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新興企業の成長、健保でサポート 一般社団法人VCスタートアップ労働衛生推進協会 吉沢美弥子・代表理事

一般社団法人VCスタートアップ労働衛生推進協会の吉沢美弥子代表理事
一般社団法人VCスタートアップ労働衛生推進協会の吉沢美弥子代表理事

スタートアップ(新興企業)で働く人を対象にした国内初の健康保険組合の設立を主導している。昨年12月に母体となる準備組織を設立。来年6月の認可を目指し、代表理事として忙しい毎日を送っている。

学生時代に海外の社会保障制度を学び、ベンチャーキャピタル(VC)でヘルスケア分野のスタートアップに対する投資担当を務めていた。充実した日々を送る中、健保組合の設立を決断したのは新型コロナウイルス禍がきっかけだった。

ワクチン接種を加速しようと、政府は令和3年6月に職域接種の実施を発表した。スタートアップが単独で実施することは難しかったが、投資先が「スタートアップが結束することで実施できないか」と提案。これを受け3週間で準備を整え、約1000社が参加し、2万人以上の関係者に4万8千回もの接種を実現した。

ただ、VCやスタートアップの社員ら多くのボランティアに支えられただけに「次に何かあっても実施できない」と持続可能性に課題を感じた。より継続的にスタートアップで働く人の健康をサポートできないか。そんな思いから、職域接種を実施したメンバーとともに、多くのスタートアップが加入できる健保組合設立を目指すことにした。

日本経済活性化の担い手として期待されるスタートアップだが、健康増進や疾病予防の面では大企業とは差があるとされる。「より多くの人がスタートアップで働けるように、こうした構造的な問題を健保組合で解決したい」。スタートアップの成長を持続可能な形で支えていく決意だ。(高橋俊一)

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