何度も同じ数を掛ける計算を「累乗」といいます。
便利な計算の表現ではあるのですが、答えの符号を間違えてしまいやすい問題でもあります。
今回は、累乗に関する問題に挑戦してみましょう。
問題
次の計算をしなさい。
−5^4
※当メディアでは、「5の4乗」のような累乗を「5^4」と表します。
「四乗」ということは「四回同じ数を掛け算」します。
正しい答えを出すことができるでしょうか。
解説
今回の問題の答えは「−625」です。
また、途中の計算は次のように考えます。
−5^4
=−5×5×5×5
=−625
四回の掛け算を「(−5)×(−5)×(−5)×(−5)」と考えるのは正しくありません。
今回の問題は「−5^4」であり、四乗は「5」に付いているのであって、「マイナス」にはついていません。
そのため、四回掛け算するのは、「5」だけということになります。
もし、「(−5)×(−5)×(−5)×(−5)」をする場合は、「(−5)^4」と、負の数にカッコが必要になります。
−5^4
=−5×5×5×5
=−625
<負の数にカッコが付いた場合の計算結果>
(−5)^4
=(−5)×(−5)×(−5)×(−5)
=+625
カッコの有無は些細な違いのように見えますが、数式の意味はまったく違うものになります。
累乗の計算をするときは、「何を」掛け算するのかを注意しなければいけません。
まとめ
答えの符号を間違えたとき、「プラスとマイナスの符号が違うだけだから、惜しかった」と考えるのは良くありません。
符号の間違いは、正しい理解をできておらずに起きてしまうものだからです。
間違えてしまった方は、ぜひ学び直しをすると良いでしょう。他の記事の問題にも挑戦してみてください!
※当メディアでご紹介する数学関連記事においては、複数の解法をもつものもございます。
あくまでも一例のご紹介に留まることを、ご了承ください。
文(編集):SAJIMA
日本国内外の学校、学習塾で数学・理科の講師として幼児から高校生までを指導。現在はフリーランスとして独立し、オンラインを中心に授業を展開している。子供への学習指導だけでなく、大人向けの数学講座も開講し、算数・数学の楽しさを広く伝える活動を行っている。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」
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