富山大附属病院の医師 患者の個人情報入るSDカード1枚紛失
富山大学附属病院は、29日富山市で記者会見を開き、病院に勤務する医師が患者の写真や名前などの個人情報が入ったSDカード1枚を紛失したと公表しました。
これは29日、富山大学附属病院の山本善裕病院長が記者会見を開き公表したものです。
山本病院長の説明によりますとSDカードを紛失したのは、富山大学附属病院の形成再建外科・美容外科で勤務する医師です。
今月21日に医師から患者の写真や名前などを保存したSDカード1枚を紛失したと報告を受け、病院側が調査を進めたところ富山大学附属病院の患者201人分のデータを無断で持ち出していたことが分かったということです。
医師は病院の調査に対して「個人のSDカードに保存してはいけないことは分かっていたが怠慢だった」と理由を説明し、「非常に重く受け止め、患者や関係者におわびしたい」と話しているということです。
紛失したSDカードはこれまでに見つかっていないということですが、不正に使用された事実は確認されておらず、病院側は患者に対して謝罪文を27日付けで発送したとのことです。
記者会見で山本病院長は、「患者のみなさまや関係者のみなさまにはご迷惑をおかけし深くおわび申し上げます。再発防止に向けて適切に対応を進めます」と話しました。
一方、この医師は、ことし3月まで勤務していた朝日町の「あさひ総合病院」でも患者の写真や名前などの個人情報を持ち出したと話しているということです。
朝日町の「あさひ総合病院」でも、29日午後4時半から東山考一院長らが記者会見を開きました。
それによりますとこの医師は、あさひ総合病院で2年前の2023年4月から常勤として、先月からは非常勤として勤務し、1300人近くの患者を診察しているということです。
病院側が、医師に確認したところ紛失したSDカードには通院あるいは手術などを行った患者577人分の写真や名前などのデータが入っていた可能性があるということです。
病院側では577人に対してすでにおわびの文書を郵送したほか、問い合わせに応じる窓口を院内に設けることにしています。