強制入院で栃木の病院に賠償命じる 宇都宮地裁判決「違法に身体の自由を侵害した」

宇都宮地裁
宇都宮地裁

宇都宮市の報徳会宇都宮病院で精神疾患がないのに1カ月以上、強制入院させられたとして、富山市の江口実さん(83)が病院や担当医師などに約1400万円の損害賠償を求めた訴訟の判決で、宇都宮地裁は29日、「違法に身体の自由を侵害した」として、約300万円の支払いを命じた。

本多哲哉裁判長は判決理由で、医師の診断で強制入院に当たる医療保護入院となったが、精神障害を裏付ける症状がなかったとし「判断に誤りがあった」と指摘。支払う必要がなかった診療費用の他、経営していた会社の事業継続を断念するなど精神的な苦痛を被った慰謝料を合わせて損害額を認定した。

判決によると、江口さんは2018年12月、富山市から同病院に民間救急車で搬送された。精神障害の症状があるとして、医療保護入院の必要があるとの診断を受け、長男が同意書に署名。同月12日に医療保護入院となり、閉鎖病棟などで過ごし、19年1月17日に退院した。

会員限定記事

会員サービス詳細