「青切符」は本当に効果があるのか?──歩道走行禁止・罰則強化は「日本の自転車文化」を無視した混乱の始まりかもしれない

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2026年4月、自転車違反に対する「青切符」が導入され、ながらスマホには最大1万2000円の反則金が科される。一方、現場運用は曖昧で、高校生の並走行為など軽微違反の取締り基準も不透明だ。16歳未満は制度対象外で法の空白も残る。急速に自動車寄りの規律強化が進むなか、歩道走行文化やインフラ整備の遅れが課題として浮上し、保険料上昇など消費者負担増も懸念されている。

自転車走行ルールの再構築課題

 これは日本特有の車道と歩道の曖昧なゾーニングにも当てはまる。

 自転車専用レーンの整備は全国で進んでいるものの、依然として十分とはいい難い。戦後の日本の都市設計は自転車は歩行者寄りという前提で成り立ってきた。ママチャリのようにアップライトな姿勢で乗る自転車は、日本独自の歩道走行を基本とする乗り物である。

 2026年、自転車に対する青切符が導入されると、歩道通行にも反則金が科されることになる。しかし

「戦後の日本の自転車文化は、歩道とともに発展してきた」

ことを忘れてはならない。ある日を境に突然「歩道を走るな」とするのは、無理のある措置と考えられる。

 また、青切符の発行は自転車関連産業にも影響を及ぼす。全国の自治体で自転車保険加入の義務化が条例化されるなど、自転車は自動車に近い扱いを受けつつある。青切符導入によって、自転車保険の内容や加入額にどのような影響が出るか注目される。

 もし自転車は車道を走る乗り物という認識が確立されれば、現状のインフラでは自動車との追突リスクが高まることは避けられない。また自転車による自動車の物損事故も増加するだろう。これらに対応した保険商品の開発や保険料の値上げも予想される。

 結果的に、そのコスト増は消費者負担を押し上げる可能性がある。物価高騰が続く時代において、こうした影響は無視できない。

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