河野デジタル相 “日銀に直接利上げを求めたものではない”

河野デジタル大臣は、アメリカのメディアのインタビューで、日銀の利上げの必要性に言及したと報じられたことについて、19日開かれた会見で、「金利が上がれば円高になるという理論を申し上げただけだ」と述べ、自身の発言は日銀に直接、利上げを求めたものではないと釈明しました。

東京外国為替市場では、17日河野デジタル大臣が、アメリカのメディアのインタビューで、日銀の利上げの必要性に言及したと報じられたことなどを受けて、一時ドルを売って円を買う動きが強まりました。

これについて、河野大臣は、19日の閣議のあとの記者会見で「インタビューでは日銀に対して利上げを直接求めているわけではない。デジタル収支の赤字や、トランプ元大統領のドル高が問題だというような発言があった中で、金利が上がれば円高になるという理論を申し上げただけだ」と述べ、自身の発言は日銀に直接、利上げを求めたものではないと釈明しました。

そのうえで、利上げなどの金融政策については「金融政策を具体的にどうするかは日銀が決めることだろうと思う」と述べました。

一方、河野大臣は、今の円相場の水準については「インタビューの中でデジタル収支の話があったが、当然同じドルの金額でも円安になれば、円建ての赤字幅は大きくなる。デジタル収支の赤字が今のままでいいかというと決していいとは思わない」と述べました。

鈴木財務相「発言は慎重であってほしい」

鈴木財務大臣は、19日の閣議のあとの記者会見で「私は為替の水準や動き、今後の対応については、不用意な発言が市場に影響を与えてはいけないということで、いつも控えている」と述べました。

そのうえで、「河野大臣は、そうした認識を持たない中での発言だったと思う。市場に与える不測の影響を考えるなら、発言は慎重であってほしい。政府としては、日銀の独立性はしっかりと尊重しなければいけない」と述べました。

そのうえで鈴木大臣は、この件について河野大臣と話をしたことも明らかにしました。

スペシャルコンテンツ