艦これの犯した失敗
辞めたというのにグチグチ文句ばかりで申し訳ありませんw やっている頃から多少の不満はあったものの、ここにきて冷静に「あのゲーム何が問題だったのかな」と考えることがあります。なんだかんだゲームオタで色々思考するのが好きなんです。細かいシステムに関してもそうですが運用として全体的な面でも考えてみたいと思います。また以前に申し上げた通りちょっとだけ艦これというものに仕事としてかかわっていたので、そこからの視点もあります。
■新規ユーザー取入れの失策
ご存じの通り艦これは今でもサーバー制限で自由にプレイを開始することが出来ません。これは今になって考えればゲームの寿命を縮めた最大の原因だと思います。
2013年当時、私はまだこのゲームを知りませんでしたが、友人が実は最初期のユーザー登録サーバー争奪戦に参加していました。そこで横須賀鎮守府ゲットしたと連絡がありました。そこで初めて艦これというゲームを認識しました。ただその友人、ゲームは一度もやっていませんw 今でも横須賀鎮守府サーバーに司令部レベル1のアカウントが転がっていることでしょう。これが最高にもったいないんです。結局デッドアカウントが新規ユーザーの入る枠をふさぎ続けいつまでたっても遊べない。熱心な人が弾かれるという悪循環を生み出しました。私も先日艦これを辞めた際に運営に対しアカウントを消せないか相談しましたが、結局のところDMMアカウントと連動しているため不可能でした。
私自身俗にいう「鹿屋一期生」ということで、2014年3月からプレイを開始しています。鹿屋サーバーが実装されたときに運よく入り込めました。その後翌年の柱島という地獄の蓋が開くまで最終的に20のサーバーで運営されました。一応公開されているサーバーの容量からすると、艦これにはのべ300万人のプレイヤーが存在しています(※最盛期、柱島を50万とカウントした場合)ただアクティブユーザーはそれよりは少ないでしょうが、私の友人みたいな例もありますし。正直これだけでもソシャゲとしては十分すぎるプレイ人口だと思います。てか異常なレベルです、一時代を築いただけのことはあります。零細ソシャゲに関してはサービス開始前に事前登録が集まらずに結局おじゃんなんてのが山ほどあります。これは仕事柄見てきたのでよくわかります。完全に開発費のムダですよね。てか、「なんでそれゲームにしようと思ったん?」ってコンテンツいっぱいありましたけど。
ただ艦これに関しては入ってしまったが最後抜けることが出来ないシステム。この300万人を囲う塀の中には後からどんなに頑張ってもしばらくの間入ることが出来ませんでした。悪名名高き「艦これ改」の仕事をしていた時にオリジナルの艦これに関することも聞かれました。やりたいけどやることが出来ないから改をやっているという声も結構ありました。そのあたりせっかくのアクティブユーザーを失っているというのは本当にもったいないなと感じたものです。これは結局のところ熱が冷めていく人しかいないわけで、前述のようにやる気のある人を取りこぼしているということに他なりません。運営は休眠ユーザーの排除はやるべきだったんです。もちろんアラートを出してにはなりますが、そこでユーザーという血の入れ替えを行うべきだったんです。来るもの受け入れ去るもの拒まずの体制が良かったんです。
■キャラクター展開のミス
これはさんざん言われていることですが、やはり改二にすべき艦がなっていないというのはユーザーにとって最大の不満だと思います。以前にも言ったように「新しいグラ」を見るのがこのゲームの最大の楽しみだと思います。ゲーム性?二の次ですよ。結局ギャルゲーですから可愛い推しのキャラを見るのが何よりの楽しみです。それがいつまでたってもアップデートされない、「10年経ってやっと?」なんてのがザラ。そりゃ途中で投げ出しますよ。私としては2期に移行する前に1期で実装したキャラは全て改二を実装すべきだったなとは思っています。いい区切りじゃないですか、システム的にも感情的にも商業的にも。そして二期からはまた新しい艦に期待して始める。あの移行期間での間違いだったなと感じます。
結局今でも改二が実装されていない初期実装艦は片手では数えられないほどいます。イラストレーターとの契約とか色々あるとは思うのですが、それはユーザーにとって見えない部分で「知ったこっちゃない」んです。あの裏切りは多くのユーザーをしらけさせたことでしょう。てか島風いつ改二にすんの?それだけは見に戻るわ。
■イベント展開の仕方
これはゲーム内イベントのことです。開始数年はイベント開始から数週間、長くて3週程度で終わるものが多かったです。そのくらいのスパンで十分回っていたからいいと思います。その後2期に入ってから顕著になってきた「イベント二分割制」別にこれもいいんでしょうけど、その情報公開がヘタクソすぎです。
