「未定義」と「不定形」という2つの答え!
この2つの用語、「未定義(みていぎ)」と「不定形(ふていけい)」は、どちらも数学の専門用語です。高校数学以降で扱われる概念となります。
「未定義」と「不定形」は、どちらも「まだ決まっていない」「特定できない」というニュアンスで使われますが、具体的な意味合いには違いがあります。厳密な定義はもちろんありますが、今回はなぜこの結果が出力されるのかを伝えるために、それぞれの意味を簡単に説明します。
「未定義」 は、明確な定義や設定がない状態を表す言葉です。例えば、「変数未定義」のように、プログラム内でまだ値が与えられていない変数や、数学的な式で定義されていないものに用いられます。
「不定形」 は、数学や物理学、情報科学などで用いられる言葉で、主に極限などの計算において、値が特定できない状態を指します。まさに今回の計算のような「0/0」をはじめとして、「∞/∞」 のような極限の形は、そのままでは値が定まらないため、不定形と呼ばれます。「極限」とはどういうものなのか、についてはまた後ほど説明します。
言葉の定義を長々と説明しても実感が湧かないので、実際の計算に落とし込んで考えてみましょう。
● 「3 ÷ 0」= 未定義
「3 ÷ 0」は、「0で割る」という操作が数学的にそもそも定義されていないという意味で「未定義」と言われます。ここで、「なぜ定義されないのか」を考えてみましょう。
たとえば「3 ÷ 1」は「1 × □ = 3」を考えれば答えが3だとわかるように、割り算というのは「逆のかけ算」で成り立っています。割り算を初めて習ったときに、かけ算の式を穴埋めして考えた、という人も多いでしょう。多くの教科書や問題集では、割り算をこのように定義しています。
このルールで「3 ÷ 0」を考えてみた場合、「0 × □ = 3」となるような数はこの世に存在しませんよね?理由はシンプルで、0に何をかけても0になってしまうからです。
そのため、「3 ÷ 0」は答えが存在しない、「定義できない式」となるため、未定義と出力されているのです。