中日“幻の逆転弾”の全真相…NPBが受理しなかった抗議書には「有力な物証」が添付されていた「リクエスト問題の本質は審判の技量でなく…」
なぜ「VARシステム」のように出来ない?
リクエスト制度へのファンからの信頼度は揺らいでいる。そこにも「なぜ」がある。なぜニューヨークにあるリプレー指揮センターで検証するMLBのように、その場の審判員ではなくジャッジをジャッジするシステムにできないのか? なぜサッカーのVARシステムのようにできないのか? 「三笘の1ミリ」を判別したW杯クラスだと42台、Jリーグでも12台のカメラを使用。その設置場所、機材の機能チェックなども厳密に決まっている。 ヒトとモノには費用がかかる。しかし、現場の審判員はあらかじめ決められたルールの範囲内でしか検証はできない。つまり、環境を整えるのはNPBの責務ということになる。 過去にリクエストでの検証結果が覆ってしまったことがある。制度元年の2018年6月22日。オリックス対ソフトバンク戦(ほっともっと神戸)でのことだった。延長戦に入ってから、今回と同じ右翼ポール際への大飛球を巡り、判定は「ファウル」。しかし、ソフトバンクのリクエストで「本塁打」に覆り、これが決勝点となった。試合後も怒りの収まらないオリックス・福良淳一監督は、審判団に詰め寄り、売り言葉に買い言葉でオリックス側も交えた「再々検証」が行われた。
NPBに受理されなかった「有力な物証」
そこで審判団が、何と判定を覆した自分たちの非を認めてしまったのだ。翌日にパ・リーグ統括、審判長が謝罪する事態に発展したが、オリックスが求めた「当該プレーからの試合続行」が認められるはずはない。リクエストに限らず、審判の判定は最終かつ絶対なのだ。そもそも、当時の審判はのちのメディアへのインタビューで、再々検証に応じたことが誤りだったと語っている。納得させるためだったのだろうが、裏目に出たということだ。 今回の中日も翌日に抗議書を提出した。NPBには受理されなかったが、そこには「ホークアイ」の画像が添付されていた。打球の軌跡が点で表示されており、ポールの内側を通過したことが明示されていた。当該審判の肉眼、映像による検証をへても「ファウル」となった打球が、精密機械の目では「本塁打」だったという有力な物証である。
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