障害ではない「境界知能」とは?──“闇バイト”受刑者に迫る 後先考えず「金が一気に欲しかった」 生きづらさも『every.特集』
逮捕前、建設関係の仕事をしていたという受刑者A。単純な仕事は覚えられるが、少し複雑な仕事になると覚えられず、上司に叱られることもあったという。
受刑者A
「対人関係で、周りからどう見られているのか不安でした」
教育専門官
「どう見られているかという不安があった?」
受刑者A
「ダメなやつだなと」
教育専門官
「ダメなやつか」
受刑者A
「誰にどう見られているのか一番怖くて、自分のことを見失いかけちゃいますね」
自分に自信がないため、周りの目が怖いという。
逮捕前、誰にも相談できなかったという受刑者たち。出所後について聞いた。
受刑者B
「(出所後)悩んだりしたら、仲がいい友人がいるので頼って…」
受刑者A
「(出所後は)相談できる人が近くにいてほしいですね。お金の相談だったり、仕事をしないといけないので仕事の相談です。家族は優しいので、そういう面をサポートしてくれると思っています」
──闇バイトをやる前に相談できていたら?
受刑者A
「たぶんやってないですね」
古荘教授は、境界知能は知的障害がある人と同じように日常生活に困難を抱えていても、IQで「障害ではない」と診断されるため、社会から見落とされていると指摘する。
古荘教授
「見落とされた知的なボーダー(境界知能)の人たちも困難さを抱えていて、支援に一番結びつきにくい。IQで線引きされてしまうと、困った(境界知能の)人たちはずっと困ったままということになります」
何が必要なのか。
古荘教授
「まずはそういう人たちがいることに気づいてもらう。社会が理解をして、社会がそういう人たちとどうやって共生していくのか考えなきゃいけない」
「理解者や支援者が近くにいないと大変だと思う。(家族や職場が)支えてくれたらいいけど、そこのセーフティーネットがないと、下手すると同じこと(犯罪)やってしまいますね」
「お金の計算をまず教える。その後だまされないようにするとか、目先の5万円とか10万円に飛びつかないようにするとか、そういったリテラシーを本来であれば、社会に出る前、高校の時までに教える必要があると思いますね」
(5月22日放送『news every.』より)