中日“幻の逆転弾”の全真相…NPBが受理しなかった抗議書には「有力な物証」が添付されていた「リクエスト問題の本質は審判の技量でなく…」
本当に問われているのは審判の技量よりもリクエスト制度への信頼である。 5月27日に神宮球場で行われたヤクルト対中日戦の8回、中日の川越誠司の打球が、右翼ポール付近に飛んだ。一塁塁審はファウルの判定。井上一樹監督はすかさずリクエストを行使した。ライン上で見ていた川越、三塁ベンチの中日サイドは本塁打と確信していた。ところが、リプレー検証の結果、判定は覆らなかった。これが騒動の発端である。 【写真】NPBが受理しなかった抗議書には「有力な物証」が添付されていた…中日・川越の“幻の逆転アーチ”を振り返る(信子夫人と犬を散歩させる落合博満などドラゴンズ名選手の懐かし写真も)
野球ファンが憤った“疑惑の判定”
入っていれば終盤の逆転ホームラン。中日にとっては容認できない結果で、試合にも負けた。直後からネットは大荒れ。中日ファンはもちろんのこと、多くの野球ファンが敗れた中日や本塁打を失った川越に同情し、憤っていた。 いくつもの「なぜ」がある。一番はなぜリクエストで覆らなかったのか。それは覆すに値する根拠が見つからなかったからだ。MLBでは検証後に判定そのままだった場合、確証が得られた「the call is confirmed」と、得られなかった「the call stands」を使い分ける。後者は「維持する」というニュアンスだ。つまり日米ともに「だろう」や「たぶん」では覆さない。今回のケースはこちらである。当該審判と責任審判を除く3人に、本塁打だと確信する材料が得られなかったということだ。 だとすれば、なぜ映像で確かめられなかったのか。
バックネット裏からの映像が無かったのは…
検証の材料となるのは、中継局の映像。当日はフジテレビONEが中継。リプレー検証中、場内に流された映像も同一である。最もわかりやすいはずのバックネット裏からの映像はなかった。打たれた投手の表情などを追っていたのだろう。 センターからの映像では、打球がポールの手前(本塁打)と奥(ファウル)のどちらを通過しているか判別できなかった。 頼みの綱は一塁側スタンド上部からの映像だった。多くのファンはこの映像から、一瞬打球がポールに隠れていたと判断した。しかし、協議に加わった審判員は「だろう」「たぶん」の域を超える確信に至らなかったということだ。映像がやや不鮮明だった、検証に使用するテレビモニターが小さく、わかりづらかったのではないかなどと推測されている。
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