随意契約による備蓄米の売り渡しは令和4年産の20万トン、令和3年産の10万トンのあわせて30万トンを対象に行われ、契約を結んだ一部の事業者は31日から店頭での販売を始めました。
このうち、令和4年産5000トンの契約を結んだ大手スーパーの「イトーヨーカ堂」は東京・大田区の店舗で販売を始めました。
随意契約の備蓄米 販売開始 価格は?コメ値下がりにつながるか
随意契約で売り渡された政府の備蓄米について、5月31日から一部の小売店で店頭での販売が始まりました。価格を抑えた備蓄米が広く行き渡り、高騰が続くコメの値下がりにつなげられるかが焦点となっています。
イトーヨーカ堂 開店30分で売り切れ
午前8時半に備蓄米を積んだトラックが到着し、従業員が特設の売り場に並べました。
価格は5キロ税込み2160円で、ひと家族1点の購入制限が設けられましたが、用意された500袋は午前10時の開店からおよそ30分で売り切れました。
購入した30代の女性は「コメの価格が高い中、ふだんの半額で買えると聞いて朝から並んだ。ほかのコメの値上がりも落ち着いてほしい」と話していました。
イトーヨーカ堂の山本哲也社長は「リーズナブルなコメを届けたいと思い、随意契約に申し込んだ。ほかのコメの価格の見通しはわからないが、客の選択肢の1つとして提供していきたい」と話していました。
アイリスオーヤマも31日の販売終了
随意契約で備蓄米1万トンを購入する契約を締結した大手生活用品メーカーのアイリスオーヤマも31日から宮城県と千葉県の2店舗で販売を始めました。
このうち、仙台市宮城野区の店舗では令和4年産の95袋が5キロ税込み2160円で用意されました。袋には消費者が備蓄米と分かるようシールが貼られています。
店では開店前に整理券を配付しましたが用意した数を超える客が訪れ、31日の販売は終了しました。
店内には試食コーナーも設けられ訪れた客が備蓄米の味や食感を確かめていました。
購入した40代の男性は「消費者にとっては価格が安い備蓄米はありがたい。さっそく家で食べてみたい」と話していました。
店の運営会社の大森昭部長は「備蓄米を消費者に届けることができたことはうれしく感じている。今後、多くの店で備蓄米を届けていきたい」と話していました。
随意契約の備蓄米は流通大手の「イオン」も6月1日から販売を始めることにしていて、今後、流通が本格化する見通しです。
価格を抑えた備蓄米が広く行き渡り、高騰が続くコメの値下がりにつなげられるかが焦点となっています。
小泉農相「今のコメの状況 安定化させなければ」
小泉農林水産大臣は、神奈川県横須賀市で開かれた会合であいさつし「1日でも早く、1粒でも多くのコメを多くの方に届けなければいけない。6月1週目の後半ぐらいと正直思っていたが『1番に出そう』という民間企業どうしの競争が始まり きょう、東京、千葉、宮城で販売が始まり、全部完売したそうだ」と述べました。
そして「方向性を示したら、企業も含め、いろいろな方々が少しでも協力しようと動き、何ができるかを考えてくれる。感謝の気持ちでいっぱいだ」と述べました。
そのうえで「高い目標でも、強い意志があれば、道が開けると感じている。今のコメの状況をなんとか安定化させなければいけないという思いで仕事にまい進したい」と述べ、コメの価格の安定に向けて、引き続き、取り組んでいく考えを示しました。
小泉農相「中小事業者の購入申請 約1300件」
小泉農林水産大臣は31日午後、自身のSNSを更新し、30日から始まった中小の事業者による随意契約での備蓄米の購入申請について、初日の受け付け件数はおよそ1300件だったことを明らかにしました。
小泉農林水産大臣は31日午後に自身のSNSを更新し、「備蓄米の随意契約アップデート。昨日から開始した、まちのお米屋さん、中小スーパーさん対象の随意契約による政府備蓄米の売り渡しについてメールでの受付件数は約1300件でした」と投稿しました。
立憲民主党の野田代表「店頭に行き渡るか注視する」
立憲民主党の野田代表は、熊本市で記者団に対し「店頭に行き渡って、みんなが買えるようになるのかどうかが一つのポイントだ。そういう動きをよく注視していきたい」と述べました。
その上で「消費者目線での動きにはなってきたと思うが、全体で、本当に米価が下がっていくのかどうかもよく見なければならない。一方で、生産者に対する配慮はこれからも求めていきたい」と述べました。