「ラクして稼げる」は幻想、10万名の複業プラットフォーム経営者が「絶対に受けてはいけないNG複業」を解説します
株式会社Another works代表の大林です。複業したい個人と企業・自治体を繋ぐ総合型複業マッチングプラットフォーム「複業クラウド」を運営しており、現在、2,000社、47都道府県200自治体、10万人以上の皆様にご利用いただいています。
” 誰でも即、簡単に月10万円稼げます ”
副業というキーワードに関連づけて報じられる詐欺事件。度々ニュースとなり、直近でも日経電子版で「簡単に稼げる」と語った詐欺サイトの摘発についてピックアップされています。
当たり前のことですが、ラクして稼げることなどありません。このような甘い誘惑は罠であることがほとんどです。しかし、なぜ甘い誘惑に誘われてしまうのでしょうか。
複業は本来、人生の幸福度を上げ、新たな挑戦の機会を創出する素晴らしい働き方です。しかし、安易な選択はかえって自分を苦しめる「地雷」となってしまうケースもあるのです。
「地雷」となりうるのは詐欺被害に遭ってしまうことだけではありません。体調を崩してしまったり、本業に迷惑をかけてしまったり、さまざまな危険が潜んでいます。
そこで今回は、これまで10万人以上の複業パーソンと向き合ってきた経験から、特に複業初心者が陥りやすい危険な案件について5つのポイントでまとめていきます。
1. 自分がプレッシャーを感じる複業
NG複業の1つ目は「自分がプレッシャーを感じる複業」です。意外かもしれませんが、これが多くの複業初心者が失敗するケースです。
例えば「月10万円で記事30本執筆してください」と言われたとします。ライティングのプロであれば、あるいは、AIのプロであれば難なくこなせる内容かもしれません。しかし、複業未経験かつ慣れていない人にとってかなりハードルの高い依頼内容だと思います。
ここで、注意が必要なのは報酬額に目がくらんで自分のスキルやキャパシティを大幅に超える案件を受けてはいけないということです。
複業初心者ほど、面談の場で「できます!」と言ってしまいがちなのです。しかし、現実的に考えて本業と両立できない案件を受けてしまうと、過度なプレッシャーを感じ、本業に支障をきたしたり、精神的に追い詰められたりしてしまいます。
もし既に受けてしまった場合は、心理的なプレッシャーを感じないレベルまで報酬や条件を交渉し直すか、最悪の場合は契約解除も検討すべきです。自分のスキルから逸脱している案件は絶対に受けてはいけません。
2. 担当者と馬が合わない複業
面談の段階で、企業の担当者(事業部長や社長など)と「なんとなく馬が合わない」「感覚的に合わない」と感じた場合は、避けるべきです。
高圧的な態度を取られたり、コミュニケーションに苦痛を感じたりする予兆があれば要注意。「転職なら絶対に入らない会社だけど、複業だから大丈夫かな…」という安易な妥協は禁物です。
「一抹の願いはだいたい外れる」もので、入ってみたら相手が優しくなるということは稀です。人間関係のストレスは金銭では解決しづらく、日々のパフォーマンスに大きく影響してしまいます。複業が不幸になる要因の1つは心的なストレスでもあります。
3. 自分の品位が下がる複業
受けることで自分の品位が下がったり、キャリア上のミスブランディングに繋がったりするような案件は避けるべきです。
具体的には、倫理観に反するビジネスや、他人を不幸にする可能性のある仕事です。たとえ高単価であっても、それをやっていることを誇らしく言えない複業は、長期的に見て自分の価値を損なう可能性があります。
これからはレビュー至上主義の時代になってきます。人にレビューがつく時代だからこそ、自分のポリシーに反する仕事は受けない方が賢明でしょう。
4. 逃げの複業
これは案件の種類というより、複業を始める動機やタイミングの問題です。
「今の現職で結果が出ないから」「自己肯定感が下がっているから」といった現実逃避の手段として複業に手を出すのは危険です。複業は本来、人生の幸福度を上げ、新たな居場所を作り、自分のキャパシティを拡張するための前向きな活動であるべきなのです。
本業で問題を抱えているなら、まずそこを解決することが先決です。本業50%、複業50%でどちらも中途半端になるのではなく、本業100%にプラスして複業で20%上乗せし、全体のキャパシティを120%に引き上げるようなイメージが理想的です。
5. 就業規則や規定に違反する複業
大前提ですが、所属企業の就業規則で複業が禁止されている場合や、規定に違反する形での複業は絶対にNGです。会社のルールに違反して複業を行えば、懲戒解雇などの処分を受ける可能性があります。また、社会通念上問題のある行為(マルチ商法への勧誘など)もNGです。
複業を始める前には、必ず自社の就業規則を確認しましょう。そして、その複業がNGなものではないか、必ず確認しましょう。何事も「大丈夫だろう」という驕りは危険です。
まとめ
ここまでNG複業を5つのケースにまとめてきました。一見、当たり前のことを言っているように見えますが、複業中級者でもこれらの罠に陥るケースを実際に多く見てきました。
特に「担当者と馬が合わない」ケースではメンタルを病んでしまう相談も多くあります。直感的に合わないと感じたら無理をせず、「勇気ある撤退」も重要です。世の中にはあなたのスキルを必要とする企業は多くあるでしょう。
Another worksとしては、登録者の皆様が安心安全に、それぞれが目指す挑戦を応援できるプラットフォームを作ってまいります。この記事が、皆さんの複業ライフの参考になれば嬉しいです。
大林 尚朝 / NAOTOMO OBAYASHI
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