巣作り古龍


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作:むつきばな
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プロローグ



はじめましての方ははじめまして、そうでない方はお久しぶりです。

唐突に思いついたネタを書き書きして放流。

続きは書けたら。



 

一体いつから存在したのかは知らないが、この世界の大地には数多の怪物を産み出す『ダンジョン』と呼ばれる巨大な大穴が存在している。

 

そして、そのダンジョンより地上に這いずり出た三体の王が、いつの日か世界を滅ぼすと言われていた。

 

その滅びに抗うべく、1000年程前に天上から地上へ降臨した神々と人が契約を交わしファミリアを形成、それにより怪物たちに抗う力を得た当時の人々は大穴の上にバベルと呼ばれる塔を建築、その周辺にオラリオという名の街を起こし怪物たちが大穴から地上に出てこれないように蓋をした。

 

これにより、世界は仮初の平和を得ることが出来た。

 

しかし、三体の王である『陸の王者・ベヒーモス』、『海の覇王・リヴァイアサン』、『隻眼の黒竜』の脅威が世界から消えたわけではなく。

 

世界を滅ぼされる前に王たちを討伐する『三大冒険者依頼(クエスト)』を制定、人と神が力を蓄えること幾星霜。

 

歴代最強の眷属達を育てることが出来たと、『陸の王者・ベヒーモス』を最強たるゼウスの眷属が、『海の覇王・リヴァイアサン』を最恐たるヘラの眷属が討伐するという偉業が達成された。

 

世界中の人々は歓喜した、残る『隻眼の黒竜』もゼウス、ヘラの両眷属が討伐してくれると。

 

しかし、結果は敗北。

 

ゼウスとヘラが誇った現代の英雄たちは、わずかな生き残りこそいたが等しく『隻眼の黒竜』にひき潰された。

 

それが、この世界の正史と呼ばれる物語が始まる15年程前の過去であり、正史から外れたこの世界でも数年ほど前に実際に起きた出来事となる。

 

さて、かなり唐突ではあるのが……この世界には正史とも呼ばれるべき物語がある。

 

具体的に言えば、ゼウスとヘラの眷属が隻眼の黒竜に敗北してからおよそ15年後、ダンジョンの上に築かれた迷宮都市オラリオが舞台であり。

 

主人公となる純情ふわふわ白兎系男子が祖父の遺言でハーレム目指してオラリオに上京し、処女神のハートを撃ち抜いて眷属になった挙句に、初恋拗らせながらも次々に様々な種族の女子たちを無自覚に口説き落としつつ英雄街道をまっしぐらに冒険していく……そんな物語だ。

 

が、この正史より外れた世界では少しばかり事情が異なる。

 

これを少しと言って良いか悪いかの判断はさておき、まぁ言ってしまえば「神の気まぐれ(ご都合主義)」と呼ばれる事象になるので、気にしない方が良い。

 

どうせ世界を外から観測出来る存在にしか、その世界が正史であるかどうかの判断など出来ないし。

 

その世界で生きているヒトと神にとっては、自分たちが生きている世界こそが正史であるのだから。

 

 

 

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「……………頭が痛い、何なんだコレ」

 

ロキ・ファミリアの団長である小人族、二つ名『勇者(ブレイバー)』を神々により命名されたフィン・ディムナはある報告書を前にして頭を抱えるしかなかった。

 

ゼウスとヘラの眷属達が都市オラリオを去ってから数年。最強(ゼウス)最恐(ヘラ)という抑止力が消えた為に悪神や邪神の眷属達である闇派閥(イヴィルス)が暴れ回り、都市オラリオの治安は日々悪くなっていく。

 

ゼウスとヘラの後釜として都市オラリオの二大派閥になったロキ・ファミリアとフレイヤ・ファミリアの眷属では抑止力足りえないという事実に悔しさを覚えるが、悔しさを噛みしめている時間などないので、日々都市の治安を改善させる為に自分のファミリアの運営だけではなく都市の治安維持などにも忙殺される毎日。

 

正直、都市のことは都市を運営していると豪語するギルドにやって欲しいのだが、武力を持たないギルドではこの状況を打開する案などないし、もう一つの最大派閥であるフレイヤ・ファミリアの団長は武人(脳筋)なので戦場で暴れる以外は役に立たない。

 

結果、適正があり指揮を執っても問題視されないフィンがやるしかない訳で……いくら様々な要因で零落した小人族を再興するという自分の野望の糧になるとはいえ、こう毎日毎日睡眠時間を削ってデスマーチを続けるのは上級冒険者の自分であっても相当辛い。

