救護騎士団のアルバム:ヘルメットのお姉さん
錠前サオリシャーレの執務室でスズランと偶々再会した時の写真だ
任務で負傷した私にきゅーごと絆創膏を貼った時のだろうか
モモフレンズとかいうキャラクターがあしらったモノがデカデカと私の頬に貼られている
2枚目は私が任務で使うヘルメットを被って何かしらのポーズをしている姿
子供というのは色んなものに興味を持つとは言うがこの子は特にそうだろう
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その日、私はヘルメット団の任務中にターゲットの用心棒に雇われた"災厄の狐"と交戦して余りの強さに負けてしまって任務は失敗してしまった
その際に負傷してしまい、拠点に帰ろうとしたら先生と遭遇し、治療の為にシャーレ執務室に行こうと連れられた
シャーレに着いて執務室に入ると其処には先生の手伝いとしてトリニティから出向していた救護騎士団団長の蒼森ミネと、彼女達の娘であるスズランの姿を見やる
「ミネ、スズラン、ただいま」
「お帰りなさい先生」
「ぱぱ、おかえりー」
先生が帰ってきたのでスズランが入り口に顔を向けると先生の隣にいるサオリを見つけ元気よく挨拶をする
「さおり!こんちゃー!」
「あ、あぁ…こんにちは」
あどけなく挨拶をするスズランにサオリはたじろぎながら返事をする
サオリに近づき抱きつこうとするも、よく見れば傷だらけのサオリ
そうとなればとスズランがミネに振り返りながら
「みねまま!さおり けがしてる!きゅーご!」
と治療開始の合図を叫ぶ
「そうですねスズラン、先ずはサオリさんを救護いたしましょう!」
と執務室の椅子にサオリを座らせてミネが傷の状態を確認をし、消毒をすませる
「ツッ…」
「染みますか?それはちゃんと薬の効果が出ていると言うことです、我慢してくださいね」
「以前、ミサキを助けてくれた時もそうだったが、私みたいな者に無償で手を差し伸ばすメリットはないと思うのだが…」
「それは以前にも言いましたが…」
ミネが自分達の信念をいう前にスズランが
「きゅうご、ひつようなひとに、きゅうごのてを!」
と高らかに叫ぶ
「ふふ、先に言われてしまいましたね。」
「スズランの言う通り、助けを求める人がいるなら手を差し伸ばしあまねく人を救護するのが私たち救護騎士団ですので」
「そうだったな…」
「さて…ではスズラン、コレをサオリさんに貼って貰えますか?」
と絆創膏をスズランに手渡す
「あい!」
そして勢いよく振りかぶり…
「きゅーご!」
ばちーんとサオリの頬に絆創膏が貼られた
その様子を遠目から見ていた先生は苦笑いしてサオリに同情した
治療を終えてシャーレを後にしようとするサオリ
荷物を確認しているとスズランが一つの物に手を伸ばす
「さおり、これなにー?」
「これか?これはヘルメットといって、こうやって頭に被る物だ」
と任務中に被るヘルメットを実際に被りながら説明する
するとスズランが目を輝かせ自分も被りたいとせがむ
「さおり、わたしもそれかぶりたい!」
「い、いや…流石にそれは…」
どうしたものかとミネを見やると
(お願いします)
というアイコンタクトを返された
「はぁ…わかった。だが視界が狭まるから被ったら走り回ったりするな」
「あい!」
と元気よく返すスズラン
そしてサオリのヘルメットを被りバイザー越しの普段とは違う視界に
「ほぉ…」
と感嘆する
すると先生がいつの間にか姿見の鏡を用意しており、スズランの前に持ってくる
"ほらスズラン、これで今の自分がどんなんか見えるでしょ?"
そうして姿見に写る姿にスズランが色んなポーズをとる、ヒーローみたいな構えをしたり、拳を上に突き出して救護の信念を叫んだりなど一通り楽しんだのか、スポッとヘルメットを脱ぐ
「ぷはっ、さおり、あんがとね!」
脱いだヘルメットをサオリに返す
「楽しめたなら何よりだ。それで先生は何で物欲しそうな顔をしているんだ?」
"いや、私も被ってみたいなーって"
そう言われてサオリは少し顔を赤裸めながら
「駄目だ!何故か判らんが先生は駄目だ!」
と断られてしまった
「ぱぱ、めーね」
スズランにまで言われて先生は膝からガクッと倒れてしまった