高畠町の入札をめぐる贈収賄事件 町職員に懲役2年6か月求刑 ギャンブルで多額の借金
高畠町が行った設計業務の入札をめぐり、入札の秘密事項を業者に漏らす見返りに現金を受け取ったとして加重収賄などの罪に問われた高畠町職員の男らの初公判が26日、山形地方裁判所で開かれました。男らは起訴された内容について全面的に認めました。
加重収賄などの罪に問われているのは高畠町建設課係長の小梁川守被告(49)です。また、南陽市の測量会社・明光技研社長の高橋則雄被告(58)が贈賄などの罪に問われています。
2人は、高畠町が行った橋の補修設計業務の指名競争入札をめぐり、去年9月末から10月末までの間に、小梁川被告が入札の秘密事項となっている予定価格の目安となる価格を教える見返りに高橋被告から現金合わせておよそ100万円を受け取ったとされています。
山形地裁で開かれた初公判で小梁川被告と高橋被告は「間違いありません」などと述べ、起訴された内容を認めました。
裁判で検察側は、犯行の背景として小梁川被告がギャンブルで浪費を重ね、消費者金融やヤミ金などから合わせて1500万円を超える借金をしていたと指摘。返済のため、町の事業の入札などを通して面識があった高橋被告に金を借りようとした際、「仕事をもらわないと割に合わない」など見返りを求められ、犯行に及んだとしました。
検察側は「小梁川被告の犯行は公務員としての意識が著しく低く悪質で、高橋被告に関しても刑事責任は重い」として、小梁川被告に対し、懲役2年6か月と追徴金およそ100万円の支払い、高橋被告に対しては懲役1年6か月をそれぞれ求刑しました。一方、弁護側は執行猶予付きの判決を求めました。判決は6月13日に言い渡されます。