迫る米国留学、中国やインドで戸惑い 学生ビザの面接停止報道巡り
米国の学生ビザの新規面接を一時的に止めるとの方針が報じられるなど、トランプ政権が大学側への圧力を強めている問題をめぐり、多くの留学生を米国に送り出しているインドや中国で戸惑いが広がっている。両国からの留学生は全体の約半分を占める。今秋の入学シーズンが迫るなか、留学先の変更は容易ではなく、焦りの声も漏れる。
インドの首都ニューデリーに住むランジャンさん(24)は、米国の大学院から合格をもらい、今夏に情報工学を学ぶために渡米する予定だった。
インド人学生は、米国の大学院で工学や数学などを専攻し、そのまま現地で就職するケースが多い。米グーグルのピチャイ最高経営責任者(CEO)やマイクロソフトのナデラCEOらも同じ道をたどってきた。
だが、ランジャンさんの父親は「(トランプ政権が)今後、どのような措置をとるのかは誰にも分からない。移民に友好的ではないことは確かだ」と不安を語った。同じく合格をもらった地元の大学院に進学することを検討しているという。
2023年度に米国の大学や大学院などに在籍したインド人学生は33万1602人に上り、全留学生(112万6690人)の3割近くを占めた。
米国のほかに、カナダや英国、豪州、ドイツなども人気の留学先だが、行き先の変更は簡単ではない。事態を受けて、在インドの米国大使館は27日、「学校に連絡せずに退学や授業の欠席などをした場合、学生ビザが取り消され、将来的な米国ビザの取得資格を失う可能性がある」と発表し、ビザの条件を順守するよう訴えた。
「突然の変更、耐えられない」
約27万7千人の留学生を送り出し、出身国・地域別でインドに次いで2番目に多い中国。ハーバード大学の留学生受け入れ認可が停止された際も、「中国共産党が浸透している」などと政権の攻撃のやり玉に挙げられてきた。
この日もSNSでは「留学先を変えるにも秋学期には間に合わない」「理工系の審査はますます厳しくなる。金銭に余裕ある家庭でなければ、突然の変更に耐えられない」といった悲痛な投稿が相次いだ。
28日、北京の在中国米国大使館にビザの面接に訪れた北京の大学に通う女子学生は8月末にテキサス州の大学に交換留学に行く予定だという。今朝、ビザ面接の一時停止のニュースに触れ、「心配になった」とこぼす。「ただ、政府と大学では立場が違う。大学は学生の安全対策に取り組んでくれると信じている」と話した。
別の女子学生は短期の交流学…