「2乗すると〇になる数」は√(ルート)で表せるって知ってますか?
たとえば「2乗して5になる数」は「√5」と表すことができます。
実際に「(√5)^2=5」という式が成り立ちますよね。
このように、ルート(√)を使った計算は、通常の足し算や掛け算とは少し異なるルールがあります。
正しく理解していないと、思わぬミスをしてしまうことも。
今回は、そんなルートの計算にチャレンジして、理解を深めてみましょう!
問題
次の計算をしなさい。
√2+√8
この問題でよくある間違いが、
「√2+√8=√10」 としてしまうことです。
たし算だからといって、中の数字を単純に足してしまうのはNG。
ルートの計算では、独自のルールをしっかり守る必要があります。
答え
それでは答えを発表します!
今回の正解は…
3√2 です!
解説
ルートが含まれる数は、たし算やひき算の際に注意が必要です。
たとえば、
√3+√3=2√3
これは、「√3が2つある」と捉えるとわかりやすいでしょう。
同様に、
4√3+2√3=6√3
これは文字式の「4x+2x=6x」と同じような感覚です。
一方で、√2 + √3のように、ルートの中が異なる場合は、これ以上簡単にすることはできません。
これは文字式で「x+y」をそれ以上まとめられないのと同じです。
では今回の「√2+√8」はどうでしょう?
一見、ルートの中が違うのでまとめられないように見えますが、
√8は簡単にできる形に直すことが可能です。
8は、2×2×2 と分解できるため、
√8=√(4×2)=√4×√2=2√2
と変形できます。
よって、
√2+√8=√2+2√2=3√2
このように、ルートを含む足し算では、ルートの中を整理して、同じ形があるかどうかを見極めることが大切です。
ちなみに、かけ算の場合はルートの中をそのまま計算できます。
(例)
√2×√3=√6
まとめ
今回のテーマは「ルートを含む足し算・引き算」。
掛け算や割り算に比べて少しクセがありますが、ポイントをおさえれば怖くありません。
忘れていた方やあやふやな方は、これを機にぜひ復習してみてください!
計算力を磨くことは、日常のちょっとした判断力アップにもつながりますよ。
文・編集(監修):SAJIMA
日本国内外の学校や学習塾で数学・理科を指導。現在はオンライン中心に活動中。子どもから大人まで、算数・数学の楽しさを伝える授業を展開している。日本数学検定協会認定「数学インストラクター」。