 

都市の事だけなく、最近ロキ・ファミリアに入団したモンスター絶対ぶっころ思考の金髪幼女の事まで考えなきゃならんというのに、この報告書は本当になんだというのだ。

 

「新しくダンジョンらしき空間が見つかったとか、本当にどういうことなのさ」

 

報告書によると、都市オラリオへ商談へ向かっていた商人が、オラリオから半日ほどの距離にある平原の真っ只中に祠のような建物を発見。

 

以前その場所を通ったときには祠などなく、ただの平原だったはずなのにと不審に思い祠を確認することにしたらしい。

 

その祠には地下へ向かう階段があり、商人の護衛として雇われていた冒険者が警戒しながら階段を下ると………。

 

「地下へ降りたはずなのに空が広がって太陽も存在していて、見たこともない植物や昆虫に動物、モンスターらしき生物も存在していたと」

 

オラリオのダンジョンも地下に存在しているが空や太陽なんてないってのに、本当にどういう場所なのだろうか?

 

その場所を本格的に調査をする必要はあるのだろうけど、闇派閥が暴れるこの時期にそんな余裕もないし。

 

でも、娯楽好きの神々がそんな面白そうな場所を見逃すはずもなく……僕がいま以上に苦労することだけは確定なんだろうなぁ。

 

「本当に、こんなのどうしろって言うのさ」

 

もう、全部投げ出して可愛いお嫁さんを見つけて何処かに隠居したくなってきたよ。

 

もちろんそんなことは本人の性格的にも都市の状況的にも出来ることはずもなく、今日も勇者の睡眠時間は削られていくのであった。

 

 

 

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やっぱり、最初のフィールドは『森丘』かね。

 

初手から新大陸(ワールド)禁足地(ワイルズ)にしてもよかったけどさ、初心に帰って森丘からスタートするべきだよね。

 

ベースキャンプから出てすぐの最初のエリアには草食竜しかおらず、フィールドを奥に進んでいけばランポスにファンゴがこんにちは!死ね!!をしてくるあの環境。

 

初心者が武器の使い方がわからず、武器を振ってもランポスにぴょんと避けられファンゴにゴロゴロさせられる場所、それが森丘。

 

ならランポスの前に片付けてやるっ!とファンゴに攻撃を当てるがひるまず、逆に突進をくらいゴロゴロさせられ……ファンゴ3体に囲まれたら延々に起き攻めをくらい、気付けばネコタクでベースキャンプ。

 

細い小道に行けばメラルーにアイテムを奪われ、そのメラルーを追いかけていると突然のクック先生乱入でネコタクベースキャンプ。

 

丘を登り、山頂への道を行けば広いのか狭いのかわからん場所で飛竜種と戦わされ、岩の後ろで火球から隠れて回復してたら走って来た飛竜に踏みつぶされネコタクベースキャンプ。

 

卵運びは崖を丁寧に降りて行けば速いぞ!と散々に苦労した後に教えられブチ切れた森丘。

 

あぁ、懐かしの森丘。もう二度とペイントが切れた霞龍を探し回りたくないフィールド第1位の森丘ぁ。

 

うん。やっぱり最初のフィールドは森丘で決定やな。

 

とりあえず、この世界の連中の強さがわからんから大型の飛竜種は後の方がいいかな?

 

最初の階層である森丘に配置するボスモンスターはドスランポスとドスファンゴ、それにクック先生。

 

次の階層の渓流にはアオアシラとロアルドロス、そしてクック先生。

 

次の次の階層は古代林。ドスマッカォにテツカブラを登場させて、プラスでクック先生。

 

うん、これだけクック先生に教導してもらえば次の階層から飛竜種夫妻を出しても大丈夫やろ。

 

となると、場所は何処にしようかなぁ。

 

雪山はもう少し取っておきたいし、火山や砂漠はちょっと早い。

 

沼地?密林??いやいや、初の飛竜種夫妻が登場する場所なのだ、足場の悪い沼地や見通しの悪い密林なんかじゃダメだ。飛竜種夫妻の力を直に感じられる場所がいい。

 

となると孤島か、それとも遺跡平原か……。

 

孤島でラギアと共に出すのもアリか?海からラギアがざばーん!空から飛竜種夫妻がずばーん!ってのもカッコイイよね!!

 

あぁ、本当に楽しみだ。

 

早く来ないかな、この世界の冒険者(ハンター)さん!!

 

 

 





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