肖医師は医師免許取り消し、董医師は学位・医師免許等すべて抹消
5月15日、衛健委はその結果と関係者の処分を発表した。
肖医師は医師免許を取り消され、関連業務への従事も5年間禁止とされた。そして董医師に対しては(協和医学院の)卒業証、学位証、医師資格証、医師免許をすべて抹消するという処分が言い渡された。
世論が白熱するにつれ、董医師の身辺がさまざまな面から掘り起こされた。
まず父親は国営企業の幹部であり、母親は北京科技大学の工業技術関連学院の管理者であることがわかった。さらに母親の血縁には大学関係者がズラリと名を並べており、彼女はその人脈を使って入学のための推薦状を取り付けたと言われている。
さらに熱心なネットユーザーたちの調査によって、彼女が協和医学院での4年間に発表した「論文」は、医用画像や消化内科、神経外科など多分野にわたっていることも暴露されている。また、在学中の指導教員は整形外科専門、取得した学位は内科、卒業後勤務したのは泌尿器科、さらにインターン先は胸部外科、そして卒業論文のテーマは医療映像学と、「ただでさえ4年間で8年制の医学部学生に追いつかなければならないのに、どこにそんな多分野を研究する時間があるんだ?」と指摘が上がっている。
調査でははっきりと、彼女の博士学位論文には同年の北京科技大学の学生の論文と重複する部分が20%以上あり、またその「作者連絡先」には彼女の父親と母親の連絡先が残されていると指摘され、「剽窃の疑い、信頼性に問題あり」と判断された。北京科技大学は前述の通り、彼女の母親が勤める大学でもある。
衛健委の調査報告ではさらに、北京協和医学院の「4+4制度」についても、人員募集、資格の確認、論文答弁などそれぞれの段階において管理が行き届かず、実施が不十分だったとして、再検討を求めている。
詳細はよくわからないままだが、当事者にはかなり厳しい処罰が下った。だが、庶民の間では、「我々はラッキーだった。こんな資格不十分な医者がちゃんと摘発されたのだから」という冷笑もある。だが、董(元)医師の父親や母親がどのように事件に関わったのか、そしてそんな人脈や人間関係がどこまで医療の世界に根をおろし、資格や適性のない人物が実際にどれくらい医療界でメスを握っているのかはわからないままである。