「即日車検」はなぜ最短45分で終わるのか?――スピード整備を支える指定工場、コスト半額の正体とは
即日車検が拡大する背景
定期的に受ける必要がある車検とは、自動車検査登録制度の略称である。道路運送車両法に基づき、公道を安全に走行できる状態かどうかを確認するための検査だ。 【画像】4年で108人死亡! 岡山県「人食い用水路」を見る(計9枚) かつてはディーラーに依頼するのが一般的だったが、近年は事情が変わってきた。カー用品店や車検専門店の登場により、「即日車検」サービスの利用が広がっている。従来の車検は2~3日、長ければ1週間かかることもあった。しかし現在では、大手チェーンや専門業者のサービスを利用することで、 「最短1時間から数時間」 で完了するケースも珍しくない。その日のうちに車を受け取れるようになってきた。 国が定める法定24か月点検では、エンジンやブレーキ、灯火類といった安全基準に適合しているかをチェックする。一方、即日車検ではこの点検項目のうち、車検に合格するために必要な部分だけを短時間で確認する。消耗部品の交換や大がかりな整備など、緊急性の低い項目は後日に回すケースが多い。 そんな即日車検を支えているのが、指定整備工場(民間車検場)の存在である。指定整備工場は、国土交通省から自社での車検実施を認められている。これにより、陸運支局への車両持ち込みが不要となる。現場での点検・検査・書類作成を一括で行うことで、大幅な時間短縮が可能になる。このように、即日車検は ・必要最低限の検査に絞ること ・検査プロセスの一体化 によって成立している。スピードと利便性が求められる現代において、即日車検はなぜ広まり、どのような仕組みで成立しているのか。本稿で詳しく見ていく。
メリットと利用者の評価
即日車検の最大のメリットは、スピードと手軽さにある。一日車検、スピード車検などの名称で展開されており、通常は数日かかる車検が、最短1~2時間で完了する。長くても朝に預けて夕方には受け取れるケースが多い。日常的に車を使う人や、期限が迫っている人にとっては、大きな利便性となる。 また、即日車検では代車が不要になるケースが多い。これにより、代車手配やレンタル費用の負担を軽減できる。業者によっては代車が有料の場合もあるが、即日車検であればその必要がなく、結果的に総コストを抑えることが可能だ。例えば、ディーラー車検の相場が7万~10万円前後であるのに対し、車検専門業者やガソリンスタンドでの即日車検は半額の5万~6万円で済むことが多い。実際に利用者からは、 「短時間で終わった」 「その日のうちに乗って帰れた」 「費用が安かった」 といった声が寄せられている。楽天Car車検が2023年に行った口コミ調査でも、 ・車検が1日で完了 ・ネット予約が便利 ・ポイント特典が充実している といった点が高く評価された。車検館では、最短45分で完了するスピード感に加え、無料点検やメンテナンスサービスも好評を得ている。 ただし、即日車検に対応できるのは、指定整備工場を持つ店舗に限られる。そのため、地域や時期によっては予約が取りづらい、あるいは対応できる拠点が限られているといった課題もある。利用を希望する場合は、早めの予約や事前確認が欠かせない。 こうした注意点はあるものの、即日車検は時間の節約、コスト削減、利便性の高さという三拍子が揃っており、現代の生活スタイルに合った選択肢として支持を広げている。