「最近やけに迷惑メールが多い」と思ったあなたはすでに標的(ターゲット)。スマホやパソコンの機密情報を奪う「手口」は、ここまで進化していた!
証券会社を名乗るSMS
「あなた、ちょっと来て! 証券口座がおかしいの」
4月30日の昼下がり、有給休暇を取得し、早めのGWを満喫していた都内在住の会社員、森村満さん(58歳・仮名)は、妻の叫び声を聞き、思わずソファから飛び起きた。
〈国内株式約定のお知らせ〉――妻のスマホを見ると、株の売買成立を知らせるメールが続々と届くではないか。まったく身に覚えはない。すぐさまパソコンを開き、妻名義の証券口座にログインした森村さんは愕然とする。
高配当が見込める優良株と聞き、新NISA開始直後に購入した商社などの国内株はすべて売られ、一株100円未満の「ボロ株」に代わっていたのだ。森村さんは言う。
「妻に聞くと、数日前に〈セキュリティ強化の一環として、口座確認をお願いします〉というショートメッセージ(SMS)が証券会社から届いたので、ついログインしてしまったそうです。怖くなって、手元の株はすぐ売却しましたが、約200万円の損失です。証券会社に補償してもらえるのか不安で、夜も眠れません」