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地元に帰省したら、思った以上に衰退していて驚いた

ゴールデンウィーク中、地元(群馬県)に帰った。
相変わらず田畑が広がり、自然は豊かで昔と変わらぬ姿を見ることができた。

と、同時に私が昔住んでいた頃とは明らかに異なる光景も何度も目の当たりにした。急速に衰退しているのだ。

もっとも、地元にはここ最近年に一度は帰っているので、衰退していく地方を見るのは今年が初めてではない。しかしながら、とりわけこの2年ほどで私の故郷は衰退の速度が急激に増した印象である。

例えるならば、昔国語の教科書で学んだ魯迅の「故郷」にでてくる、あの何とも言えない侘しい寒い風が吹く中、頬がこけて他人の家のものを勝手にとっていく卑しい隣人・ヤンおばさんが今にも出てきそうな雰囲気なのだ。

もともと地上に道はない。歩く人が多くなれば、それが道となるのだ。」とは「故郷」の有名な言葉であるが、我が故郷はすでに歩く人が少なくて道が雑草に覆われてしまったかのような光景が目に付く。

以上が悲しい我が故郷の現状であるが、具体的に気づいた点を以下に記載していきたい。

  • 若者が消えた:家の近くのスーパーまで歩いてみたが、中にいるのは老人ばかり。昔、私が小学校の頃、このスーパーで買い物をした時はほぼ必ず同級生とお菓子コーナーであったのだが、今では老人しかいない。さらに少し離れたコメリに行っても、基本的に老人しかいない。唯一若いのはレジに立っている40代の方のみである。

  • コンビニにたむろするヤンキーは絶滅し、代わりに外国人がたむろしていた:私の地元のコンビニ(デイリーヤマザキ)の駐車場はかつては地元のヤンキーの溜まり場だった。プレイボーイのパジャマを着て金髪に髪を染め、どこにもいけない若者たちがたむろしていた。ところが、つい先日、私がそのデイリーヤマザキで見た光景は全く異なるものだった。誰かしら駐車場に座ってだべっている者がいることは確認できたのだが、近づいてみるとそれはインド系の外国人だったのだ。いつの間にか地元のヤンキーの聖域であったコンビニ駐車場は外国人にとって変わられてしまったのだ。地元の知人に聞いたところ、もはやそうしたヤンキーは絶滅してしまったらしい。暴走族も走り屋も全く見なくなったらしい。なぜか。私は知人に聞いた。「だってダサいじゃん」の一言が返ってきた。昔はシャコタンといって車高を思い切り低くして峠を攻めるランサーエボリューションや、「モンキーの集い」と称してモンキー(バイク)を集団で夜中走り回る集団がいて非常にうるさかったことを懐かしく思い出す。あの光景とうるさい音はもう二度と我が故郷に戻ってこないのかと思うと少し寂しくなった。

  • 幼稚園は消滅し、小学校のクラスも減った:私が卒園した幼稚園は2年前に消えた。小学校も1学年3クラスであったが今はかろうじて2クラスを保っている状況である。幼稚園時代は何をしたかはっきりとは思い出せないが、皆強がって冬の日でも短パンで登園したり、ビックリマンシールを園に持って行ってみんなで奪い合ってビリビリに破き、破かれ喧嘩した思い出しかない。これといった思い出はもはやないのだが、自分の通っていた幼稚園がなくなるのは少し寂しい気持ちもする。そのうち小学校もなくなるのであろう。

  • 地元に友人がほとんど残っていない:私の友人で地元に残っているのは公務員になったか・家業を継いだかどちらかである。だが家業を継ぐのは基本的には長男であり、次男や三男等は皆、自分で働き口を探さなければならない。が、地元には働き口がほとんどない。したがって皆、地元には残らず県外に職を求め、去っていく。したがって今、地元に友人はほとんど存在しない。

  • 高齢化が急速に進む:そんな中、どこにも行けない高齢者だけは地元に残る。結果、高齢化が急速に進む。

  • 空き家が多い:昔、美容室や駄菓子屋、ガソリンスタンドがあった場所はほぼ例外なく空き家か更地と化している。それ以外でも、すでに古くなって誰も住んでいない家は窓ガラスが割れ、木も腐ったまま放置されている。都会にこのような空き家があればすぐにでも不良たちの巣窟になりそうだが、地方ではその不良たちすらもはや残っていないのでネズミたちの巣窟となったまま放置されている。

  • ただし、自然は豊かで綺麗:地方の良いところはここだろう。ただし綺麗な自然と田舎特有の匂いや音(牛や豚の糞の匂い、夜中まで鳴り響くカエルの声)はセットでついてくるものであり、これに耐えられなければせっかく綺麗で豊かな自然も台無しである。ただし、厳しく侘しい冬になるとこうした田吾作的で牧歌的な風景も全くの殺風景に変わってしまう。風は吹き荒れ、外に出ることすらままならず部屋の中でぬくぬくと暖を取る日々。地方の暮らしは退屈との戦いである。そこである者はテレビに毒され、ある者はテレビゲームで暇を潰すが、中には読書と勉学に時間を費やす者もいる。そうした稀に出てくる勉強家だけが都会に出て、そして地元には戻らず都会に就職する。こうしてますます地方は衰退していく。


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地元に帰省したら、思った以上に衰退していて驚いた|Nagayama
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