全国銀行協会“貸金庫で現金預からない”方針へ 不祥事相次ぎ

金融業界で貸金庫をめぐる不祥事が相次いだことから、全国銀行協会は近く、貸金庫では現金を預からないという「サービス規定のひな型」を示す方針です。巨額の窃盗事件があった三菱UFJ銀行も今後、現金を預からない方針を固め、全国の金融機関に同様の対応が広がる見通しです。

金融機関の貸金庫をめぐっては、三菱UFJ銀行やみずほ銀行で行員が金品を盗んだことが相次いで明らかになり、金融庁は金融機関に対して貸金庫では現金などのリスクの高いものは預からないよう促しています。

関係者によりますと、こうした中、業界団体の全国銀行協会は近く、各銀行が貸金庫サービスの規定をつくる際に参考としている「規定のひな型」を改め、現金は預からないという内容を盛り込む方針です。

また、巨額の窃盗事件が起きた三菱UFJ銀行も今後、すべての顧客を対象に貸金庫では現金を預からないという規定に見直す方針を固めました。

三菱UFJではすでに利用している顧客にはきめ細かな周知が必要だとして、規定を見直したあと、およそ半年間の移行期間を設けることを検討しています。

こうした業界団体や大手銀行の動きを受けて今後、全国の金融機関で同様の対応が広がる見通しで、不祥事をきっかけに貸金庫のサービスが大きく変わることになります。

あわせて読みたい

スペシャルコンテンツ