デジタル技術がもたらすリスク
報告書によれば、現代の青少年は「デジタルネイティブである最初のグローバル世代」だ。全世界の15〜24歳の79%、高所得国と上位中所得国の青少年の95%がインターネットを利用している。
デジタル技術は若者に計り知れないほどの機会を与える反面、誤情報やネットいじめ、不穏なコンテンツに遭遇させたり、社会的な孤立や運動不足を助長したりするおそれもある。(参考記事:「誤情報にだまされない子どもを育てるには、大人が必ずすべきこと」)
デジタル技術がもたらすリスクと恩恵は、人工知能(AI)の成熟によって「さらに大きくなる」だろうと報告書は警告している。この複雑な問題に対する万能の解決策はないため、報告書はあらゆるレベルで立ち向かうためのさまざまなアプローチを提示している。
「SNSやデジタルアクセスをめぐってはかなり強硬な意見がありますが、これは非常に微妙な話だと私は感じています」とベアード氏。(参考記事:「子どものスマホ、時間制限は本当に正解? もっと大切なこととは」)
「親にも、教師にも、そして若者自身にも、本当に重要な役割があります。AIについては、若者たちが被害を受けないようにするために、真に聡明な人々と政策のすばやい変更が必要になるでしょう」
急上昇する肥満率
肥満率は世界のあらゆる地域で上昇しており、アフリカとアジアの一部では、1990年以降、8倍に増えている。報告書は、2030年には世界の青少年のうち約4億6400万人が過体重または肥満になり、2型糖尿病や心疾患など、肥満に関連する疾患のリスクが高まると予測している。この人数は、2015年に比べて1億4300万人多い。
青少年の肥満の増加は、不健康な食品を入手する機会の増加と関連している。こうした食品は、栄養価の高い食品よりも手頃な価格で手に入ることが多いからだ。
問題の主な要因は、ソーダやエナジードリンクなどの砂糖入りの飲料だ。青少年によるこうした飲料の消費量は、高所得国、ラテンアメリカ、カリブ海諸国を除くすべての地域で1990年以降、24~33%増えている。現在、世界の青少年の半数以上が、砂糖入りの飲料を1日1回以上摂取している。(参考記事:「子どもの糖類過多、悪影響は生涯に、高血圧や糖尿病になりやすく」)
さらに、報告書によると、画面を見るのに長い時間を費やしたり、大気汚染や異常気象などのせいでスポーツや屋外での活動が制限されたりしている結果、青少年は座って過ごす時間が長くなっている。
青少年の肥満と闘うために、報告書は砂糖税を導入したり、青少年のスポーツやフィットネスプログラムを行政の支援が行き届いていない地域にも拡大したりすることを推奨している。




