ワタミ、バングラデシュに研修施設 特定技能人材を育成
ワタミは29日、特定技能人材を育成する研修センターをバングラデシュに設立すると発表した。バングラデシュ政府機関の施設でワタミが教育プログラムなどを提供する。農場や飲食など分野ごとに教育プランを用意し、年間で約3000人の特定技能人材などとして日本に送り出す目標を掲げる。ワタミでは外食事業で年間100人の自社雇用を想定する。
「ジャパントレーニングセンター」を首都ダッカで10月をめどに開校する。2カ月で約500人に接客や工場で働く技能を教える。ワタミのグループ会社が運営する近隣の日本語学校から人材を派遣するなどして教育環境を整える。2026年3月ごろには1期生として約500人を日本に送り出す計画だ。
政府は23年に特定技能2号の範囲を11分野まで広げた。飲食業界では店舗の運営や管理など難易度がより高い仕事を外国人材が担うことができるようになった。ワタミの渡辺美樹会長兼社長は「外食で成長するには、人材確保がネックになる。自社で人材育成ができるのは強みになる」と話す。
ワタミは20年に人材育成を支援するワタミエージェント(東京・大田)を設立した。25年3月末で特定技能と技能実習生を合わせて約900人の外国人材を受け入れ、約400人を107社に紹介している。