古い価値観を捨てる機会。
生死を彷徨う病気になったが一命を取り留めて、多額の保険金を手に入れたものの投資詐欺の被害に遭い、投資詐欺に友達を巻き込んでしまったから訴えられてしまい、とてもじゃないけれど支払える額ではないから自己破産をして、現在は生活保護で暮らしている女性A様から「話を聞いて欲しい」とご連絡をいただいた。私の正しい使い方である。罪悪感が酷い。何をしても「こんなことをしてもいいのだろうか」と思ってしまって楽しめない。坂爪さんが「男を連れ込め」と書いていたから、男を家に呼んで久しぶりにセックスしたのだが、気持ちはよかったもののパッションを感じなかった。A様は、そのようなことを言った。
誤解なきように言うと、私は「男を連れ込め」とは書いていない。男を連れ込んだことで女性性が爆発し、再起を遂げた女性の話を書いただけだ。A様は言った。生活保護受給者は基本的に車を所有することを認められていない。だが、就労に使用する場合は認められる。自殺防止のボランティアをしているから、車の所有は認められた。そんな活動をしているくらいだから、死にたくなる人の気持ちはよくわかる。だが、まさか自分自身が死にたい祭りの主催者になるとは思わなかった。
話をしながらA様は泣いた。私は黙って話を聞いた。さぞ、辛かろう。何もかも失ったばかりか、自分はとんでもないことをやらかしてしまったとネバーエンディングな自責の念に苦しめられて、生きた心地がしないだろう。でも、大丈夫。そんなあなたも大丈夫。まだ、生きている。腕があって、脚がある。五感を味わうボディがある。やらかしてしまったものはしかたない。自分のものだと思うと苦しくなる。借りていたものがなくなっただけ。災難だったが、災難が必要だったのだ。まずは「いいことが起きている」のだと思おう。
私に連絡したのは正解だ。一人になると深刻になり、内側の渦に飲み込まれて、死にたい祭りが死んでしまおう祭りになって、わっしょいされる。わっしょいされちゃう前に話したことで、内側の渦が外側に向かい、心が楽になって「案外どうにかなるかも」と思える。よく思い出して欲しい。A様は何もないと言うが、家があるじゃないか。私は「寝る場所がないので誰か泊めてください」と書いているのだ。俺の方がないぞ。ないのに俺は元気だぞ。あるなしは関係ないのだ。全部心の問題なのだ。あるから元気は当たり前。ないけど元気が新しい。災難は、古い価値観を捨てる絶好の機会だ。捨てるべき価値観を見定める好機だ。
A様は「一方的に話しまくってしまってごめんなさい。こんな見ず知らずの人に話を聞いていただいただけでも、気持ちが楽になりました」と言った。おい。ちょっと待て。いまのはちょっと失礼だぞ。なんならお前の方が見ず知らずの人間だからなと思ったので「見ず知らずはお互い様です」と言ったら、A様は高笑いした。高笑いできるなら大丈夫だ。お前みたいな人間は、一回自己破産するくらいがちょうどいいのだ。一回リセットして、生きながらにして生まれ変わり、自分だけではなく他者への思いやりも兼ね添えた、ハイブリッドな魂として生き直してくれ。今日もまた、一人の女を救ってしまった。一人西遊記。三蔵法師と孫悟空のハイブリッド。男一匹、今日も行く。
おおまかな予定
6月1日(日)京都府京都市界隈
以降、FREE!(呼ばれた場所に行きます)
連絡先・坂爪圭吾
LINE ID ibaya
keigosakatsume@gmail.com
SCHEDULE https://tinyurl.com/2y6ch66z
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