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性的ディープフェイク 被害者泣き寝入りも 直接規制なき日本

人工知能(AI)の利活用推進などに関する新たな法案(AI法案)を賛成多数で可決した衆院本会議=国会内で2025年4月24日午後1時5分、平田明浩撮影

 生成AI(人工知能)を悪用し、実在する子どもや成人女性などを性的に加工した画像や動画「性的ディープフェイク」が世界的な課題になっている。各国で法規制が進む中、日本で28日に成立した「AI法」では直接的な規制は盛り込まれなかった。政府は国会審議を通じて、既存の法律で対処するとしたが、実際には被害者が「泣き寝入り」を余儀なくされることもあり、既に「限界」が見えている。

事業者への罰則は無し

 28日の通常国会で与野党の賛成多数で可決、成立したAI法では、国民の権利が侵害された場合、国が調査・指導できると定められた。一方で、厳しい規制が技術革新を妨げる恐れを考慮し、事業者への罰則は無い。

 国会審議では性的ディープフェイク対応も取り上げられ、AI法を所管する城内実・科学技術政策担当相は「刑法や児童買春・ポルノ禁止法(児ポ法)など既存の法令にのっとり、適正に対処されていく」と説明した。

 一例が児ポ法を巡る対応だ。同法は「18歳未満の実在する児童」を対象にしている。4月9日の衆院内閣委員会では、立憲民主党の市来伴子氏が、実在児童の性的画像や動画がAIで生成された場合、児ポ法上の規制対象となるかを質問。答弁に立った法務省の担当者は「具体的な…

人工知能(AI)の利活用推進などに関する新たな法案(AI法案)を賛成多数で可決した衆院本会議=国会内で2025年4月24日午後1時5分、平田明浩撮影

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