【Q&A】激しい痛み引き起こす帯状ほう疹 症状やワクチンは?

赤い水ぶくれができて、激しい痛みを引き起こす帯状ほう疹になる人が増えています。皮膚の症状が治っても、痛みが数年続く人も。

その予防のためのワクチンがことし4月、接種費用を公費で補助する「定期接種」になりました。

帯状ほう疹の症状やワクチンについて報道局の籔内潤也デスクがお伝えします。

Q.帯状ほう疹ってどんな病気?

痛みを伴う赤い水ぶくれが帯状に現れる皮膚の病気です。

日本皮膚科学会がまとめた「帯状疱疹診療ガイドライン」などによりますと、皮膚の症状が出る数日前から「ヒリヒリ」する痛みが出ます。

そして、皮膚の症状が出ると、焼けるようなとも、刺すようなとも言われるような痛みが出るとされています。

こうした痛みは1か月ほど続きます。

数か月から数年にわたって「針で刺されるよう」と言われる痛みが続くこともあります。

50歳以上で帯状ほう疹を発症した人の2割ほどの人は、こうした症状が続くとされています。

Q.帯状ほう疹の原因は?

帯状ほう疹は水ぼうそうのウイルス「水痘・帯状疱疹ウイルス」によって引き起こされます。

子どもの頃、水ぼうそうにかかったことある人は多いと思いますが、このウイルスは感染したあと、生涯にわたって、神経節と呼ばれるところに潜伏しています。

高齢になったり、ストレスを受けたりすることで、免疫の働きが弱まったときに、潜んでいたウイルスが再び活性化して、症状を引き起こします。

Q.患者は増えている?

帯状ほう疹は、80歳までに3人に1人がかかるとされ、患者は年々増えています。

宮崎県で行われている大規模な患者調査によりますと、調査を始めた1997年には帯状ほう疹になった人は年間で人口1000人あたり、3.61人だったのが、2022年には6.15人になっています。

コロナ禍で受診控えが起きたときに一時減ったものの、増加傾向が続いています。

また、発症率は多くの年代で上がっています。

その理由として高齢化し、免疫の働きが下がる人が多くなっていることが挙げられます。

また子どもで水ぼうそうのワクチン接種が進み、水ぼうそうになる人が減っていることも理由の1つとされます。

子どもの頃に水ぼうそうにかかって治った人が、ウイルスに触れると、免疫が強化されますが、水ぼうそうになる人が減って、その機会が少なくなっていることが影響していると考えられています。

Q.ワクチンで予防できる?

効果が確認されているワクチンが2種類あります。

1つは、ウイルスを弱毒化した「生ワクチン」で、子どもたちが水ぼうそうの予防の際に接種するものと同じです。

接種回数は1回です。

去年、国立感染症研究所がまとめた帯状ほう疹ワクチンの「ファクトシート」によりますと、アメリカとヨーロッパのデータでは、帯状ほう疹の発症を防ぐ予防効果は50代で69.8%、また、アメリカの研究では60歳以上で51.3%となっています。

接種から5年たっても、4割程度の予防効果があるとされます。

ただ、免疫の下がっている人は接種できません。

もう1つは「組み換えワクチン」とも言われる「不活化ワクチン」で、ウイルスの表面にある一部のたんぱく質とともに、免疫の働きを高める物質が入っています。

2か月以上空けて、2回接種します。

日本を含む18か国で行われた臨床試験では、帯状ほう疹の発症防ぐ効果は50代で96.6%、60代で97.4%、70歳以上で97.9%だったとしています。

また、接種から10年たっても、7割程度の予防効果があるとされます。

免疫の状態にかかわらず接種できます。

Q.ワクチンというと、副反応が気になります。

生ワクチンの方は、接種した部位の痛みなどが報告されています。

一方で、組み換えワクチンの方は、接種した部位だけでなく、疲労やけん怠感など、他の部位や全身の症状も報告されています。

Q.定期接種の対象は?

今年度内に65歳になる人で、具体的には1960年4月2日から1961年4月1日までに生まれた人です。

また、今年度から定期接種になったということで、65歳以上の人全員が定期接種を受けられるよう、5年間の経過措置として、年度内に70歳、75歳、80歳、85歳、90歳、95歳になる人も対象です。

さらに今年度100歳以上の人やHIVに感染し、免疫機能に障害がある60歳から64歳の人も対象になっています。

Q.接種にかかる費用は?

自費で接種すると、生ワクチンの場合、1万円程度となっています。

一方、組み換えワクチンは2回合わせて4万円程度します。

定期接種の対象の人は、自己負担額が低くなります。

お住まいの自治体によって異なりますが
▽生ワクチンなら4000円から5000円ほど
▽不活化ワクチンなら2回で2万円から2万5000円ほどのところが多くなっています。

中には、東京・港区や渋谷区のように無料にしているところもあります。

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