋構造などチェック不足と思われる点あり。Yahooニュース
AI活用アニメ『ツインズひなひま2025年2月3月に全1話を放送完了関連ポスト
国税庁2025年3月AI製の有償素材を使用発端のポスト
玉木雄一郎国民民主党代表)2025年3月無視。ChatGPTで加工と当初から明言元ポスト 演説写真を流行りのジブリ風加工
ニンジャスレイヤー公式アカウント2025年3月無視。当初からchatgpt4o製とタグで明言。元ポスト 以前からAIも使用しており、前からのファンは好意的な傾向
さいとうなおき2025年3月無視元ポスト 10月のときと異なり有料会員限定記事
神魔狩りのツクヨミ金子一馬2025年3月無視海外の反AIが多くみられるポスト 紹介等で「金子自身の絵を学習させた」とあるため、AIに否定的な層からの肯定的な反応も
ダイヤモンド・プレミアム記事2025年3月のちに反AIからの怪メールを扱う記事を公開炎上きっかけポスト 元記事 展示物の写真を元にした3Dフィギュア制作について「デジタル万引き」呼びなど
山田胡瓜2025年4月無視元ポスト 「反AIはAIと漫画村を同列に思っている人が多い」発言
経済産業省サイバーエージェント2025年4月元ポスト 元記事
矢野けいた(参政党 渋谷区議会議員)2025年4月無視元ポスト ブログ記事 アニメ・声優の個人事業主と絡めて反インボイスの記事にAI絵を使用
キリンビバレッジ(生茶LIFEアート)2025年4月無視、キャンペーンは期間を終え終了元ポスト
文化庁(未管理著作物裁定制度)2025年4月無視元ポスト1元ポスト2 直接のAI事案ではないが、「反文化庁」ともいうべき思想が散見される
平井卓也(初代デジタル大臣)2025年4月無視元ポスト AI推進法案の質疑ポストが炎上。「真のクリエーター」論が展開される
安野貴博柴崎春道2025年4月動画を公開停止非公開報告のポスト AIイラストにコメントしたりするコラボ動画に心無いコメントが寄せられたとのこと
AI企業とアニメ活用ニュース2025年4月元ポスト
トヨタホーム愛知2025年4月無視商標ウォッチbotの投稿をきっかけに炎上、24年9月の投稿に遡って反AIが集まる
宇山佳祐(風読みの彼女)2025年5月無視元ポスト Amazon投稿は3月末だが5月2日頃から表紙がAI絵だと燃えだす。尼レビュー荒らし、荒らしレビューに役に立った多数
任天堂マリオカートワールド2025年5月AI使用を否定記事 新作の背景がAI製ではと海外で話題になったとのこと
ZUN東方錦上京2025年5月炎上間もない時期でライブ配信でAIに関して触れる(21分頃から)さらに後日の配信でもAIに触れる(1時間20分頃から)ZUN氏の投稿 ITmedeaニュース記事 体験版の時点でAI背景ではと海外勢で話題に、その後SteamのページでAI使用と明記され日本語圏でも知れ渡る。DLsiteのページでは当初は記載がなかったがあとで「AI一部利用」表記追加。日本の反AIよりは海外勢によるものが多め。
東京都(都立学校へのAI導入)2025年5月無視Xのニュース記事の投稿 元記事
翠波画廊(エッホエッホミームをゴッホ風に)2025年5月ChatGPTで写真のi2iと宣言、「賛否両論あり、不快になった方にはお詫び」と謝罪元投稿 AI使用宣言前からAI製と決めつけ多数。元の写真家が商用利用の際は連絡がほしいと取材に応えており、その方面からの批判も。「画廊の作品もAI食わせていいんですか!?1 2」等。
尾道市立美術館(猫をChatGPTで擬人化)2025年5月無言で削除元投稿
東映アニメーション(決算説明会資料)2025年5月資料を訂正し、生成AI活用例の一部を取り下げ日本語で拡散された投稿 英語で拡散された投稿
新音楽制作工房(実写版『岸辺露伴は動かない』音楽)2025年5月元投稿1 元投稿2  なお同作のルーヴル編ですでにAI楽曲使っている(1 2 3
育樹祭(イメージソング)2025年5月元投稿 元記事 宮城県知事自身が無課金のChatGPTとsunoによるポン出しで制作。制作時間15分とのこと
「AI法」成立(人工知能関連技術の研究開発及び活用の推進に関する法律)2025年5月毎日新聞X 毎日新聞記事 YahooニュースX Yahoo記事 城内実議員の投稿 AI推進の趣旨であり、特に罰則が設けられてないことへの不満(※不法行為は現行法のそれぞれ対応する法律で対応する方向なのは以前から整理されている)
ゲーム「ワンボーイの冒険と島のピース」2025年5月ニンテンドーストア発売停止措置(事前に購入・DLしてた人は遊べている)YahooニュースXYahooニュース記事 ONE PIECEおよびスイカゲームと酷似と話題。AI使用パクリ疑惑の批判あるが、同メーカーの別ゲーではAI使用していても、このゲームでどうかは5/28時点で定かでない
ゴクフサン・ドットコム(AI利用の和服画像を投稿)2025年5月AI使用を明言、また意図や思いに関する記事を公開5/30にMidjourney使わない発言元投稿 もともとAI製の図案を布に印刷し商品にするコンセプトのショップである
AI活用コンテスト「Prince JAM! 2025」2025年5月4GameのX投稿 関連記事(4Game)
東京シティ競馬(AI利用アニメ)2025年6月X投稿 youtube版 itmedia記事 好意的なコメントが多いが反AIは反発
政党チームみらい(公式キャラ募集)2025年6月安野たかひろ氏のゆるい募集ポストを発端に正式な募集を政党アカで開始 期間が1日、著作権譲渡および著作者人格権の不行使、無報酬と明記したあたりが逆鱗に触れる。安野貴博がAI推進サイドのため前々から目をつけられており、反AIがディープフェイク党など誹謗中傷していた

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反AIによる事件一覧
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