昭和初期に旧京都帝国大(現・京都大)の研究者が沖縄県今帰仁村の古墳「百按司墓」から研究目的で持ち出し今月、地元に返還された遺骨について、京大は30日、移管協議書に基づき同村教育委員会に管理を移したのは少なくとも29体と明らかにした。
村教委は京大側から「26体以上の可能性がある」と伝えられていた。京大は取材に、少なくとも29体としたのは詳細な調査をした結果だと説明した。一方で、移管協議の内容や経緯については「詳細はお答えしかねる」とした。
遺骨を巡っては、琉球王家の子孫という沖縄県民らが返還を求めて平成30年に提訴。請求を棄却した大阪高裁の確定判決で、関係者の話し合いによる解決を促していた。