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Xで読める怖い話 むかし、津軽の小さな村に、美人で気立てのいい娘「おせん」がいた。おせんは村の若者たちにモテモテだったけど、心は純粋で、特定の男に靡かなかった。ある日、村に流れ者の僧侶がやってくる。こいつ、見た目は聖人君子だが、裏では女と金に汚いヤツだった。おせんを見初めた僧は、言葉巧みに近づき、ついにおせんを騙して関係を持つ。だが、事が済むと僧はさっさと村を去った。 おせんは妊娠し、村で噂が広まる。恥と絶望に耐えきれず、彼女は生まれた子を手に自ら命を絶った。その直後、村に異変が起き始めた。おせんの家近くの井戸から、夜な夜な女のすすり泣きが聞こえる。井戸を覗いた男が「白い顔が水面に浮かんで笑った」と狂乱して死に、村人たちは「おせんの怨霊だ」と恐れおののいた。 数年後、あの僧が再び村に現れた。だが、様子がおかしい。顔は痩せこけ、目は落ちくぼみ、夜ごとに「蛇が這う」と叫びながら体を掻きむしってる。村人たちが僧を捕まえて問いただすと、恐ろしい事実が明らかになった。僧の体には、無数の蛇のような痕が這い、皮膚の下で何かが動いてる。僧は「おせんが夢に現れ、蛇になって俺を喰うと言った」と震えながら告白した。 ある夜、僧は村の神社で「姦姦蛇螺!姦姦蛇螺!」と叫びながら、全身から血を噴き出して死んだ。村人たちが近づくと、僧の体はまるで蛇の抜け殻のようにつぶれ、中から無数の小さな蛇が這い出して森に消えた。以来、村では「おせんの呪い」が語り継がれ、井戸の近くでは今も「カサカサ」と蛇の這う音が聞こえるってさ。地元の古老によると、おせんの怨霊は「裏切った男を蛇で喰らう」呪いをかけ続け、特定の家系で今も怪死が続いてるらしい。