私はイベントにおける札システムは肯定派なのでいいのですが、その札の割り振りすらゼロベースで考えさせるのはどうかと思います。札肯定の理由としては「全ての艦を満遍なく育てられる」というのが一番の理由です。偏った艦隊育成では手が出せないというのはある意味正解なんです。そこを難易度で取捨させればいいだけですから。熱心にやっている人にメリットはあってしかるべきです。
それを踏まえて、イベントに関しては以下の内容を事前告知すべきだと思います。
・モチーフ海域の事前完全公開
・実施期間の明示
・報酬の事前告知
これだけでも随分違ったと思います。艦これというゲームが今の今まで自身の攻略サイトを持つことをせずまたアドバイスもせず、全てユーザー任せでネット情報等をもとに構築されているわけです。艦これに限った話ではありませんが、今のソシャゲというものがユーザー依存の部分が非常に多く、またネットという利器ありきで構成されているからではあります。wikiが存在していますが結局のところ熱心な有志で構築されているわけで、あそこが更新されなくなったら終わりでしょう。ぜかましはあくまで個人サイトです。個人ブログに依存するのも限界があります。私自身も随分wikiの情報更新は手助けしたと思います、古参の役目みたいなところもありますし。それだけでなくやはりゲーム巧者と呼ばれる人が引っ張っていく構図なのが現代のゲーム事情です。情報サイトにしても配信にしても、メーカー(運営)が匙を投げたといっては過言かもしれませんが、その部分をユーザーに依存している構図はこれからもしばらく変わることは無いでしょう。
付け加えるとこの艦これに関しては随分とミリタリーや戦史に関する知識が求められ、そこだけで結構ハードルを上げている部分があります。プレイヤーが全て戦史オタかと言われればそうではありません。事実私だって全然知らないのレベルです、通常の日本史レベルと「沈黙の艦隊全巻読みました!やまとは国家です!」くらいでしか知りません。どの艦がどこで沈んだだのなんだの全部言える人ってそういないと思いますよ。多分大和が沈んだところすらわからない人のほうが多いと思います、始めた段階では。
これによってスタートダッシュが変わってしまうんです。札システムが始まってそれが更に顕著になりましたが、それを強引に解決したのが「イベント期間の延長」です。最近のイベントを見ると、運営はプレイヤーが走り切るのを見てから終了を宣言しているように見えます。ユーザーライクなんでしょうけど消極的解決法なんですよねこれ。いつもイベント終期になるとユーザーの一部が「延長してください!」って叫びますけど、ざけんじゃねぇの一言です。なんでお前のせいで乗り遅れた電車止めてまたなあかんねんって話です。イベントの質を落とさずプレイヤーのスキルである程度ふるいにかけることは必要です。全てのプレイヤーが公平に甲クリアできるなんてのは間違いです。友軍システムにしても実装当初はおまけ的な感じでしたが、今では完全にありきで難易度調整されている部分もあります。てかあのせいで随分と甲難易度の質は落ちたと思います。お陰で報酬も随分しょぼくなりましたからね。甲はもうちょっと特別なままであってほしかったです。それ目指して頑張ったのにあとからハードル下げられて拍子抜けしました。
大きな改善は望めないという視点もあったからやめた部分はありますが、コンテンツとしてもちょっと下火になってきた感じはあります。2年前はまだしばらく持つかなと思っていましたが、この2年で随分様相は変わってきたと思います。「終わったざまぁみろ」なんてことは言いませんが、せめて有終の美は飾ってほしいです。そしてやり残したことはこの後3年くらいで全てやり切ってほしいです。
てか艦これ辞めた人で集まって「艦これ被害者の会」としてオフで話してみたいですね、マジでw それと一度でいいから運営主催で「艦これカルトクイズ選手権」実施して欲しい。問題なら作るから。
コメント
1私自身艦これの失敗はオフイベントや正体不明のカレー期間に傾倒してたことが原因じゃないかとみてます。
あと後発で出たアズールレーンというゲームがまさに艦これの問題点をほぼ解消してるような感じなうえにゲーム運営会社として納期(メンテ時間)は不測の事態を覗いてきっちり守ってるというのも好印象でしたね
対して艦これはこのライバル出現する1年前からアニメや携帯ゲーム機の失敗が響いて勢いに陰りが出たこと、ゲーム周りを完全せずに衰退は他責のせいにして問題に真摯に向き合わなかったことが今の凋落につながったんじゃないかと私個人は見ています。