住民に新たな健康被害の可能性も
PFOAの粉じんを吸い込む環境で働いていた元従業員2人が、肺の組織が硬くなる間質性肺炎を発症し、1人にその兆候があったと指摘しました。この3人を含む元従業員5人の血液からは、発がんリスクがあるとされる値の最大で40倍ものPFOAが検出されました。
(京都大学 小泉昭夫 名誉教授)
「PFOAが少なくとも肺線維症を増強していることは言える。もっと可能性が高いのがPFOAそのものが主たる要因である可能性もある。(この研究結果から)高濃度で労働者で起こっていることが住民に起こる可能性は非常に高い。そういう意味で示唆的だと思う」

事実、住民が自主的に行った血液検査でも高い値のPFOAが。発がん性リスクの指標は1ミリリットル中20ナノグラムですが…
(住民)
「結果は高いです。(濃度は)80から70」
「国の基準は軽く超えていました。基準の1.3倍か1.4倍くらい」
今回、当事者のダイキンは私たちの取材に対し文書で回答。公害の認識については…
(ダイキンの回答)
「環境省は『国内において、PFOS、PFOAの摂取が主たる要因とみられる個人の健康被害が発生したという事例は確認されておりません』と公表しています。地域住民の方々のご心配を真摯(しんし)に受け止めて様々な対策を講じております」